【杉村富生の短期相場観測】 ─フィジカルAI関連にマトを!

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コラム

「フィジカルAI関連にマトを!」

●ドンロー主義、マッドマンセオリーに負けるな!

 世界の金融マーケットはドナルド・トランプ大統領のドンロー主義、およびマッドマンセオリー(狂人理論)に振り回されている。ドンロー主義は西半球における中国・ロシアの完全排除を狙う外交・通商政策の基本原則だが、マッドマンセオリーは彼の予測不能、かつ非合理的な交渉スタイルを意味する。もちろん、資源・経済の囲い込みを図る。

 なにしろ、メチャクチャだ。関税をちらつかせ、武力行使も辞さない姿勢を示し、相手国にプレッシャーをかける。まあ、“無法”である。国際法、国連など何の役にも立たない。これはロシア・プーチン大統領、中国・習近平国家主席だって、やっていることは同じだ。ウクライナ、デンマーク、グリーンランドが気の毒じゃないか。

 国家としては「全て交渉戦術」との認識を持ち、国益重視の合理的な判断が求められる。投資家は彼の言動に過剰反応せず、冷静な対応が必要になる。それに、「タコ(TACO→Trump Always Chickens Out:トランプはいつも尻込みする)」と形容されるように、発言はコロコロ変わる。グリーンランド騒動が好例だろう。株価の急落が彼を変節させた、と思う。

 ただし、超大国(国連の常任理事国で拒否権を有し、核を保有)のやりたい放題、軍事的な威圧行動は収まる気配がない。いや、加速するだろう。現状では国家の“無法”を罰し、取り締まる仕組みがない。ロシアに対する経済制裁が軍事侵攻の抑止に効果がまったくないのは証明されている。日本は核保有3カ国と国境を接しているのだ。国防は最重要課題である。

 なお、筆者の故郷の民謡「田原坂(たばるざか)」は「右手(めて)に血刀、左手(ゆんで)に手綱」と唱っている。日本の最高裁判所にはギリシャ神話の女神テミスをモデルとした「正義像」がある。その右手には剣が握られている。剣は司法判断の執行力の象徴だ。違法な行為は処罰される。執行力のない法律には意味がない。しかし、それがまかり通っているのが現在の国際社会だろう。

●ETFの存在感が急速に高まる!

 いずれにせよ、この局面はインデックスの動きに一喜一憂してはいけない。そろそろ、アンチ高市勢力(マスコミ、専門家と称する人達)のネガティブ・キャンペーンが始まるだろう。有力通信社は「自民党の獲得議席は44減の151にとどまる」との予測を出しているが、その根拠は薄い。いや、デタラメすぎる。与党は善戦するだろう。

 物色面ではフィジカルAI(人工知能とロボティクスの融合)に引き続いて、注目できる。選挙結果に関係なく買われるだろう。この分野には国際的に通用する企業が多数存在する。その1社がソフトバンクグループ <9984> [東証P]だ。スイスの重電大手ABBのロボット事業を約8200億円で買収、着々と布石を打っている。

 昨年末に、1対4の株式分割を行っている。株価は1月6日に4735円の高値をつけた後、調整している。1月21日に3730円の安値をつけた。テクニカル的な買いゾーンとなり、4000円割れは買い場と判断できる。中・長期的には「1万円目標」と唱えている。

 このほか、フィジカルAI関連としてはダイフク <6383> [東証P]、ファナック <6954> [東証P]、安川電機 <6506> [東証P]、キーエンス <6861> [東証P]、SMC <6273> [東証P]などをピックアップできる。世界のロボット関連企業に投資するETF(上場投資信託)の組み入れ上位銘柄である。

 ちなみに、グローバルXロボット&AI ETFの日本企業の組み入れ比率は28%、ロボグローバルロボティクス&オートメーションETFは20%となっている。ETFには国際マネーのほか、世界中の資産家のカネが集まる。それが玉を吸い上げ、株価は想定外の高値をつける。NISA(少額投資非課税制度)の資金流出が円安を招いているのと理屈は同じだろう。

 NISAの資金流出は年間10兆円に達する。世界最大規模の金ETFのSPDRゴールド・シェアの金現物保有高は1085トンに膨らんでいる。要するに、昨年来の相場において、ETFが大きな影響を与えている。だからこそ、主要なロボット関連のETFの組み入れ銘柄は「バイ・アンド・ホールド(買ったら売るな)」と主張している。

2026年1月23日 記

株探ニュース

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