株価指数先物【寄り前】 -1σ水準での底堅さを見極め

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 49450 +150 (+0.30%)
TOPIX先物 3343.5 +10.5 (+0.31%)
シカゴ日経平均先物 49475 +175
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを決めるとの観測から、主要な株価指数は前週末まで5日続伸していたこともあり、利益確定や持ち高調整の売りが優勢だった。11月の米ISM製造業景況感指数は前月から悪化し、市場予想を下回ったことが景気減速への懸念につながったほか、暗号資産(ビットコイン)が急落したことも投資家心理を冷ます形となった。

 NYダウ構成銘柄では、ウォルト・ディズニー、ナイキ、エヌビディア、アップル、セールスフォースが買われた。半面、メルク、アムジェン、マクドナルド、ユナイテッドヘルス・グループ、ゴールドマン・サックス・グループが軟調。

 シカゴ日経平均先物清算値は、大阪比175円高の4万9475円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比50円安の4万9250円で始まった。その後はショート優勢のなかで下げ幅を広げ、4万9060円まで売られた。ただし、米国市場の取引開始後のリバウンドでプラス圏を回復し、終盤にかけてロング優勢の流れが続き4万9650円まで買われた。引け間際に上げ幅を縮めたが、4万9450円とプラス圏でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、前日の大幅な下げに対する自律反発が意識されそうだ。日経225先物はナイトセッションで4万9060円まで売られる場面もみられたが、その後の切り返しでボリンジャーバンドの-1σ(4万9310円)を上回って終えており、同バンドを支持線とした底堅さを見極めることになろう。-1σと25日移動平均線(5万0320円)とのレンジを維持できれば、前日の下げに対するショートカバーを誘う可能性もあるだろう。

 米国市場は主要な株価指数が6日ぶりに反落したが、NYダウは前週末までの5日間で2000ドルあまり上昇していたこともあり、利食いが入りやすいところである。また、売り先行で始まったエヌビディアが上昇に転じたほか、同社との提携を発表した半導体設計のシノプシスは4.8%超の上昇となった。半導体のマーベル・テクノロジーが1.9%高、オープンAIと提携すると発表したアクセンチュアは2.9%上昇した。半導体・AI(人工知能)関連株への手掛かり材料になるとみられ、日経平均型を支えそうだ。

 日銀の利上げ観測から金利や為替動向を意識しながらの相場展開になりそうだが、日経225先物は25日線水準から一気に-1σまで下げた。底堅さを見極めることになるが、-1σを割り込んできたとしても節目の4万9000円接近では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 そのため、-1σ水準での攻防を意識しつつ、オプション権利行使価格の4万9000円から5万円のレンジを想定する。市場参加者が限られるなかで先物主導の展開になりやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの動向を手掛かりとした仕掛け的な動きも、下へのバイアスが強まる局面ではその後のカバー狙いとみておきたい。

 1日の米VIX指数は17.24(11月28日は16.35)に上昇した。一時18.33まで切り上がり、75日線(17.49)を上抜ける場面もみられた。ただ、その後は上げ幅を縮め、同線を下回っており、リスク回避姿勢は強まらないだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.79倍に低下した。一時14.91倍をつける場面もみられたが、-1σ(14.87倍)をキープできなかった。-2σと75日線が位置する14.58倍が射程に入ってくることで、NTショートに振れやすくなった。しかし、エヌビディアの反発を受けて半導体・AI関連株への資金流入がみられるようだと、NTロングから-1σ突破を試す展開も想定しておきたい。

株探ニュース

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