【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 高市「先端テック」政策を軸に有望株を選抜!
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「高市『先端テック』政策を軸に有望株を選抜!」 ●高市政策の“中核”を見極める 高市首相の所信表明演説はお聞きになっただろうか。分かりやすく、力強く、未来に期待が持てる内容だったのでは。もちろん、過去の首相たちも抱える難問を解決し、立ちはだかる壁を取り除こうと、その決意を示す演説は行ってはいた。しかし、高市首相の場合、女性ゆえか声の通りが良く、言葉がそのまま頭に入ってくる。こんな印象であり、投資家はもちろんのこと、国民の多くが彼女にあれこれと期待することになろう。しかし、施政方針演説の常として現状の課題が網羅して示されることになり、当然、それらすべてを一気に解決することなどはできない。 そのため、投資する立場としては、高市首相が最もやろうとしていることにフォーカスする。こうした方がよいことになる。改めて彼女のキャリアを見ると、2006年、第1次安倍内閣で初入閣し、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、科学技術政策、少子化・男女共同参画、食品安全、イノベーション担当)に就任している。注目は、科学技術政策担当だ。同ポストには2022年8月10日、第2次岸田第1次改造内閣が発足した際にも就任している。第1次安倍内閣以来、約15年ぶりの再登板だった。 それに彼女は、2014年9月3日に発足した第2次安倍改造内閣で女性初の総務大臣に就任。2017年8月3日、内閣改造によって大臣を退任するまで、連続最長在任期間1066日という記録をもっている。このようなキャリアから分かるのは、総務省での仕事を核に、特に科学技術やイノベーションなどの最先端テクノロジーをつなげる能力に秀でていると見られること。これは投資する立場からはありがたい。魅力的なテーマが芋づる式に連なり、注目したい銘柄が次々と出現するからだ。 ●サイバーセキュリティ、量子コンピューター、核融合発電など魅力のテーマが並ぶ では、どんな銘柄が有望か。正直なところ、すでに多くが高値となっているのだが、強い銘柄はさらに強くなるのが上昇相場の特長だ。そこで、各テーマごとに1銘柄ずつ紹介していきたい。 まずは サイバーセキュリティでは、ソリトンシステムズ <3040> [東証P]になる。今夏のアサヒグループホールディングス <2502> [東証P]やアスクル <2678> [東証P]に対するサイバー攻撃には、多くの企業が恐怖を覚えたはず。当然、サイバーセキュリティ企業に防御策を依頼する他なく、この会社もその恩恵を受ける。技術力に定評があるからだ。 量子コンピューター関連では、演算高速化ソフト開発に強いフィックスターズ <3687> [東証P]がある。量子技術にも強いため、テーマに乗る可能性が高い。 核融合発電では、日立製作所 <6501> [東証P]でよい。正直、日本は核融合発電では研究の一歩を踏み出した程度で、米国に大きく遅れている。しかし、高市首相は核融合発電の必要性をよく認識している。日立に限らず、今後は電力各社も核融合発電の研究に着手すると見てよい。 高市首相は施政方針演説の中で、 ペロブスカイト太陽電池の普及に軽く触れた。ペロブスカイト太陽電池は日本が生んだ薄くて曲げられる次世代の太陽電池。関連企業は同製品の量産化に取り組んでいる積水化学工業 <4204> [東証P]になる。 トランプ米大統領の来日も視野に入れて、演説では防衛費をGDP(国内総生産)比2%へ引き上げる目標の2年前倒しも掲げたことから、三菱重工業 <7011> [東証P]、川崎重工業 <7012> [東証P]、IHI <7013> [東証P]の 防衛御三家に関心が集まるだろうが、私はそれに続く日本製鋼所 <5631> [東証P]をお勧めする。火砲などの火器に強く、魅力的だ。ただ、株価は1万円台に乗っていて少々扱いにくい。 最後に、造船関連を。米国の造船業復興への協力はトランプ大統領の要請でもあるため、関連株として、船舶用塗料に強い中国塗料 <4617> [東証P]、船舶用電子機器に強い古野電気 <6814> [東証P]、船舶用通信機器に強い東京計器 <7721> [東証P]の船舶御三家銘柄に注目だ。 2025年10月24日 記 株探ニュース
