前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―
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■オーバル <7727> 586円 (+29円、+5.2%) オーバル <7727> [東証S]が続急伸。27日午後1時ごろ、取得総数100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.74%)、取得総額5億円を上限とする自社株買いを発表しており、株主還元姿勢を評価した買いが集まった。取得期間は28日から2026年5月27日までとし、東京証券取引所における市場買い付けで実施する。資本効率の一層の改善と株式数削減を通じた1株当たりの株式価値の向上を図る。取得した株式について消却を検討中であるものの、現時点では具体的な時期や方法は未定だという。 ■フジ日本 <2114> 1,139円 (+53円、+4.9%) フジ日本 <2114> [東証S]が大幅高で3日続伸。26日の取引終了後、12月31日を基準日として2026年1月1日付で1株を2株に株式分割すると発表した。同時に配当予想も修正した。株式分割考慮後ベースで期末配当予想を10円50銭に見直した。従来は9円50銭で、実質1円の増額修正となっており、株式の流動性向上に対する期待と株主還元姿勢への評価をもとにした買いが集まった。年間配当予想は18円(前期は17円)となる。株式分割を実施することで投資単位当たりの金額を引き下げ、より投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図る。 ■サンリオ <8136> 5,655円 (+248円、+4.6%) サンリオ <8136> [東証P]が大幅続伸。同社は27日、常設型VRテーマパーク「Virtual Sanrio Puroland」を12月11日にグランドオープンすると発表しており、期待感が高まったようだ。このテーマパークは、XR(現実世界とデジタルな仮想世界を融合させる革新的な技術の総称)における新たなエンターテインメントを提供する場とするべく、サンリオキャラクターや個人クリエイター、他社IP(知的財産)の世界観に没入できる公式コンテンツを提供。ユーザーが創作・表現を行うUGX(ユーザー生成コンテンツ、ユーザー生成IPなどの総称)を展開し、クリエイターに新たな配信活動のフィールドを広げていくとしている。 ■四国化HD <4099> 2,829円 (+113円、+4.2%) 四国化成ホールディングス <4099> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社は26日午後3時、グループ会社の四国化成工業がインドネシア企業の株式を取得し完全子会社化すると発表した。取引終了間際の発表だったが、海外展開による中期的な収益貢献期待が改めて高まる形となり、27日の同社株の支援材料となったようだ。買収対象のティムラヤ・トゥンガル社は硫黄を原料起点に硫酸をはじめとした幅広い製品を製造、販売する。四国化HDは買収により原料の安定調達の実現を図るとともに、東南アジアなどの販売網を活用し、化学品事業の世界展開の加速につなげる。取得価額はアドバイザリー費用約6億円を除き、約3000万ドル。26年12月期第1四半期(1-3月)の株式譲渡を予定する。 ■レナ <4889> 1,997円 (+71円、+3.7%) レナサイエンス <4889> [東証G]が大幅高で3日続伸。26日の取引終了後、局所進行非小細胞肺がんに対する初回標準治療である化学放射線療法と免疫チェックポイント阻害薬による地固め療法について、PAI-1阻害薬「RS5614」併用療法の治験に関する契約を同日に締結したと発表しており、買い材料となった。広島大学をはじめとする12医療機関と次相医師主導治験として2026年4月から30年3月にかけて実施する。レナによると、化学放射線治療中のがんの進行や放射線治療による肺障害の発生で免疫チェックポイント阻害薬へ到達できない症例が一定数存在しており、初回標準治療における地固め療法の効果増強、治療に伴う肺障害の抑制を達成する治療方法の開発が求められているという。 ■菱ガス化 <4182> 2,673円 (+92.5円、+3.6%) 三菱ガス化学 <4182> [東証P]が大幅続伸。SBI証券が26日、菱ガス化の目標株価を3300円から3500円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続している。電子材料において、世界トップシェアを持つBT(ビスマレイミド・トリアジン)材料や超純過酸化水素、光学材料のICT主力3事業の拡大を想定。環境循環型メタノール装置の技術力やヨウ素事業の成長性も評価している。 ■フォスター <6794> 2,633円 (+76円、+3.0%) フォスター電機 <6794> [東証P]が3日続伸。シンガポールに拠点を置く投資運用会社アクシウム・キャピタルが26日の取引終了後に関東財務局へ提出した変更報告書で、株式保有比率がこれまでの14.24%から15.33%に上昇しており、思惑視した買いが入った。報告義務発生日は11月18日。保有目的は「純投資」としている。 ■パレモ・HD <2778> 137円 (+4円、+3.0%) パレモ・ホールディングス <2778> [東証S]が大幅続伸。26日取引終了後、月次動向を発表した。子会社パレモの11月の既存店売上高は前年同月比1.9%増と、2ヵ月ぶりにプラスに転換した。前年に比べ早い段階で気温が低下したことから冬物商品が好調に推移。キャラクターコラボの生活雑貨なども堅調だった。全社ベースでは同3.3%減だった。 ■住友鉱 <5713> 5,025円 (+140円、+2.9%) 住友金属鉱山 <5713> [東証P]が3日続伸。感謝祭の祝日前となる26日の米国市場において、ニューヨーク商品取引所の金先物の中心限月である2月限は続伸した。直近の米国の経済指標を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が強まっており、米長期金利が低下。金利と逆相関にあるとされる金の先物価格の上昇につながった。金関連株と位置付けられている住友鉱の株価に追い風が吹くなかで、外資系証券による投資評価と目標株価の引き上げの動きもあり、27日はマドを開けて上昇。25日移動平均線を上抜けた。 ■フェローテク <6890> 4,890円 (+130円、+2.7%) フェローテック <6890> [東証S]が反発。26日取引終了後、インドに販売子会社を設立したと発表した。インド政府が製造業の振興策「メイク・イン・インディア」を掲げ、半導体産業の振興にも力を入れるなか、同国市場で商機拡大を図るため。これが材料視されたようだ。 ■カナデビア <7004> 984円 (+14円、+1.4%) カナデビア <7004> [東証P]が続伸。同社は27日、アドバンテッジパートナーズ(東京都港区)とその関係会社がサービスを提供する水素関連分野に特化したファンドに対し、出資契約を締結することを決めたと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。気候変動への対応のため、水素などの製造施設や貯蔵施設、輸送施設をはじめとするインフラ設備への技術・サービス提供会社への投資を行うファンドで、水電解装置技術を持つカナデビアはグローバルな案件形成と戦略的パートナーシップの統合加速を目指す。 ■ニコン <7731> 1,818.5円 (+18.5円、+1.0%) ニコン <7731> [東証P]が4日続伸。26日の取引終了後、「レイバン」や「オークリー」などのブランドを展開する仏光学大手エシロールルックスオティカが、ニコンの株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、エシロールルックスオティカの保有割合は11.84%から12.95%に上昇した。報告義務発生日は18日。保有目的は「長期純投資」としている。 ■三井不 <8801> 1,855円 (+18円、+1.0%) 三井不動産 <8801> [東証P]が6日続伸。SMBC日興証券が26日、三井不の目標株価を1910円から2050円に引き上げた。投資評価は3段階で最上位の「1」を継続している。国内の分譲マンションや仲介、オフィス、ホテル、スポーツ・アミューズメントなど幅広い事業で好調な業績が継続していると評価。自社株買いなどの動きを背景にROE(自己資本利益率)の改善が続くと想定し、経営計画に掲げた27年3月期の目標について大幅に超過して達成する確度が高まったと指摘する。同証券は三井不の27年3月期営業利益予想を従来の4234億円から4271億円に引き上げた。 ※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース
