午後:債券サマリー 先物は小反落、日銀利上げ観測で 長期金利1.615%に上昇
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22日の債券市場で、先物中心限月9月限は小反落した。総務省が発表した7月の全国消費者物価指数(CPI)を受け、日銀の利上げ観測が広がった。財政悪化懸念をもとにした超長期債への売りも長期債に波及し、先物の重荷となった。 7月の生鮮食品を除くコアCPIは前年同月比3.1%上昇。伸び率は6月の3.3%から鈍化したものの、市場予想を上回った。日銀が年内に利上げに踏み切る可能性が意識されるなかで、前日のニューヨーク市場において長期債相場が下落(金利が上昇)したことも円債売りを誘発した。先物は朝方に一時137円42銭まで下落した。 その後は持ち高調整目的の買いが入りプラス圏に浮上する場面があったが、上値を追う姿勢は限られた。ジャクソンホール会議が開幕し、日本時間22日夜には米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演が予定されている。今後の米国の金融政策の方向性に関する手掛かりを得たいとして債券市場参加者の関心が向かうなかで、先物は午後に再び下げに転じ、その後は小動きとなった。 先物9月限は前営業日比1銭安の137円55銭で終えた。新発10年債利回り(長期金利)は1.615%に上昇。およそ17年ぶりの高水準で推移している。 出所:MINKABU PRESS