イラン情勢の緊迫化を受けドル高優勢に ドル円は162円台半ば=NY為替概況

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イラン情勢の緊迫化を受けドル高優勢に ドル円は162円台半ば=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、イラン情勢の緊迫化を受けてドル高が優勢となっており、ドル円は162円台半ばに上昇。米軍が東部時間14日午後4時(日本時間15日午前5時)にイラン港湾の封鎖を実行すると伝わった。同時にトランプ政権はホルムズ海峡を通過するその他全ての貨物について20%の対価を支払うよう求めている。

 同海峡の取り扱いを巡り、両国の緊張が一段と高まり、これを受けて原油相場が急騰し、WTIは78ドル台まで一時上昇していた。それにウォラーFRB理事が利上げの必要性に言及していたことも加わって、市場では後退していた利上げ期待が復活。短期金融市場では今月のFOMCでの利上げ確率が50%程度まで上昇する場面も見られた。

 明日は6月の米消費者物価指数(CPI)が公表される。基調インフレ圧力が引き続き落ち着いた内容となれば、ドル安の反応も期待されていたが、非常に不透明な情勢ではある。アナリストによると、市場参加者はエネルギー価格上昇の第二次波及効果が基調インフレにどの程度及んでいるかを注視している。現時点で、米国とイランの紛争が始まって以降、コアインフレは僅かな上昇に留まっており、コアインフレが再び穏やかな内容となり、エネルギーインフレも落ち着けば、FRBの利上げ観測の後退も期待されていた。

 しかし、今回のイラン情勢の緊迫化でそのシナリオも暗礁に乗り上げている。

 ユーロドルは一旦1.14ドル台半ばに戻していたものの、NY時間に入って再び1.13ドル台に戻す展開。一方、ユーロ円は185円台半ばまで上昇していたものの、184円台に伸び悩んでいる。ドル円よりもユーロドルの値動きに沿った展開が見られていた。

 アナリストからは、ユーロの一段安の可能性が指摘されている。米国とイランの紛争再燃によるエネルギー価格上昇を受け、ユーロはさらに下落する可能性があるとの見方を示した。天然ガス価格は上昇しており、熱波が続くなか欧州のガス在庫は低水準にあるという。

 そのため、ユーロドルは1.1360ドル付近まで容易に下落し、今月中に1.13ドル台前半の水準を下回る可能性もあると指摘。一方、その水準がこの夏のユーロ相場の下限になる可能性があるとの見方も示している。

 ポンドドルは1.33ドル台半ばに下落。きょうの下げで200日線を再び下放れる展開を見せており、依然として上値の重さが意識される。一方、ポンド円は217円台
に買い戻されていたものの、216円台に戻す展開。

 アナリストは、イラン情勢を受けた原油急騰で、英中銀委員が今後数カ月以内の利上げを支持する姿勢を示す可能性が浮上していると指摘。今週の中東情勢の緊迫化と原油価格の上昇で、追加的なインフレ圧力が生じるリスクは英中銀委員の間で引き続き最重要の懸念事項となると考えているという。

 短期金融市場では、年内の英中銀による1回の利上げを完全に織り込んでおり、さらに2回目の利上げが実施される確率を73%まで上昇させている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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