4日の株式相場見通し=買い優勢か、米ハイテク株高で不安心理後退
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4日の東京株式市場は売り買い交錯のなか、日経平均株価の上値は重い一方で下値抵抗力が発揮されそうだ。ここ荒れた値動きが続いており、前日はフシ目の4万2000円台を終値で下回ったが、4万1000円台では出遅れた向きの押し目買いも活発化する傾向がある。きょうは主力銘柄中心に根強い買いが誘導される公算が大きい。前日の欧州株市場は総じて買い戻しが優勢となり、前の日に大陰線を引いていた独DAXが反発したほか、仏CAC40や英FTSE100なども切り返す展開となった。欧州では財政悪化懸念がくすぶるなかも、この日は各国の長期金利が低下したことで株式市場の相対的な割高感が緩和された。一方、米国株市場ではNYダウが小幅ながら3日続落となり下値模索が続いたが、大手IT株への買いが目立ち、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は1%を超える上昇で3日ぶりに切り返した。個別にはアルファベット<GOOGL>が9%超の急騰をみせたほか、アップル<AAPL>も3.8%高に買われ全体相場の押し上げに寄与している。この日に発表された7月の米雇用動態調査(JOLTS)は求人件数が718万1000件とコンセンサスを下回ったほか、同日開示されたベージュブックでも消費の減速傾向が報告され、FRBによる早期利下げ期待が改めて高まった。また、FRBのウォラー理事がメディアのインタビューで雇用の下振れリスクに言及し、9月以降の利下げ再開を支持する姿勢を明示したことも、ハイテクセクターなど中心に追い風となったようだ。東京市場では米ハイテク株高を受け、マーケットのセンチメントが改善し日経平均は4万2000円台回復が見込まれる。ただ、米株市場では半導体関連が今一つ冴えず、外国為替市場で足もと円安が一服していることも向かい風となる。週末の米雇用統計発表を控え、米株価指数先物の動きを横目に様子見ムードが広がる可能性がある。 3日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比24ドル58セント安の4万5271ドル23セントと3日続落。ナスダック総合株価指数は同218.09ポイント高の2万1497.72だった。 日程面では、きょうは週間の対外・対内証券売買契約、30年物国債の入札、8月の輸入車販売、8月の車名別新車販売、8月の軽自動車販売など。海外では、マレーシア中銀が政策金利を発表、7月のユーロ圏小売売上高、7月のADP全米雇用リポート、週間の米新規失業保険申請件数、7月の米貿易収支、8月のISM非製造業景況指数など。 出所:MINKABU PRESS