前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■くふうカンパ <4376>  200円 (+34円、+20.5%) 一時ストップ高

 くふうカンパニーホールディングス <4376> [東証G]が続急騰、一時ストップ高となった。9日取引終了後、株主優待制度を導入すると発表。これを好感した買いが膨らんだ。9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、グループサービス無料利用券・割引券(電子チケット)を贈呈する。家計簿サービス「Zaim」のプレミアムサービス1年間無料利用券、スポーツ型アミューズメントパーク施設「ニンジャ☆パーク」無料利用券など。今年から始める。

■東京機 <6335>  487円 (+80円、+19.7%) ストップ高

 東京機械製作所 <6335> [東証S]がストップ高。同社は9日の取引終了後、JMUディフェンスシステムズ(京都府舞鶴市)との間で、防衛省向けの搬送・格納に関する自動化・省人化装置の受注取引が完了したと発表した。 防衛分野での初めての契約成立となるといい、材料視されたようだ。JMUディフェンスシステムズは防衛省向けの事業を手掛けており今回、同社から東京機はパートナー企業として選定されたという。

■アクセルHD <402A>  986円 (+150円、+17.9%) ストップ高

 アクセルスペースホールディングス <402A> [東証G]がストップ高。同社は10日、子会社のアクセルスペースが地球観測における国際的な連携を推進する枠組み「地球観測に関する政府間会合(GEO:Group on Earth Observations)」のアソシエイトに、日本の民間企業として初めて認定されたと発表。これが材料視されたようだ。GEOは、日本を含む100カ国以上の政府と、研究機関や民間企業、市民社会などから150以上の組織が参加する国際的な枠組み。地球規模の課題解決に向けて、地球観測データや社会経済データ、研究と科学、その他の情報を統合したユーザー主導の「Earth Intelligence(地球インテリジェンス)」の開発に取り組んでいる。同社は今回GEOアソシエイトに認定されたことで、日本でGEOを担当する文部科学省をはじめ各国の政府や参加組織との連携拡大や知見共有、市場ニーズの把握、新規ビジネス開拓の機会を得られるとともに、グループの国際的な信用と知名度が一層高められるとしている。

■くろ工 <7997>  1,056円 (+150円、+16.6%) ストップ高

 くろがね工作所 <7997> [東証S]がストップ高。9日の取引終了後、25年11月期の期末一括配当予想を20円から40円へ増額修正したことが好感された。投資有価証券売却益を特別利益として計上することから特別配当20円を実施する。また、10日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による、上限を5万株(自己株式を除く発行済み株数の2.94%)または4530万円とする自社株買いを発表。うち3万4100株を3089万円で取得した。

■EDP <7794>  565円 (+80円、+16.5%) ストップ高

 イーディーピー <7794> [東証G]がストップ高。10日午前11時15分ごろ、人工ダイヤモンド専門メーカーの子会社エス・エフ・ディー(以下SFD)が、ブルー及びピンクのカラーダイヤモンドの販売を開始すると発表しており、好材料視された。カラーダイヤモンドは、ダイヤモンド内の不純物や結晶欠陥によって光の吸収が変化することで特有のカラーを発現する。天然のカラーダイヤモンドは入手が難しく高額だが、人工ダイヤモンドは不純物濃度の精密な制御や、熱処理などの加工プロセスを精密に行うことでさまざまなカラーを発現することができるため、目的のカラーを作ることも可能であるとしており、9月から当面月2000個を上限に国内外で販売し、今後生産量を段階的に拡大させる予定という。なお、同件による26年3月期業績への影響は軽微としている。

■まぐまぐ <4059>  726円 (+100円、+16.0%) ストップ高

 まぐまぐ <4059> [東証S]がストップ高。同社は9日、HI-NEXU(東京都港区)及びCROSS FM(北九州市小倉北区)と、それぞれの強みを生かしたクロスメディア展開プロジェクトを開始すると発表。これが材料視されたようだ。このプロジェクトは、HI-NEXU運営の「XU(クロスユー)」YouTubeチャンネルを起点とした革新的なメディア連携モデル。YouTubeで配信される田村淳氏プロデュースのビジネス・経済コンテンツを、まぐまぐの無料メルマガ配信とWebサイト展開、CROSS FMのラジオ放送へと展開するという。

