午後:債券サマリー 先物は大幅続伸、米景気減速懸念でリスク回避姿勢強まる
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4日の債券市場で、先物中心限月9月限は大幅に6日続伸。前週末に発表された米経済指標が低調な内容となり、米景気減速懸念が広がるなか投資家のリスク回避姿勢が強まった。 米労働省が1日発表した7月の米雇用統計は、非農業部門の就業者数が市場予想を下回ったほか、5~6月の伸びが大幅に下方修正された。また、同日に米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した7月の米製造業景況感指数が5年ぶりの低水準となったこともあり、米市場では米連邦準備理事会(FRB)が次回9月会合で利下げに踏み切るとの観測が台頭した。米長期金利は一時4.20%と1カ月ぶりの水準まで低下し、この流れが東京市場に波及するかたちで債券先物は午前9時00分ごろに139円05銭まで上伸する場面があった。ただ、あす財務省が実施する10年債入札への警戒感から、朝方の買いが一巡したあとは上値の重い展開。一時900円以上下落した日経平均株価が下げ渋ったことに加え、この日の時間外取引で米長期金利の低下が一服したことも影響し、引け前には138円53銭まで上げ幅を縮小した。 先物9月限の終値は、前週末比47銭高の138円55銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは一時1.465%と約1カ月ぶりの低水準をつけ、午後3時時点では前週末に比べて0.050%低い1.505%で推移している。 出所:MINKABU PRESS