午前:債券サマリー 先物は反発、直近下落受け買い戻し 長期金利は一時1.435%に上昇
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19日午前の債券市場で、先物中心限月3月限は反発した。前日の米国市場で長期債価格は下落(金利は上昇)したものの、夜間取引で日本の長期債先物価格は上昇した。日銀の高田創審議委員の講演や記者会見での発言内容に関心が向かうなか、講演内容が伝わった後に弱含む場面があったが、すぐに持ち直した。直近で先物の下落が続いたなか、高田委員の発言が市場の想定通りタカ派的な内容となったことを受け、買い戻しが優勢となった。日銀の国債買い入れオペが実施されることも、需給面で円債相場の支えとなった。 日銀の高田委員は宮城県金融経済懇談会で、引き続き「前向きな企業行動」の持続性が確認され、見通しが実現していけば、一段のギアシフトを進める局面だ、などの認識を示した。追加利上げ観測が広がるなか、タカ派的として知られる高田委員の講演内容に関しては、想定通りの内容との受け止めが出ているようだ。先物は一時138円82銭まで下落したものの、売り込む姿勢は限られた。 日銀は19日、「残存期間1年超3年以下」と「同3年超5年以下」、「同5年超10年以下」、「同25年超」を対象とする定例の国債買い入れオペを通告した。オファー額はいずれも予定通りとなった。 先物3月限は前営業日比15銭高の139円08銭で午前の取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は一時1.435%に上昇し、およそ15年ぶりの高水準をつけた。その後上昇は一服し、足もとでは前営業日比0.005ポイント低い1.425%で推移している。 出所:MINKABU PRESS