日経平均6万円時代で海外勢が食指、世界制する「GNT」最強6銘柄 <株探トップ特集>
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―プライチェーン上の重要企業として存在感、競争力発揮し一段の収益拡大へ― 決算発表シーズン中に日経平均株価は史上最高値を更新した。その後は金利上昇という逆風を受けて調整色を示す場面があったものの、21日は1800円を超す大幅高となり、6万円台に復帰した。日経平均を最高値圏に押し上げた原動力となったのが、海外投資家による巨額の日本株買いだ。海外勢はこれまで世界トップクラスの技術力・商品力を持つ個別銘柄を選好する傾向を示してきたこともあり、特定の領域で高いプレゼンスを持つ「グローバルニッチトップ(GNT)」銘柄に対して再評価機運が高まりつつある。 ●半導体関連で目立つ「GNT」企業 ここ数年で半導体関連銘柄は株価を大きく変貌させてきた。そのなかでも、とりわけ市場の熱視線を集めることとなったのが、独自の技術力を持つ銘柄だ。代表例となる米エヌビディアはもともとゲーム用GPU(画像処理半導体)を得意としてきたが、このGPUの並列計算能力の高さがAIで活躍することに焦点が当たり、時価総額世界1位となるまで評価を高めた。 日本時間21日早朝に発表した26年2~4月期(第1四半期)決算は売上高が前年同期比85.2%増の816億1500万ドル、最終利益が同3.1倍の583億2100万ドルと高成長が続いている。同社が半導体業界のなかでも特に輝きを放っているのは、他社に真似できない独自の製品を提供しているからこそだと言える。 日本も半導体の製造装置や材料の分野で世界をリードするGNT企業を多数擁する。例えばレーザーテック <6920> [東証P]は半導体マスク・マスクブランクス欠陥検査装置において世界唯一の製品や高シェア製品を展開している。東京応化工業 <4186> [東証P]は半導体フォトレジストで国際的に高いシェアを有する。 ●海外勢のマネー誘引に期待 東京証券取引所が12日に発表した投資部門別売買動向によると、今年4月の海外投資家の現物株の買い越し金額は5兆6964億円に及んでおり、従来の過去最高だった2025年10月の3兆4413億円を大幅に超えた。海外投資家の日本株を買い向かう姿勢は目を見張るものがある。海外勢といっても、マクロ系ヘッジファンドや年金基金などさまざまな投資主体が存在するのだが、世界トップ級のGNT企業のエクイティー・ストーリーは、日本企業の事情にそれほど明るくない海外勢にとってある種の「分かりやすさ」があり、世界の投資マネーを引き寄せる力を持っている。 日本には先述したように数多くのGNT企業が存在しており、投資対象となる銘柄も豊富だ。先端半導体用原料であるArFレジスト用モノマーで世界をリードする大阪有機化学工業 <4187> [東証P]は今月に上場来初めて乗せた5000円台の高値水準で推移。スマートフォンやノートパソコンなどのディスプレイで使われる異方性導電膜で世界首位のデクセリアルズ <4980> [東証P]は決算発表後に2日連続でストップ高まで買われるなど勢いを見せた。半導体関連以外でも、心臓カテーテル治療に用いられるPCIガイドワイヤーで大きな世界シェアを獲得する朝日インテック <7747> [東証P]は昨日まで6連騰となっている。このように数多くある日本のGNT企業のなかから、業績が良好で、海外勢の資金流入が期待できる6銘柄を紹介する。 ●注目のGNT銘柄6選 マニー <7730> [東証P]は医療機器メーカーとして、高い世界シェアを誇る眼科ナイフや歯科用ダイヤモンドバーなどを展開する。25年11月から中国で販売を再開した歯科用ダイヤモンドバーの業績回復が想定以上に進み、2月中間期の連結営業利益は前年同期比22.2%増の50億9700万円と、2期ぶりの過去最高益の更新に向け順調に推移している。4月21日に年初来高値を更新。その後は日柄調整と過熱感を冷ます過程に入ったが、4月に開けたマドの上限近辺で下値の堅い動きをみせている。 OSG <6136> [東証P]はねじ穴を作る工具「タップ」で世界トップシェアの総合切削工具メーカー。26年11月期第1四半期(25年12月~26年2月)の連結決算は日本、アジア、米州、欧州・アフリカの全地域で増収増益を達成し、第1四半期としての過去最高業績を更新。3月末ごろから株価上昇が続き上場来初となる3000円大台に乗せた。足もとで騰勢には一服感はあるものの、25日移動平均線に迫ると押し目買いが入った。 ソディック <6143> [東証P]は世界首位級のシェアを持つ放電加工機をはじめとする工作機械を主力とする。26年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算は大幅な増収増益となった。放電加工機の販売台数が前年同期比11.2%増の705台に達して業績を牽引。受注台数は同45.1%増の1072台に上っており、先行きも期待できそうだ。好業績ながらPBRは1倍を下回っており、割安感がある。 オプテックスグループ <6914> [東証P]は屋外用侵入検知センサーや検査用LED照明で大きなグローバルシェアを握る。半導体業界や電気・電子部品業界の設備投資需要の回復により検査用照明関連といった高収益製品の売り上げが拡大し、1~3月期は大幅営業増益で着地。上期計画に対する進捗率が約79%に上っており、業績上振れへの期待感が高まる。決算発表をきっかけにストップ高に買われ、株価水準を大きく切り上げている。 ナカニシ <7716> [東証S]は世界トップ級のシェアを持つ歯科用ハンドピースをはじめ、歯科用医療機器などの製造・販売を手掛ける。1~3月期は歯科事業を筆頭に各セグメントで2ケタの増収を達成し、連結営業利益は前年同期比39.1%増の46億7500万円へと成長。通期での4期ぶりの過去最高益更新に向け好調なスタートを切った。決算を受け投資資金が流入し、5日移動平均線が25日移動平均線を上抜くゴールデンクロスが発生し、下値不安は乏しいといえよう。 日機装 <6376> [東証P]は着陸時のエンジン逆噴射気流を制御する航空機部品「カスケード」やLNG利用に必要な極低温の環境下で稼働する「クライオジェニックポンプ」で世界をリードする。1~3月期の受注高はLNG関連の投資が拡大基調であるインダストリアル事業が前年同期比51.9%増の419億6700万円、航空機市場の旺盛な需要を背景に出荷が増えた航空宇宙事業が同29.6%増の51億3900万円と活況。株価は青天井圏にある。 株探ニュース