前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―
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■リンクユーG <4446> 967円 (+150円、+18.4%) ストップ高 東証プライムの上昇率トップ。Link-Uグループ <4446> [東証P]がストップ高。25日の取引終了後、サウジアラビアの翻訳・ローカリゼーション企業であるタルジャマ(Tarjama)社と、日本のデジタルコンテンツ(主にマンガ・アニメ)のアラビア語ローカライズ、配信及び官民連携による事業開発を目的とする基本合意書(MOU)を締結したと発表しており、これを好感した買いが流入した。中東・北アフリカ地域(MENA地域)で映画・アニメ・マンガなどのコンテンツ分野が急速に拡大し、国家的にも文化産業の創出が重点項目として位置づけられていることを受けて、共同でMENA市場の新規開拓を推進するのが狙い。日本のマンガなどのデジタルコンテンツをアラビア語圏向けに最適化するための翻訳・編集ローカライズの共同実施やMENA地域に最適化されたデジタルコンテンツプラットフォームの開発・導入、サウジアラビアの官民連携プログラムと整合した共同プロジェクトの企画・実行、アラビア語圏における人材育成への貢献などの分野で協力する。 ■プライムスト <5250> 1,042円 (+150円、+16.8%) ストップ高 プライム・ストラテジー <5250> [東証S]がストップ高。25日の取引終了後、GMOインターネットグループ <9449> [東証P]が同社の連結子会社化を目指して株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表したことを受けて、TOB価格1600円にサヤ寄せする格好となった。プライムストの主力サービスである超高速CMS(コンテンツ管理システム)実行環境「KUSANAGI」をGMOのサービスと融合することでシナジーを実現させるのが狙いで、あわせて資本・業務提携を締結する。買い付け予定数は221万4800株(下限184万9400株、上限221万4800株)で、買付期間は11月26日から12月23日までとしており、プライムストはTOB成立後も上場を維持する予定。なお、プライムストは今回のTOBに対して賛同の意見を表明するとともに、応募するか否かは株主の判断に委ねるとしている。 ■助川電気 <7711> 7,040円 (+1,000円、+16.6%) ストップ高 助川電気工業 <7711> [東証S]がストップ高。共同通信社が25日、「次世代エネルギーとして期待される核融合発電の研究開発を加速するため、政府が総額1千億円超を投じる方針を固めたことが25日、政府関係者への取材で分かった」と報じた。これを受け、26日のマーケットでは核融合関連に位置づけられる銘柄群に思惑的な物色が広がった。助川電気をはじめ、神島化学工業 <4026> [東証S]、木村化工機 <6378> [東証S]などが高かった。 ■GMO <9449> 4,027円 (+443円、+12.4%) 東証プライムの上昇率2位。GMOインターネットグループ <9449> [東証P]が急反騰。25日取引終了後、自己株式の取得枠を設定することにしたと発表した。上限は420万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.14%)、または100億円。期間は11月26日~来年2月12日。取得した株式は、親会社株主に帰属する当期純利益の17%相当(総還元性向50%から配当性向33%以上を引いた値)を順次消却する予定としている。これが好感された。 ■ギフティ <4449> 1,165円 (+121円、+11.6%) 東証プライムの上昇率3位。ギフティ <4449> [東証P]が急反騰。ここ底値圏でのもみ合いが続いていたが、目先法人筋の売り物が切れ、貸株市場経由の空売り買い戻しも作用して1000円トビ台から離陸する動きをみせた。テクニカル的には5日・25日移動平均線が満を持してゴールデンクロスを示現しており、これに追随したリバウンド狙いの買いを引き寄せている。同社は飲食店や小売店舗で商品やサービスと交換できる電子チケットの発行及び流通・販売を手掛けるが、足もとの業績は好調な推移をみせている。25年12月期営業利益は24億800万円(前期比38%増)を会社側では見込むが、第3四半期までの進捗率から上振れの公算が大きい。SBI証券が25日付で同社の業績予想を修正するとともに目標株価4700円と投資判断「買い」を継続しており、これも株価を刺激する背景となったもようだ。 ■北海電 <9509> 1,258円 (+107円、+9.3%) 東証プライムの上昇率7位。北海道電力 <9509> [東証P]が続急伸。同社が再稼働を目指す泊原子力発電所3号機について、前日に日本経済新聞の電子版が、鈴木直道北海道知事が再稼働を容認する考えにあると報じ、これが同社株をはじめ電力セクター全般の株価を刺激する材料となった。電力株は足もとで動兆著しく、直近では東京電力ホールディングス <9501> [東証P]が運営する新潟県の柏崎刈羽原発が再稼働する見通しとなったことを材料視し、買いが広範囲に流入した経緯がある。 ■B&P <7804> 2,604円 (+194円、+8.1%) ビーアンドピー <7804> [東証S]が3日続急伸。