9日の株式相場見通し=反発、米ハイテク株上昇で買い戻し優勢

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市況

 9日の東京株式市場で、日経平均株価は反発する見通し。前日の欧州株は総じて下落したのに対し、米株式市場ではNYダウとナスダック総合株価指数がともに反発し、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇率は1%を超えた。米原油先物相場が4%を超す下げとなり、原油高によるインフレ懸念がいったん後退した。イスラム教シーア派組織のヒズボラのナンバー2であるカセム師が、レバノンの停戦に向けた取り組みを支持する意向を示したと伝わった。中東情勢の緊迫化を受けて上昇圧力がかかっていた原油先物に関しては、中国において大規模な追加の景気刺激策が示されなかった失望感も加わり、売りが優勢となった。米国では次世代AI半導体「ブラックウェル」についてエヌビディア<NVDA>がエネルギー効率の高さをアピールし、同社株が4%高となったほか、アップル<AAPL>やメタ・プラットフォームズ<META>などハイテク株が堅調に推移した。外国為替市場でドル円相場は1ドル=148円台前半と円安基調を維持していることもあって、9日の日経平均は前日の下げを取り戻す展開が見込まれる。国内では衆議院の解散が予定されるなかで、総選挙までの間は株高になる傾向があるといったアノマリーが意識されやすい局面だが、今週は日本時間10日夜に米9月消費者物価指数(CPI)の発表を控えている。物価指標の公表を受けた米国市場の反応を見極めたいとの投資家の姿勢が広がりやすい地合いにあり、積極的に持ち高を一方向に傾けにくい。朝方の買い一巡後は模様眺めのムードが広がることが想定され、日経平均については取引時間中は3万9200円から3万9700円の範囲での値動きとなりそうだ。

 8日の米株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比126ドル13セント高の4万2080ドル37セントと小反発。ナスダック総合株価指数は同259.012ポイント高の1万8182.916だった。

 日程面では、きょうは国内では臨時国会の会期末となり、衆議院が解散される。9月の工作機械受注が公表されるほか、イオン<8267.T>や吉野家ホールディングス<9861.T>が決算を発表する。韓国市場は休場で、夜にはノーベル化学賞の発表も控えている。このほか海外ではドイツの8月貿易収支や米国の8月の卸売在庫(確報値)が発表されるほか、9月17~18日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表や、米10年債入札なども予定されている。

出所:MINKABU PRESS

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