【杉村富生の短期相場観測】 ─インデックスの動きにこだわるな!

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コラム

「インデックスの動きにこだわるな!」

●4割下落のキオクシアは売り一巡!

 NY市場は絶好調(2日のNYダウは594ドル高の5万2900ドルと、史上最高値を更新)なのに、東京市場は“高値しぐれ”商状に陥っている。基本的に、当面は「好悪材料の綱引き」だろう。改めて述べるまでもない。日経平均株価はハイテク系の値がさ株の値動きに左右される。すなわち、NASDAQ指数次第である。

 そのNASDAQ指数が弱い。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は急落している。昨年来、AI(人工知能)・ 半導体、 データセンター関連の主役だったキオクシアホールディングス <285A> [東証P]は6月22日に、11万2700円の上場来高値をつけたあと、7月3日には瞬間、6万7190円の安値まで売り込まれた。これは売られすぎだろう。

 なにしろ、下落幅は4万5510円、下落率は40.4%だ。これは怖い。最近はネット証券のみならず、対面取引の証券会社が「1株取引」を導入している。個人版ディーリングである。手数料が抜けるのか、と心配になるが、上昇局面では面白いように儲かる、と思う。しかし、ここ数週間は投げ売りラッシュだった。それが終わると、戻りに転じる。

 さて、2日の日経平均株価は1741円(2.5%)安の6万8733円だった。これだけみていると、腰砕け(崩れ)である。しかし、この日、 TOPIX(東証株価指数)はプラスだったし、東証プライム市場は値下がり314に対し、値上がり1215となっていた。ほぼ全面高じゃないか。インデックスにこだわっていては、本質を見誤る恐れがあろう。

 筆者は「肝要なのは現状を正しく認識すること」と主張している。ちなみに、2025年末の日経平均株価(終値)は5万0339円だった。それが6月22日には7万2831円の史上最高値(ザラバベース)まで急騰した。上昇率は何と、44.7%である。当然、「上げすぎだ」との声が出るだろう。ただ、ここでのポイントは企業業績のチェックである。

●日経平均株価の1株純利益は45%増

 その企業業績だが、経常利益は2027年3月期が14.9%増、28年3月期が10.8%増と予想されている。2ケタ増益である。これは世界経済、および企業がコロナショック、ロシアのウクライナ侵攻、トランプ関税、そしてイラン戦争(第3次オイルショックの危機)など地球規模の難局を克服できたことを意味する。

 日経平均株価の1株純利益をみると、昨年末は2651円だった。直近はどうか。1日時点では3855円(予想ベース)となっている。実績値は3439円だ。12.1%増になる。昨年末と比較すると、45.4%増である。日経平均株価の上昇率と1株純利益の伸びはピタリと一致する。年初以来の急騰劇は企業業績を素直に反映したもの、との見方ができる。

 けっして買われすぎではない。したがって、目先の波乱に脅える必要はない、と判断する。この局面(7月)は引き続いて、突っ込み買いの吹き値売りだ。そう、安いところを買えない人(投資家)は厳しい。AI・半導体、データセンター関連セクターは選別投資のタイミングだろう。安川電機 <6506> [東証P]は買える。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]などメガバンクはジリ高となろう。トヨタ自動車 <7203> [東証P]はアク抜けが近い。このほか、レアアース関連の切り口に加え、株価が底打ち、反騰態勢のアサカ理研 <5724> [東証S]、直近IPO銘柄、かつ公募価格(2400円)割れのGO <581A> [東証G]は狙える。

 キオクシアホールディングス、JX金属 <5016> [東証P]に共通しているのはIPOに際し、公募・売り出し株数の5~6割を外国人が吸収したこと。上場直後は株価が低迷するものの、中・長期的に大化けとなった。GOもそうだ。だからこそ、公募価格割れの水準は買いだ、と唱えている。急がば回れ、の精神である。

 さらに、テーマ的には「?」の声があろうが、 蓄電池設備の運用を行っているBirdman <7063> [東証G]、電力契約情報を用いた本人認証サービス「Grid Data KYC」を手掛けるカウリス <153A> [東証G] 、蓄電池ビジネス、太陽光発電のグリーンエナジー&カンパニー <1436> [東証G]に注目できる。

2026年7月3日 記

株探ニュース

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