ドル円、162円台前半 イラン情勢への懸念後退でドルに戻り売り=NY為替概況

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ドル円、162円台前半 イラン情勢への懸念後退でドルに戻り売り=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、イラン情勢への懸念が後退し、前日上昇したドルは戻り売りに押された。ドル円も162円台前半に値を落とす展開。イランで再度紛争が激化し、米国とイランの和平合意に向けた取り組みが脅かされているにもかかわらず、市場には比較的落ち着いたムードが広がっている。

 今回の緊張は停戦がいかに脆弱であるかを示しているものの、両国とも全面対立への回帰は望んでおらず、最終的には交渉の場に戻る可能性が高いと見ているとの声も出ている。トランプ大統領は「イラン側から合意を求める連絡があった」と述べており、市場は、今回の軍事衝突はエスカレートしないと捉えていたようだ。

 イラン情勢も去ることながら、FRBの利上げ期待が後退していることもドルの戻り売りを誘った。前日のFOMC議事録で、委員の間で今後の金利の方向性について意見が分かれていたことが示された。

 エコノミストは、今回の議事録は、利上げ期待を高めた6月のウォーシュ議長の会見に対する市場のタカ派的な解釈よりも、バランスの取れた内容だったと指摘。その上で「原油価格が急騰しない限り、FRBが年内に利上げに踏み切るとは考えていない。次の政策変更は依然として利下げになるとの見方を維持し、その時期は来年になる可能性がある」と述べた。

 ユーロドルは一時1.14ドル台半ばに買い戻された。本日の21日線が1.1450ドル付近に来ており、その水準を突破し、1.15ドルを試しに行くか注目される。

 アナリストは、ECBが9月に追加利上げを実施する可能性への期待がユーロを支えているとの見方を示している。米国とイランの対立再燃を受けて原油が急伸したものの、ユーロは底堅さを維持。背景として、ユーロ圏と米国の金利差がユーロに有利な方向へ縮小し、ユーロのスワップ金利が米国の短期金利を上回るペースで上昇したことを挙げた。

 ただ、ECBよりもFRBの利上げ観測の方がより支配的なテーマである点も言及。そのため、ユーロドルは再び1.14ドルを下回る可能性はあるとも述べている。

 ポンドドルは一旦1.33ドル台に値を落としたものの、底堅い推移が続き、1.34ドル台に戻す展開。100日線と200日線を上回る動きが見られており、明日以降、突破して行くか注目される。一方、ポンド円も本日は一時218円台に上昇するなど強い動きが続いており、2008年以来の高値を更新している。

 米国とイランの対立再燃がポンドをサポート。市場は以前のようにエスカレートするとは見ていないものの、市場ではインフレ圧力が強まり、英中銀の利上げ観測を強めている。いまのところ短期金融市場では年内1回の利上げが織り込まれている状況。

 アナリストは「英インフレ問題は米国やユーロ圏よりも根強く残っている」と指摘。今回のポンド高は、英政治情勢に対する不透明感が和らいでいることや、IMFが英成長見通しを引き上げたことも支援材料となっているという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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