午後:債券サマリー 先物は続伸、長期金利は一時1.700%に上昇
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10日の債券市場で、先物中心限月12月限は続伸。市場参加者の関心が自公党首会談に向かうなか、政局の先行き不透明感から安全資産とされる債券が選好する動きがみられた。 9日に実施された米30年債入札の結果が市場の想定ほど堅調ではなかったとの見方を背景に、同日の米長期債相場が下落(金利は上昇)した流れが東京市場に波及。円安による輸入物価の上振れにより日銀が利上げを前倒しするとの思惑もあり、債券先物は前日比7銭安の135円72銭でスタートした。ただ、今週に財務省が実施した30年債入札と5年債入札を波乱なく通過したことから地合いは底堅く、朝方の売りが一巡したあとは切り返し。日経平均株価が反落し、投資家心理が弱気に傾きやすかったことも債券買いにつながった。自民党の高市早苗総裁のもとでの公明党との連立の先行きに不透明感が強まっていることもあり、先物は午後2時30分ごろに135円96銭まで上伸する場面があった。 先物12月限の終値は、前日比11銭高の135円90銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、根強い財政拡張懸念から一時1.700%と2008年7月以来およそ17年ぶりの高水準となった。 出所:MINKABU PRESS