14日の株式相場見通し=大幅反落、米AI・半導体株安などを受けリスクオフ
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14日の東京株式市場はリスク回避目的の売り圧力が強まるなか主力株中心に値を下げ、日経平均株価は大幅反落する公算が大きい。前日はアジア時間はリスクオンの流れで日本を含め各国市場は総じて強かったが、欧州時間に入るとムードが変わり、ドイツの主要株価指数であるDAXが1.4%安と大きく下げたのをはじめ軒並み安くなった。欧州では主要600社の株価で構成されるストックス・ヨーロッパ600が直近まで連日で最高値を更新していたが、この日は利益確定の売り圧力が顕在化した。米国でも売り優勢の地合いでNYダウ、ナスダック総合株価指数いずれも朝方から軟調なスタートとなったが、取引開始後しばらくして下げ足が強まった。つなぎ予算成立に伴い米連邦政府機関の一部閉鎖が解消されたものの、足もと材料出尽くし感から利食い急ぎの動きを誘発した。NYダウは直近4営業日合計で1300ドル以上水準を切り上げていたが、この日は一時800ドルを超える下落となり上昇した分の半分以上を吐き出す格好となっている。米政府機関の閉鎖解除後も10月の米消費者物価指数(CPI)など注目度の高い経済指標の発表が遅れる可能性があり、これが警戒されているほか、タカ派的な発言がFRB高官に相次ぎ投資家のマインドを冷やした。個別では相対的に割高感が意識されているAI関連や半導体関連の銘柄に大きく値を下げるものが目立つ。ハイテク株比率の高いナスダック指数の下落率はダウを大幅に上回った。東京市場では、米株急落を受けて日経平均やTOPIXが大きく下値を試す展開が避けられそうもない。半導体関連株などを中心にリスクオフムードが強く、押し目に買い向かう動きも限定的となりそうだ。展開次第では5万円大台攻防が意識されるような深押しもあり得る。 13日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比797ドル60セント安の4万7457ドル22セントと5日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同536.11ポイント安の2万2870.35だった。 日程面では、きょうは株価指数オプション11月物の特別清算指数(オプションSQ)算出日。このほか、3カ月物国庫短期証券の入札、9月の第3次産業活動指数など。海外では10月の中国70都市新築住宅価格、10月の中国小売売上高、10月の中国工業生産高、10月の中国固定資産投資、10月の中国不動産開発投資、7~9月期ユーロ圏実質国内総生産(GDP)改定値など。 出所:MINKABU PRESS
