【杉村富生の短期相場観測】 ─国策に逆らうな!世相にカネを乗せよ!

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コラム

「国策に逆らうな!世相にカネを乗せよ!」

●政府は「国家戦略技術」を創設!

 古来、「国策に逆らうな」とか、「世相にカネを乗せよ」という。波乱の11月相場を通過、株式市場は新しいステージに入りつつある。国策はデフレ克服、成長路線の推進、株高歓迎だろう。ヘッジファンドは決算を終え、市場に戻る。12月相場には期待できる。

 それに、1980年代後半の昭和バブルとAI(人工知能)フィーバーとの比較を持ち出す人がいるが、その背景、状況は根本的に違う。なにしろ、当時は当局が「地価、株価の高騰は悪だ」と叫び、融資規制、土地基本法の制定、強烈な金融引き締めが行われていた。国策は「バブルつぶし」である。

 1989年末の日経平均株価の終値は3万8915円、NYダウは2753ドルだった。実に、日経平均株価はNYダウの14倍だ。単純に、11月26日のNYダウを14倍にすると、何と日経平均株価は66万円超(4万7427ドル×14)となる。

 当時の日経平均株価のPBR(株価純資産倍率)は5倍を超えていた。現在は1.67倍にすぎない。BPS(1株純資産)は3万0040円だ。これを5倍に買うと、15万0200円となる。あくまでも数字遊びだが、昭和バブルと現状とを比べるのは無意味(バカバカしい)と理解していただけるだろうか。

 当時のPER(株価収益率)は60倍(現在は18.8倍)だった。まあ、1980年代後半は異常な時代である。高市政権が進めている政策は成長戦略だけではない。経済を安定させ、弱い立場の若者の雇用確保を図るとともに、現役世代の負担軽減を目指している。若者に人気があるのは当然と思う。

 ちなみに、アメリカの失業率(9月)は4.4%だが、若者(16~24歳)の失業率は10.4%、また黒人は7.5%と、白人の3.8%に対し極端に高くなっている。まさに、分断である。これでは社会の安定は望めない。若者と黒人層は消費行動が鈍くなる。この点は日本の方が優れている。

●AI、ロボット、量子、核融合分野を育成!

 さて、政府は経済安全保障上の重要性が高い技術を「国家戦略技術」として指定し、研究予算の重点配分、税制面での優遇措置を講じる。この分野での起業を促進し、実用化を支援する。

 具体的にはAI・先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、核融合、宇宙の6分野である。高市政権は「新技術立国」の実現を政策の柱に掲げている。これらの関連銘柄は2026~2027年に向けて、物色人気が継続することになろう。

 やはり、本命はソフトバンクグループ <9984> [東証P]だ。オープンAIに最大6兆円出資するとともに、オラクルなどと組み、スターゲート計画(データセンターなどに4年間で75兆円を投資)を推進している。対米投資という視点では日本の国策に沿う。

 株価は4月7日の5730円を安値に、10月29日には2万7695円の史上最高値まで買われた。しかし、その後は急落、直近安値は11月25日の1万5180円だ。4~10月にかけて4.8倍になったあと、下落率45.2%を記録した。いや~、荒っぽい。ただ、テクニカル的には底打ち→反騰態勢に転じている。

 小物では核融合関連の助川電気工業 <7711> [東証S]だろう。こちらの値動きも激しい。4月7日の安値は1345円、それが10月21日には1万2250円の史上最高値まで駆け上がった。9.1倍だ。直近の安値は11月10日の5550円、下落率は54.7%となる。半値以下である。

 このほか、フィジカルAI(人工知能とロボティクスの融合)関連の安川電機 <6506> [東証P]、データセンター関連の日立製作所 <6501> [東証P]、電力供給の東京電力ホールディングス <9501> [東証P]、北海道電力 <9509> [東証P]などに妙味があろう。

 さらに、量子コンピューター関連では富士通 <6702> [東証P]、フィックスターズ <3687> [東証P]、レアメタル関連の三井E&S <7003> [東証P]、三井海洋開発 <6269> [東証P]、エンビプロ・ホールディングス <5698> [東証S]などをピックアップできる。

 個別銘柄ではアルコニックス <3036> [東証P]、住友ファーマ <4506> [東証P]、栗本鐵工所 <5602> [東証P]、ユニチカ <3103> [東証P]などの値動きの良さに魅力を感じる。

2025年11月28日 記

株探ニュース

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