午後:債券サマリー 先物は反落、財政悪化懸念で長期金利は17年半ぶり高水準

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市況

 17日午後の債券市場で先物中心限月12月限は反落した。経済対策に関する国内メディアの報道を受け、財政悪化リスクが意識され、債券の買い持ち高を縮小する目的の売りが出た。

 片山さつき財務相が16日に高市早苗首相と経済対策について協議した後、規模に関して記者団に対し、17兆円よりも大きくなるとの見解を示した。市場の見立てよりも規模が大きくなる可能性が高まったとの受け止めから、超長期債主導で売り圧力が高まった。

 財務省が実施した10年物価連動債入札は、応札倍率が3.46倍と前回(8月15日)の2.92倍を上回った。市場では無難な結果と受け止められたものの、これを受け債券に買い向かう姿勢は限られた。朝方は内閣府による7~9月期GDP(国内総生産)の発表があり、6四半期ぶりのマイナス成長となったが、円債相場の反応は限定的だった。

 先物12月限は前営業日比14銭安の135円72銭で終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.025ポイント高い1.730%で推移。2008年6月以来、およそ17年半ぶりの高水準をつけた。

出所:MINKABU PRESS

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