午後:債券サマリー 先物は続伸、リスクオフ地合いのなか堅調推移
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26日の債券市場で、先物中心限月12月限は3日続伸。日経平均株価が大幅安となるなどリスクオフ地合いとなるなか、相対的に安全な資産とされる債券は堅調に推移した。 トランプ次期米大統領は22日、次期財務長官に財政規律を重視するとみられるスコット・ベッセント氏を指名し、市場では債務膨張が抑えられるとの見方が台頭。25日の米長期債相場が続伸(金利は低下)したことが国内債の追い風となり、債券先物は前日比17銭高の143円02銭でスタートした。その後、トランプ氏が自身のSNSに「メキシコとカナダから輸入される全製品に25%の関税を課し、中国製品には10%の追加関税を課す」と投稿したことから米インフレ圧力が強まるとの思惑で伸び悩む場面もあったが、次第に世界景気の悪化懸念を背景とした買いが流入。日経平均株価が一時700円を超す下落となったことも債券買いを促した。とはいえ、日銀による早期の追加利上げ観測がくすぶるなかでは積極的には上値を追いにくく、先物は午後に入ると上げ幅を縮小。時間外取引で米長期金利の低下が一服したことも重荷となったようだ。 先物12月限の終値は、前日比8銭高の142円93銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.010%低下の1.060%で推移している。 出所:MINKABU PRESS