9日の株式相場見通し=反発、米ハイテク株高と円安が追い風
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9日の東京株式市場は再びリスク選好の地合いとなり、日経平均株価は反発に転じる公算が大きい。前日は後場の取引で軟化し5日ぶりに200円あまりの下落となったが、きょうは出遅れた向きの押し目買いが日経平均を押し上げそうだ。前日の欧州株市場は主要国の株価が総じて強い動きとなった。政局混迷が取り沙汰されるフランスで過度な不安心理が後退しており、主要株価指数であるCAC40が1%強の上昇で続伸したほか、独DAXや英FTSE100なども上値を追った。DAXとFTSE100は最高値を更新している。米国株市場ではハイテク株が強い動きをみせ、ナスダック総合株価指数が反発し最高値を更新、初の2万3000大台に乗せた。この日の午後に開示された9月のFOMC議事要旨では参加メンバーの多くが年内に更なる利下げが適切との見方を示しており、これが市場センチメントを強気に傾ける背景となった。エヌビディア<NVDA>をはじめAI・半導体関連が強さを発揮し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.4%高と大幅に上昇した。ただ、金融株や景気敏感株には軟調な銘柄も目立ち、NYダウはやや不安定な値動きを強いられた。取引中盤に200ドル以上水準を切り上げる場面はあったものの午後に軟化し、結局わずかながらマイナス圏で着地している。米政府機関の一部閉鎖が8日目に入り、これが経済活動にも影響を与えるとの思惑が上値を重くした。東京市場では米ハイテク株高が追い風となるほか、外国為替市場で一段と円安が進んでいることがポジティブ材料となり、半導体関連への買い戻しが全体相場の押し上げに寄与しそうだ。日経平均は前日の下げを取り戻し、4万8000円台での推移が想定される。 8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比1ドル20セント安の4万6601ドル78セントと3日続落。ナスダック総合株価指数は同255.01ポイント高の2万3043.37だった。 日程面では、きょうは週間の対外・対内証券売買契約、9月のオフィス空室率、9月の工作機械受注額など。海外ではフィリピン中銀が政策金利を発表する。韓国市場は休場となる。 出所:MINKABU PRESS