【↑】日経平均 大引け| 急反発、エヌビディア効果と円安で買い優勢 (5月29日)

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市況

日経平均株価
始値  38046.97
高値  38454.07
安値  38035.32
大引け 38432.98(前日比 +710.58 、 +1.88% )

売買高  18億6979万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆7521億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は急反発、700円超高で3万8000円台回復
 2.欧米株安もエヌビディア効果と円安でリスクオンに
 3.エヌビディア決算は市場予想上回り、時間外で上昇
 4.国際貿易裁判所が米関税一部差し止め決定も追い風
 5.先物主導で後場も緩まず、この日の高値近辺で着地

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比244ドル安と反落した。エヌビディアの決算を控え持ち高調整の売りが優勢となった。

 東京市場では、リスク選好の地合いが加速し日経平均株価は700円を超える上昇で3万8000円台を大きく回復した。

 29日の東京市場は、主力株を中心にリスクを取る動きが一気に強まった。日経平均は高く始まった後も先物を絡め急速に上げ足を強める格好となった。前日の欧米株市場は総じて軟調な値動きとなったが、日本時間早朝に開示されたエヌビディアの決算内容がおおむね好調で、時間外で大きく買われたことから、これを横にらみに東京市場でも半導体関連をはじめ幅広い銘柄に物色の矛先が向いた。また、朝方にニューヨークの国際貿易裁判所がトランプ関税について一部差し止める決定を下したことが伝わると、外国為替市場ではドル高・円安が加速、これも自動車やハイテクなど輸出セクターなどを中心に市場センチメントを強気に傾ける背景となった。日経平均は後場に入っても緩まず、結局この日の高値近辺で取引を終えている。ただ、プライム市場の値上がり銘柄数は1100あまりで全体の70%に届かなかった。

 個別では、断トツの売買代金をこなしたフジクラ<5803>が大幅高に買われ、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>などが急伸をみせたほか、東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体主力株が全面高。三菱重工業<7011>、川崎重工業<7012>なども大商いでしっかり。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも堅調。ファーストリテイリング<9983>も上昇した。日本ヒューム<5262>が急騰、イー・ギャランティ<8771>、ネクセラファーマ<4565>なども値を飛ばした。

 半面、第一三共<4568>が冴えず、バンダイナムコホールディングス<7832>も売りに押された。ベイカレント<6532>が大きく値を下げ、FOOD & LIFE COMPANIES<3563>も安い。ビーウィズ<9216>が急落、SUMINOE<3501>、タマホーム<1419>なども大幅安。gumi<3903>、パルグループホールディングス<2726>などの下げも目立つ。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、アドテスト <6857>、東エレク <8035>、リクルート <6098>、ソニーG <6758>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約384円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はバンナムHD <7832>、ベイカレント <6532>、ニトリHD <9843>、第一三共 <4568>、ネクソン <3659>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約31円。

 東証33業種のうち30業種が上昇し、下落は情報・通信業、繊維製品、小売業の3業種のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)非鉄金属、(2)輸送用機器、(3)保険業、(4)サービス業、(5)電気機器。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)水産・農林業、(2)電気・ガス、(3)不動産業、(4)食料品、(5)パルプ・紙。

■個別材料株

△ヴレインS <135A> [東証G]
 AIとX線検査技術を融合した新製品リリース。
△cotta <3359> [東証G]
 25年9月期業績予想を上方修正。
△エクサWiz <4259> [東証G]
 NTTコムと資本・業務提携。
△ソニーG <6758> [東証P]
 「金融インベスターデー」の資料を公開。
△アドテスト <6857> [東証P]
 エヌビディア決算受け不安心理後退。
△住信SBI銀 <7163> [東証S]
 NTTドコモによる買収報道「本日の取締役会に付議予定」と開示。
△日産自 <7201> [東証P]
 「鴻海会長が自動車パートナーの2社目を近く発表へ」との報道。
△A&Dホロン <7745> [東証P]
 中期及び長期計画で高成長路線に陰りなく水準訂正期待。
△SBI <8473> [東証P]
 「NTTドコモによる住信SBI銀の買収で保有株売却」との報道。
△イー・ギャラ <8771> [東証P]
 高水準の自社株買い実施を発表。

▼タマホーム <1419> [東証P]
 高利回り銘柄として配当権利落ちの影響強まる。
▼FIXER <5129> [東証G]
 25年8月期単体業績予想を下方修正。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)日ヒュム <5262>、(2)イー・ギャラ <8771>、(3)ネクセラ <4565>、(4)日東紡 <3110>、(5)楽天銀 <5838>、(6)武蔵精密 <7220>、(7)A&Dホロン <7745>、(8)テスHD <5074>、(9)SBI <8473>、(10)テイカ <4027>。
 値下がり率上位10傑は(1)ビーウィズ <9216>、(2)SMINOE <3501>、(3)タマホーム <1419>、(4)ライク <2462>、(5)ベイカレント <6532>、(6)gumi <3903>、(7)パルHD <2726>、(8)ヤマエGHD <7130>、(9)FPパートナ <7388>、(10)太陽HD <4626>。

【大引け】

 日経平均は前日比710.58円(1.88%)高の3万8432.98円。TOPIXは前日比42.51(1.53%)高の2812.02。出来高は概算で18億6979万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1117、値下がり銘柄数は437となった。東証グロース250指数は740.39ポイント(2.55ポイント安)。

[2025年5月29日]


株探ニュース

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