午後:債券サマリー 先物は続落、米金利にらみで下げ渋る 長期金利1.440%
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5日の債券市場で、先物中心限月3月限は続落した。日銀の定例の国債買い入れオペの結果を受けて下げ幅を拡大する場面があったが、米長期金利の上昇(債券価格の下落)が時間外取引で一服すると、円債に買いが入った。 日銀がこの日、実施した定例の国債買い入れオペは「残存期間1年以下」と「同1年超3年以下」、「同3年超5年以下」、「同10年超25年以下」の4本。このうち超長期ゾーンの「同10年超25年以下」の応札倍率は2.29倍と前回オペから上昇した。投資家の債券保有ニーズはそれほど高いものではないとの受け止めが広がり、午後に入り先物は139円04銭まで下落する場面があった。 その後は時間外の米長期金利をにらみながらの展開となり、先物は下げ幅を縮小した。日銀の内田真一副総裁は静岡県金融経済懇談会で講演を行い、午後に記者会見に臨んだ。日銀の経済・物価見通しが実現していけば、金融緩和の度合いを調整するなどの考えを表明。記者会見では利上げペースについて、経済や物価、金融情勢次第となるとの認識を示した。また、日銀の植田和男総裁は国際通貨基金(IMF)のイベントであいさつを行ったが、金融政策に直接触れる発言はなかった。ともに円債相場の反応は限られた。 先物3月限は前営業日比13銭安の139円20銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.020ポイント高い1.440%で推移。一時1.450%をつける場面があった。 出所:MINKABU PRESS