前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―
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■リベロ <9245> 2,129円 (+116円、+5.8%) リベロ <9245> [東証G]が4日続急伸。10日正午ごろに発表した8月度の月次売上高速報が前年同月比24.7%増となり、増収基調が継続したことが好材料視された。 ■フジクラ <5803> 13,630円 (+725円、+5.6%) フジクラ <5803> [東証P]が急反発。新値街道への復帰を視野に入れていた。米オラクルが現地時間9日引け後に発表した決算で、8月末時点の受注残高が5月末と比較して3.3倍となる4550億ドルに急拡大したことが分かった。クラウド基盤事業で米オープンAIなど複数社と大型契約を締結したことで、今後トップラインの急拡大が見込まれる状況となり、オラクルの株価は時間外取引で30%近い急騰を演じた。ハイパースケーラーの動きが加速するなか、オラクルのデータセンター利用が飛躍的な伸びを示しており、これを受けて東京市場でもデータセンター向け光ファイバーや光コネクターなどの光関連デバイスを手掛ける電線株への物色人気に波及する形となっていた。 ■関西電 <9503> 2,230円 (+112.5円、+5.3%) 関西電力 <9503> [東証P]が3日続急伸。アクティビスト(物言う株主)として知られる米エリオット・マネジメントが関西電の大株主に浮上したことが日本時間10日午前に明らかとなった。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が伝えた。これを受けて思惑的な買いが集まった。 ■テンダ <4198> 720円 (+34円、+5.0%) 一時ストップ高 テンダ <4198> [東証S]が急反発、一時ストップ高となった。同社は10日午前11時ごろ、現場が自ら業務を改善できる自律型DXソリューション「TRAN-DX(トラン ディーエックス)」の提供を開始したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。このサービスは、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:定型的な事務作業をソフトウェアロボットが自動化する技術)や人工知能(AI)、ノーコードデータベースを統合し、複雑な業務を現場で効率化・進化させるプラットフォーム。同社は「TRAN-DX」を中期成長戦略の柱とし、28年度までに導入企業500社超、DX事業売上比率50%超を目指すとしている。 ■弁護士COM <6027> 3,720円 (+160円、+4.5%) 弁護士ドットコム <6027> [東証G]が大幅反発。同社は9日、運営する法律書籍サブスクリプションサービスについて、弘文堂(東京都千代田区)とパートナーシップを締結したと発表した。弁護士COMが展開する「弁護士ドットコムLIBRARY」「BUSINESS LAWYERS LIBRARY」で10月8日から弘文堂の書籍の掲載が始まる。両サービスで提供する法律書籍の出版社数は業界最多の46社となる。 ■テラドローン <278A> 4,265円 (+145円、+3.5%) Terra Drone <278A> [東証G]が3日ぶり大幅反発。9日の取引終了後、自社開発の屋内点検用ドローン「Terra Xross 1」について、台湾最大級の産業用ドローン代理店である台湾儀器行と販売契約を締結したと発表しており、好材料視された。提携により、台湾市場への販路を拡大するのが狙い。特に、これまで飛行性能の不安定さや高価格が障壁となり ドローンの導入が進んでいなかった台湾の主要な政府機関などへのアプローチを強化することが可能になるとしている。なお、同件による26年1月期業績への影響は軽微としている。 ■アドテスト <6857> 13,125円 (+415円、+3.3%) アドバンテスト <6857> [東証P]が大幅高で6日続伸。前日9日は2700億円を超えるプライム市場で断トツの売買代金をこなして大幅高を演じ、上場来高値を大きく更新したが、直近5営業日で3割近く時価総額を膨張させていたこともあり目先高値警戒感からの利益確定売り圧力も意識される状況にあった。ただ、下値では出遅れた向きの押し目買いニーズも活発で、引き続きマーケットの視線は熱かった。前日9日は同社の最大顧客である米エヌビディア が続伸したほか、時間外でも買われておりこれが株価の下支え材料として働いていた。日本時間10日に米資産運用会社大手のブラックロックが人工知能(AI)関連銘柄に投資するETFを東京市場に上場させるが、米AI企業だけでなくアドテストやソフトバンクグループ <9984> [東証P]など日本を代表する企業も組み入れており、同ETFの動向にもマーケットの関心が集まりやすかった。 ■三菱UFJ <8306> 2,324円 (+64円、+2.8%) 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]が反発。米ブルームバーグ通信が9日、「日本銀行は、石破茂首相の退陣表明を受けて国内政治情勢が混乱する中でも、年内利上げの可能性を排除しない姿勢だ」と報じた。政策金利の引き上げによる事業環境の更なる改善を期待した買いが銀行株に入ったようだ。記事では9月の金融政策決定会合においては政策金利の維持を決める公算が大きいとしながら、当局者の一部には早ければ10月にも利上げが適切になるとの見方もあると指摘している。また、ロイター通信は同日、「日銀が10―12月の国債買い入れ計画で、残存10年超25年以下の買い入れ額を小幅に減らす可能性が高いことが分かった」と報じた。超長期金利には直近で上昇圧力が掛かっていたが、国債発行額に対する10年超25年以下のゾーンの買い入れ額の比率が高まっており、20年債入札の結果や市場動向などを見極めたうえで最終決定するとみられる、と伝えている。 ■フェローテク <6890> 3,920円 (+80円、+2.1%) フェローテック <6890> [東証S]が4日続伸。再び年初来高値を更新してきた。SMBC日興証券が9日付で投資評価「1(アウトパフォーム)」、目標株価4900円で新規にカバレッジを開始したことが材料視された。同証券によると、足もとの株価は子会社の資本構成の変動リスクを考慮しても割安感があると指摘。設備投資がピークアウトし利益拡大に伴う回収フェーズに入るとともに、顧客の脱中国の流れが同社にとって好機になるだろうとしている。 ■ソニーG <6758> 4,276円 (+59円、+1.4%) ソニーグループ <6758> [東証P]が3日続伸。大和証券は9日、同社株の投資判断を「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」に引き上げた。目標株価は4200円から5000円に見直した。「パーシャル・スピンオフ(分離・独立)」で金融のソニーフィナンシャルグループ <8729> [東証P]が29日に上場する予定だが、これを契機に同社のエンタメ強化路線の再評価が進むと指摘。「プレイステーション(PS)プラス」などのプラットフォームビジネスは順調に拡大し収益性も改善している。「総力戦」とした『劇場版「鬼滅の刃」』の好調も好印象としている。同証券では、26年3月期の連結営業利益は1兆4500億円(会社計画1兆3300億円)を見込んでいる。 ■ライフネット <7157> 2,155円 (+27円、+1.3%) ライフネット生命保険 <7157> [東証P]が続伸。9日の取引終了後に発表した8月の業績速報で、8月末の保有契約年換算保険料が355億8600万円(前年同月比10.4%増)となったことが好感された。個人保険における保有契約年換算保険料が275億5300万円(同6.0%)となった一方、団体信用生命保険における保有契約年換算保険料も80億3200万円(同28.5%増)と伸長した。 ※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース