30日の株式相場見通し=5連騰か、頑強な欧米株を引き継ぎ強気優勢の地合い続く
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30日の東京株式市場は買い優勢の地合いとなり、日経平均株価は5連騰する公算が大きそうだ。日経平均が5日続伸となれば、昨年8月中旬以来で約8カ月半ぶりとなる。前日の東京市場は昭和の日の祝日に伴い休場だったが、欧州株市場では高安まちまちながら総じて強い動きを維持するところが多かった。ドイツの主要株価指数であるDAXが6日続伸したほか、英FTSE100は12連騰を記録するなど特に上値指向の強さが際立っている。米国株市場でもリスクオンの流れに変化がみられない。NYダウは6日続伸し、終値で300ドルあまりの上昇を確保した。トランプ米大統領が自動車・部品関税の負担軽減措置を発表したほか、ベッセント米財務長官が貿易交渉を巡りインドとの取引成立が近づいているとの見方を示したこと、加えてラトニック米商務長官が「一つの合意が成立した」と発言するなど、マーケット心理を強気に傾けるニュースフローが相次いだ。また、個別では好決算発表のハネウェル<HON>が大きく上昇するなど、全体相場を後押しした。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数についても、この日は広範囲に買いが広がり反発して引けている。東京市場でも、欧米株のリスク選好の地合いを引き継いで日経平均は上値指向を維持しそうだ。米中間の貿易摩擦に緩和の兆しが見え始めていることや、トランプ米大統領が自動車に対する関税を和らげることに言及していることで、投資家のセンチメントが改善しそうだ。一方、外国為替市場ではドル高・円安の流れが一服していることから、輸出セクターの上値では戻り売り圧力が生じる可能性もある。日経平均はフシ目の3万6000円大台近辺を巡る攻防となることが予想される。 29日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比300ドル03セント高の4万527ドル62セントと6日続伸。ナスダック総合株価指数は同95.185ポイント高の1万7461.318だった。 日程面では、きょうは3月の鉱工業生産速報値、3月の商業動態統計、3月の自動車輸出実績、3月の住宅着工統計など。海外では4月の中国製造業PMI、1~3月期ユーロ圏実質GDP、1~3月期米実質GDP、3月の米個人所得・個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)など。 出所:MINKABU PRESS