話題株ピックアップ【夕刊】(2):協和キリン、島津、堀場製
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■協和キリン <4151> 2,641円 +73.5 円 (+2.9%) 本日終値 協和キリン<4151>は続伸。同社は21日、軟骨無形成症の患者を対象とした「KK8398(一般名:インフィグラチニブ)」の国内第3相臨床試験を開始したと発表しており、期待感が株価の支えとなったようだ。軟骨無形成症は低身長だけでなく、多様な身体的・社会的課題を伴う指定難病。第3相臨床試験では日本の患者における有効性及び安全性を評価するもので、対象は3歳以上18歳未満の約6例を予定し、52週間での投与・観察を行うという。 ■島津製作所 <7701> 4,464円 +106 円 (+2.4%) 本日終値 島津製作所<7701>は続伸。SMBC日興証券が21日付で投資評価を「2(中立)」から「1(アウトパフォーム)」へ、目標株価を4200円から5500円へ引き上げたことが材料視された。同証券によると、計測機器市場における米国の関税影響や政府予算縮小、中国の軟調な市況の影響は概ね出尽くし、今後の不透明感は払拭され始めていると指摘。米中印の計測機器シェア拡大と、新製品や消耗品増による収益性の改善により、業界平均を上回る売り上げ・営業利益成長が期待できるという。 ■堀場製作所 <6856> 14,065円 +320 円 (+2.3%) 本日終値 堀場製作所<6856>が反発。同社はきょう、グループのホリバMIRAとティアフォー(東京都品川区)が、英国及び欧州における自動運転技術の開発と実用化を加速させるための協業プロジェクトを開始したと発表。これが材料視されたようだ。協業の第1弾として、ホリバMIRAが運営する欧州最大級のモビリティ及びテクノロジー分野の研究開発拠点「MIRA Tech Park(マイラ テック パーク)」にあるテストコースを利用して自動運転バスの実証を開始。ティアフォーは自動運転システム、自動運転レベル4の基準に準拠した電気自動車の小型バス「Minibus(ミニバス)2.0」、各種センサー、運用支援など、ソフトウェアとハードウェア一式を提供するという。 ■みずほFG <8411> 5,261円 +98 円 (+1.9%) 本日終値 みずほフィナンシャルグループ<8411>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>が堅調。日本経済新聞・電子版は22日に日銀の増一行審議委員が利上げ判断に関して「近づいている」と述べたと報道した。同氏は「利上げをしていい環境は整ってきていると思う」と発言したという。日銀は、年内は12月18~19日に、新年は1月22~23日に金融政策決定会合を予定しているが、追加利上げ思惑から銀行株に対する買いが流入している。大垣共立銀行<8361>や秋田銀行<8343>、山梨中央銀行<8360>が年初来高値に買われるなど地銀株に対する買いも強まっている。 ■さくらインターネット <3778> 3,055円 +45 円 (+1.5%) 本日終値 さくらインターネット<3778>は堅調。英運用会社のオービス・インベストメント・マネジメントが21日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、さくらネット株を5.30%取得したことが判明した。保有目的は「当社の管理下にあるファンドの資産運用のための投資」としている。報告義務発生日は11月14日。 ■トーメンデバイス <2737> 10,670円 +140 円 (+1.3%) 本日終値 トーメンデバイス<2737>が反発。同社は21日取引終了後、韓国の人工知能(AI)スタートアップ企業であるモビリントと両社間における製品プロモーション及び協業関係拡大を目的とした覚書(MOU)を締結したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。同社は、モビリントのオンプレミス、オンデバイス向け高性能AIプロセッサー(NPUソリューション)技術によって、低消費電力で従来のプロセッサーの性能不足によって生じるAI市場のさまざまな課題解決に向け共同プロモーションを開始。主な協業内容としては、「日本市場における潜在的な事業の可能性を探り、共同でマーケットの調査・創出」「技術・ノウハウ・マーケティング情報を共有し、新しいビジネスモデルの創出、協業のためのタスクチームを創設」「日本市場での販売・製品開発の連携など相互利益につながる新たな協力関係の創出」などとなっている。 ■マネーフォワード <3994> 4,175円 +20 円 (+0.5%) 本日終値 マネーフォワード<3994>は小動き。前週末21日取引終了後、連結子会社のマネーフォワードクラウド経営管理コンサルティングを通じて、取締役DXサービスを開発するミチビク(東京都中央区)の全株式を取得すると発表した。同サービスは取締役会の準備や進行、議事録作成などの業務をワンストップで管理できるクラウドツール。 ■カゴメ <2811> 2,692円 +1.5 円 (+0.1%) 本日終値 カゴメ<2811>はもみ合い。前週末21日取引終了後、トマト加工品やオイル製品を取り扱う食品卸の英シルベリー・マーケティングを来年1月に連結子会社化すると発表した。その後、同年4月をメドにポルトガル子会社の株式をシルベリーに譲渡し、この再編を通じて、欧州において、マーケティングや開発、生産、販売といった各機能を密接に連携できる体制を構築するという。 ■コンヴァノ <6574> 108円 -16 円 (-12.9%) 本日終値 コンヴァノ<6574>は5日ぶり反落。前週末21日取引終了後、26年3月期連結業績予想の修正を発表。売上高を123億7000万円から149億5000万円(前期比4.6倍)へ上方修正した一方、営業利益を65億3500万円から59億9000万円(前期1億3500万円)へ下方修正した。ビットコインを用いたトレジャリー偏重から、本業起点の事業成長とM&A・成長投資を重視する財務戦略に軸足を移す方針へ戦略を見直し、この影響を織り込んだ。足もとの受注や販売動向なども踏まえた。利益の下振れ見通しが嫌気された。 ■ソフトバンクグループ <9984> 15,390円 -1,700 円 (-10.0%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ ソフトバンクグループ<9984>が軟調展開。前週末に2000円あまりの急落に見舞われたが、きょうは先物主導のインデックス買いや空売り筋のショートカバーなどを誘導しているが上値が重い。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が2.7%高と大幅高に買われたほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4.6%高と急騰した。米ハイテク企業に積極投資するソフトバンクGにとっては足もとで追い風となる。ただ、米ハイテク株高を牽引したのはグーグルを傘下におくアルファベットで、同社の開発した最先端AIモデル「Gemini(ジェミニ)3」への高評価が同社株を押し上げ、全体リスクオン相場にも貢献する形となったが、ジェミニ3は高性能かつ低コストを売り物としており、「AIデータセンターへの過剰投資に警鐘を鳴らす材料ともなり得る」(証券系アナリスト)という指摘もある。ソフトバンクGの株価に、マイナスに働く可能性も指摘される。 株探ニュース
