午後:債券サマリー 先物は反発、2年債入札は無難に通過
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24日の債券市場で、先物中心限月6月限は4営業日ぶりに反発。朝方の売りが一巡したあとは下げ渋る動きとなり、この日に実施された2年債入札を無難に通過すると買い安心感が広がった。 トランプ米大統領が22日、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の解任を否定したほか、中国への関税は145%にならないとの見解を示したことで、FRBの独立性が維持されるとの見方や米中貿易摩擦が緩和されるとの期待感が台頭。投資家心理が改善するなか、債券先物は寄り付き直後に前日比41銭安の140円07銭をつける場面があった。ただ、その後は前日までの下落で値ごろ感が意識されたほか、時間外取引で米長期金利が低下したこともあって次第に買いが流入。ベッセント米財務長官と加藤勝信財務相が24日にも会談する見通しで、一方向に持ち高を傾けにくいことが買い戻しにつながった面もあった。午後に入って2年債入札の結果が明らかになると、債券先物は一時140円72銭まで上伸。小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が7厘と前回(3月31日)の1銭1厘から縮小し、応札倍率が3.58倍と前回の3.41倍を上回ったことで需給の引き締まりが意識されたようだ。 先物6月限の終値は、前日比21銭高の140円69銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.020%低い1.310%で推移している。 出所:MINKABU PRESS