午前:債券サマリー 先物は反発、長期金利は1.640%に低下
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1日午前の債券市場で、先物中心限月12月限は反発した。日銀がこの日発表した9月の全国企業短期経済調査(短観)については、10月の利上げシナリオの確度が高まるものはないとの受け止めが広がった。債券の売り持ち高を解消する目的の買いが入ったほか、日経平均株価が前日比で1%を超す下げとなるなど、株高の一服も債券への資金流入を誘う要因となった。 9月の日銀短観は大企業・製造業の業況判断指数(DI)は、プラス14と2四半期連続で改善。市場予想とほぼ同水準となった。大企業・全産業の設備投資計画は前期比12.5%増と前回調査から上方修正され、市場予想を上回った。ただ、10月の利上げの確度の高まりには追加のデータが必要だとの見方が多く、債券売りを促す要因にはならなかった。 米国ではつなぎ予算の成立の見通しが立たず、現地時間1日に政府機関の一部が閉鎖されるリスクが意識されているものの、30日のニューヨーク市場ではNYダウが最高値を更新するなどリスク選好ムードが続き、米長期金利は4.15%に上昇(債券価格は下落)した。米債券安は円債の上値を圧迫する要因となった。 先物12月限は前営業日比11銭高の135円90銭で午前を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.005ポイント低い1.640%で推移している。 出所:MINKABU PRESS