■日本ナレッジ <5252>  1,520円 (+180円、+13.4%)

 日本ナレッジ <5252> [東証G]が3日続急騰。10日午後3時ごろ、9月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家により投資しやすい環境を整えることで、株式の流動性の向上、出来高の増加及び投資家層の拡大を図るのが狙いとしている。また、株式分割に伴い、期末一括配当予想を20円から7円に修正した。分割前換算では1円の増額修正となることから、これも好材料視されたようだ。

■アライドHD <6835>  209円 (+19円、+10.0%)

 アライドテレシスホールディングス <6835> [東証S]が急騰。9日の取引終了後に株主優待制度の導入と自社株買いを発表したことが好感された。株主優待制度は25年12月末日時点の株主から導入する予定で、毎年12月末日時点で500株以上を保有する株主を対象に、保有株数と継続保有期間に応じてデジタルギフト「giftee Box」を1000円~6000円分進呈する。一方、自社株買いは上限を80万株(自己株式を除く発行済み株数の0.76%)、または1億5000万円としており、取得期間は9月10日から10月31日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び株主還元の一環として実施する。

■イビデン <4062>  7,820円 (+622円、+8.6%)

 東証プライムの上昇率5位。イビデン <4062> [東証P]が急反発。昨年1月以来約1年8ヵ月ぶりとなる8000円台回復を目前に捉えていた。10日の東京市場では米オラクル  の目を見張る好決算を受け、データセンター関連株の人気が再燃していた。そのなか高水準のAIサーバー用ICパッケージで需要を取り込む同社の存在が見直されていた。市場関係者は「(イビデンは)エヌビディア  のGPU向けパッケージ基板で8割以上の圧倒的シェアを誇っており、これはAIデータセンター増設の恩恵を直接的に享受できることを意味する」(中堅証券ストラテジスト)とし、同社株の上値余地の大きさに肯定的だった。また、「9日付でCLSA証券が同社株の目標株価を7700円から9300円に引き上げるとともに、投資判断をアウトパフォームからハイコンビクション(HC)アウトパフォームに引き上げた。HCは株価がアウトパフォームすることに高い確信を持った場合にリストアップされるもの。株価の強調展開に対し(評価が)やや遅れた感はあるものの、インパクトがあったようだ」(同)としている。

■東京計器 <7721>  4,525円 (+255円、+6.0%)

 東京計器 <7721> [東証P]が5日続急伸。SMBC日興証券は9日、東京計器の目標株価を従来の4100円から5200円に増額修正した。投資評価は最上位の「1」を継続する。中期経営計画の最終年度である27年3月期の防衛・通信機器の利益率見通しが引き上げられたことにより、想定よりも早期に利益率の改善が顕在化する確度が高まったと指摘。今後の焦点は防衛予算増額の可能性に移るとの見方を示した。

■レカム <3323>  107円 (+6円、+5.9%)

 レカム <3323> [東証S]が続急伸。中小企業向けデジタルトランスフォーメーション(DX)や省エネ関連製品の販売などを行うが、シンガポールで子会社を通じAIサーバーの販売も展開する。9日取引終了後、中国の先進AI企業であるIntelligence Indeedとの合弁会社と共同で進めてきた「AIエージェントプラットフォーム日本語版」のローカライズ開発を完了し、社内に導入したことを発表。AIエージェント事業を本格的に展開する方針で、これが株価を強く刺激する格好となった。

■日本オラクル <4716>  16,150円 (+880円、+5.8%)

 日本オラクル <4716> [東証S]が3日続急伸。米オラクル  が9日に発表した25年6-8月期(第1四半期)の決算は、売上高が前年同期比12%増の149億2600万ドル、純利益は微減の29億2700万ドルとなった。市場が注目したのは、受注指標となる残存履行義務総額で、第1四半期末時点で4550億ドルと、前四半期となる3-5月期末の1380億ドルから急増した。一連の発表を受け、米オラクルの株価は時間外取引で急騰。これを受け日本法人である日本オラクルに対しても、事業環境は当面は良好な状態が続くとの思惑が広がったもようだ。8月上旬以降日本オラクルの株価は調整を続けて200日移動平均線を下回って推移していたこともあって、値頃感を意識した投資資金も流入した。

※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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