30日の株式相場見通し=再び売り優勢に、エヌビディア下落で警戒感再燃

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市況

 30日の東京株式市場は売り優勢の地合いとなることが予想され、日経平均株価は反落しそうだ。3万9000円台前半で売り買いを交錯させる展開が想定される。前日の欧州株市場は高安まちまちながら、ここ上値指向を取り戻したドイツの主要株価指数であるDAXは続伸し、連日で史上最高値を更新した。独市場では前日に続いて好決算銘柄に買いが入り全体相場の上昇に貢献している。一方、米国株市場ではハイテク株が軟調で、ナスダック総合株価指数が終始マイナス圏で推移したほか、NYダウも午後の取引で軟化し3日ぶりに下落して引けている。注目されたFOMCではFRBが政策金利の現状維持を決めた。利下げの見送り自体はマーケットでは事前に織り込みが進んでいたが、声明文の内容が想定したよりもタカ派だったとの認識が高PER銘柄などの持ち高調整の売りに反映された。パウエルFRB議長の記者会見でも「経済は強さを維持しており、政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」との見解を示した。FOMCの結果開示後に米長期金利が上昇基調を強め、これが投資家のセンチメントを冷やした格好だ。個別株ではエヌビディア<NVDA>が再び売りに押される展開となったことから、半導体セクター全般も逆風が意識された。東京市場では米株市場がハイテク株を中心に再び下値を探る展開となったことで、買い意欲が盛り上がりにくく、主力株中心に戻り売りに押されそうだ。ただ、下値では押し目買いを誘導し日経平均は終値で3万9000円台はキープできそうだ。個別株は本格化する企業決算を横にらみの展開が想定される。

 29日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比136ドル83セント安の4万4713ドル52セントと3日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同101.263ポイント安の1万9632.323だった。

 日程面では、きょうは週間の対外・対内証券売買契約、12月の建機出荷など。また、日銀の氷見野副総裁が一橋大学政策フォーラムで講演を行う予定。海外では10~12月期フィリピンGDP速報値、南アフリカ中銀の政策金利発表、10~12月期ユーロ圏GDP速報値、12月のユーロ圏失業率、ECB理事会の結果発表とラガルドECB総裁の記者会見、週間の米新規失業保険申請件数、10~12月期米GDP速報値、12月の米仮契約住宅販売指数など。

出所:MINKABU PRESS

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