午後:債券サマリー 先物は反発、日銀の早期利上げ観測がやや後退

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市況

 27日の債券市場で、先物中心限月12月限は反発。日銀による早期の追加利上げ観測がやや後退したことから買いが活発化し、前引けには135円16銭をつける場面があった。

 前日に40年債入札を無難にこなした安心感などを背景に、債券先物は買い優勢でスタート。ロイター通信が朝方に「25年度補正予算編成に伴う国債発行計画の見直しで、財務省は市中向けのカレンダー発行額を170兆円台後半とする方向で調整に入り、割引短期国債の増発に加えて利付2年債と5年債を増やす案が浮上している」と報じたが、長期金利の指標となる10年債や超長期の発行額は変更対象とされない見通しとあってポジティブ視された面もあった。日銀の野口旭審議委員が大分県金融経済懇談会の講演で、先行きの利上げペースについて「早すぎても遅すぎても問題が生じる」と述べたことが伝わると、市場では警戒していたほどタカ派的な発言でないとして前引けにかけて上げ幅を拡大した。27日は米国が感謝祭の祝日となることから午後は模様眺めムードが広がりやすかったものの、日銀の早期利上げ観測が和らいでいることから堅調に推移した。なお、この日は「残存期間3年超5年以下」「同5年超10年以下」「同10年超25年以下」「物価連動債」を対象とした国債買いオペが実施されたが、相場への影響は特にみられなかった。

 先物12月限の終値は、前日比18銭高の135円14銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日に比べて0.005%低い1.795%で推移している。

出所:MINKABU PRESS

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