25日の取引終了後、集計中の25年10月期連結業績について、売上高が従来予想の43億円から44億9500万円へ、営業利益が6億3100万円から7億100万円へ、純利益が4億2600万円から4億9100万円へそれぞれ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが入った。前期から連結決算に移行したため前の期との単純比較はできないものの、消費活動の拡大やインバウンド需要の拡大を背景に主力のインクジェットプリントが伸びたことに加えて、デジタルクリエイト、プリントソリューション、オーダーグッズ制作が順調に成長した。また、24年11月にグループ会社化したイデイの利益率が改善したことも寄与した。なお、業績上振れに伴い、期末一括配当予想を77円から80円(前の期60円)へ増額した。 ■ビーマップ <4316> 879円 (+59円、+7.2%) ビーマップ <4316> [東証G]が4日ぶり急反発。25日取引終了後、オーストラリアのシドニーで次世代Wi-Fi規格「Wi-Fi HaLow(IEEE802.11ah)」の高出力(200mW)モードを用いた実証実験を行い、約6キロメートル離れた拠点間での長距離音声通信に成功したと発表した。日本国内で実用されているWi-Fi HaLowの一般的な通信距離とされる約1キロメートルを大幅に上回ったという。 ■ディスラプタ <6538> 359円 (+24円、+7.2%) ディスラプターズ <6538> [東証S]が急反発。求人情報と賃貸不動産関連のWebサイトを運営するが、主力のマーケテイング事業で転職情報集約サイトが好調で業績を牽引、足もとで収益回復が加速している。25日取引終了後に26年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の5億100万円から7億2500万円(前期比2.1倍)に大幅増額、これがポジティブサプライズとなり、上値を見込んだ投資資金が集中した。株式需給面では直近11月第2週末現在で信用買い残の整理が進捗しており、上値の軽さが意識されやすい。 ■タカミヤ <2445> 450円 (+25円、+5.9%) タカミヤ <2445> [東証P]が3日ぶり急反発。仮設機材のレンタル及び販売を手掛けるが、設計から施工、管理、物流に至るまで一気通貫で対応し需要獲得が進んでいる。都内で再開発の動きが活発だが、同社が本社を置く大阪でも日本維新の会が掲げる「副首都構想」を背景に再開発の動きが一段と加速していく可能性があり、同社の商機拡大につながる公算が大きいとの見方もある。配当利回りも3.5%台と高くバリュー株素地を内包しており、株価は今月14日につけた年初来高値443円を上抜き、昨年11月以来約1年ぶりの高値圏に浮上した。 ■SUMCO <3436> 1,234.5円 (+64.5円、+5.5%) SUMCO <3436> [東証P]が3日ぶり急反発。SMBC日興証券が25日、SUMCOの目標株価を従来の1500円から1600円に引き上げた。投資評価は3段階で最上位の「1」を継続する。顧客在庫月数の増加や想定以上に厳しい25年12月期第4四半期(25年10-12月)計画が悪材料となった一方、今後は顧客在庫月数の減少が予想されると指摘。26年12月期第1四半期(1-3月)は前四半期比での減価償却費の減少もあいまって赤字幅が大幅に縮小する可能性が高いとし、短期的な悪材料の出尽くし感や中期的な見通しの改善を踏まえて押し目買いの好機との見方を示す。 ■FIXER <5129> 466円 (+22円、+5.0%) FIXER <5129> [東証G]が大幅反発。同社は26日、レノボ・ジャパンが提供する最新AIワークステーションと、FIXERが開発・提供する生成AIサービスを組み合わせたAIエッジワークステーションの提供を来年1月に開始すると発表。これを手掛かりとした買いが入ったようだ。レノボ・ジャパンの「ThinkStation PGX」と、FIXERの「GaiXer(ガイザー)」を組みあわせ、クラウドの利用が制限される自治体や医療機関、企業のIT部門などの顧客に向け、安全で即時に生成AIを活用できるソリューションを提供する。 ■パナHD <6752> 1,840円 (+85円、+4.8%) パナソニック ホールディングス <6752> [東証P]が大幅続伸。同社グループのパナソニック エナジーは25日、アマゾン・ドット・コム傘下で自動運転技術を活用した配車サービスを展開するズークスに対し、米国で展開予定のロボタクシー車両向けに円筒形リチウムイオン電池を供給する複数年契約を締結したと発表。車載電池事業への収益貢献を期待した買いが入ったようだ。ズークスは今年6月にロボタクシーを量産する生産施設を開設。9月にはラスベガスでロボタクシーによる配車サービスを開始した。パナソニックエナジーが供給する電池セルは、初期は日本で生産。将来的には同社のカンザス工場でも生産される計画という。 ■大塚HD <4578> 9,027円 (+367円、+4.2%) 大塚ホールディングス <4578> [東証P]が大幅高で4日続伸。米国時間25日、APRIL抗体「VOYXACT(シベプレンリマブ)」が「進行リスクのある成人のIgA腎症におけるタンパク尿の減少」の効能で、米食品医薬品局(FDA)から迅速承認を取得したと発表しており、材料視した買いを引き寄せた。同社によると、VOYXACTはIgA腎症の発症と進行に大きく影響するAPRILを標的する世界初の治療薬であり、病原性ガラクトース欠損IgA1を低下させて、タンパク尿の改善につなげる。皮下投与の薬剤充填済み注射器製剤であり、患者が4週ごとに自宅で使うこともできる。 ※26日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース
