話題株ピックアップ【夕刊】(1):エムスリー、スター精、デクセリ

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■エムスリー <2413>  2,629.5円   +500 円 (+23.5%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 エムスリー<2413>はストップ高。医療従事者向けプラットフォーム(会員制サイト)など製薬マーケティング支援業務を主力展開するほか、治験周辺分野にも業容を広げている。足もとの業績は回復色が強く、12日取引終了後に発表した25年4~9月期業績は最終利益が前年同期比31%増の227億円と大幅増益を達成した。主力の医療従事者向けプラットフォームが医療現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要取り込みが進み収益に反映された。とりわけ7~9月期の業績好調ぶりが際立っており、最終利益は前年同期比80%増という目を見張る伸びを示している。同社の株価は、今年2月を境に上下動を繰り返しながらも26週移動平均線を下値支持ラインとした切り上げ波動を継続、9月に2475円の年初来高値を形成後は調整局面にあったが、同移動平均線とのカイ離修正完了で仕切り直しの買いを一気に誘引する格好となった。

■スター精密 <7718>  2,112円   +400 円 (+23.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 スター精密<7718>がストップ高。同社は12日の取引終了後、米タイヨウ・パシフィック・パートナーズ傘下の投資ファンドが非公開化を目的としてスター精に対しTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。TOB価格は1株2210円。スター精の株価はTOB価格にサヤ寄せする流れとなった。買付予定数の下限は1480万700株で、上限は設定しない。買付期間は13日から12月25日まで。TOB成立後、所定の手続きを経て、スター精は上場廃止となる見通し。スター精はファンド傘下で構造改革を進める方針で、TOBに賛同の意見を表明した。東京証券取引所は12日、スター精を監理銘柄(確認中)に指定している。

■デクセリアルズ <4980>  2,863円   +500 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 デクセリアルズ<4980>はストップ高。昨年7月高値を上回り、約1年4カ月ぶりに上場来高値を更新した。12日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を1035億円から1140億円(前期比3.3%増)へ、営業利益を280億円から390億円(同1.9%減)へ上方修正すると発表した。配当予想は据え置いた。反射防止フィルム(ARF)などの高付加価値製品の拡大や、為替の円安が業績を押し上げる。あわせて、取得上限250万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.42%)、または50億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は11月13日~12月23日。取得した株式は来年1月16日付で消却する。これら発表が好感され買いを呼び込んでいる。

■レイズネクスト <6379>  2,382円   +400 円 (+20.2%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率4位
 レイズネクスト<6379>はストップ高で、10月27日につけた年初来高値を更新。13日午後2時ごろ、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表にあわせて、通期業績予想を上方修正した。売上高予想を前回予想の1575億円から1680億円(前期比6.8%増)、営業利益予想を116億円から138億円(同27.1%増)に引き上げた。同時に期末配当予想を13円増額の59円とし、年間配当予想は104円(前期は91円)にすると開示。増益幅の拡大見通しと株主還元姿勢を好感した買いが流入した。9月中間期に大型の定期修理工事における追加工事量が当初の想定を大きく上回ったことを踏まえた。9月中間期の売上高は893億4000万円(前年同期比18.9%増)、営業利益が78億9300万円(同2.2倍)だった。

■バッファロー <6676>  4,395円   +700 円 (+18.9%) ストップ高   本日終値
 バッファロー<6676>が4連騰し年初来高値を更新。12日の取引終了後に26年3月期の連結業績予想について、売上高を1060億円から1120億円(前期比21.8%減)へ、営業利益を45億円から77億円(同13.5%減)へ、純利益を32億円から65億円(同8.2%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各40円の年80円から中間・期末各60円の年120円(前期120円)に引き上げたことが好感された。シマダヤ<250A>のスピンオフにより減収減益となったものの、パソコン周辺機器が前期の値上げの浸透や為替が想定よりも円高で推移したことなどを受けて収益が改善。8月29日に国内における独占販売契約を終了した「Airdog」シリーズの寄与もあり、IT関連事業のみでは増収増益となった。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高601億200万円(前年同期比18.7%減)、営業利益55億4800万円(同84.4%増)、純利益46億1600万円(同2.4倍)だった。同時に26年3月末日時点の株主から株主優待制度を拡充すると発表しており、これも好材料視された。現行制度では、毎年3月末日及び9月末日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に、継続保有期間に応じてデジタルギフトを3000円相当または5000円相当贈呈していたが、新制度では一律5000円相当(年1万円相当)のデジタルギフトを贈呈する。

■ソラコム <147A>  1,076円   +150 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値
 ソラコム<147A>はストップ高の水準となる前営業日比150円高の1076円に買われた。12日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表した。売上高は49億8800万円(前年同期比35.9%増)、最終利益が2億3300万円(同5.3倍)だったとしており、業況を好感した買いが集まっている。MVNO(仮想移動体通信事業者)事業を手掛けるミソラコネクトを連結子会社化したうえ、AIの活用を可能にするサービスの拡充などを進めたことにより、課金アカウント数と平均収益がともに伸びリカーリング収益が大幅に増加した。

■カヤバ <7242>  4,720円   +590 円 (+14.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 カヤバ<7242>は急伸。12日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を4400億円から4600億円(前期比4.9%増)へ、営業利益を225億円から310億円(同36.7%増)へ上方修正すると発表した。需要が想定を上回り堅調なことや為替が円安に推移していることが要因。米国の関税措置による影響額や最新の市場見通しも織り込んだ。配当予想も120円から150円(前期は株式分割考慮ベースで110円)に増額した。これを好感した買いが集まっている。

■住友ゴム工業 <5110>  2,171円   +261 円 (+13.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 12日に決算を発表。「7-9月期(3Q)最終は黒字浮上」が好感された。
 住友ゴム工業 <5110> [東証P] が11月12日大引け後(16:30)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。25年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結最終利益は前年同期比6.4倍の260億円に急拡大したが、通期計画の450億円に対する進捗率は57.8%にとどまり、5年平均の84.4%も下回った。

■豆蔵 <202A>  3,140円   +316 円 (+11.2%) 一時ストップ高   本日終値
 豆蔵<202A>が急騰、一時501円高はストップ高となる3325円に買われる人気となった。同時に今月5日につけた上場来高値2916円を大きく上回り、未踏の3000円台乗せを果たした。12日取引終了後に26年3月期上期(25年4~9月)決算を発表、営業利益は前年同期比15%増の11億1300万円と2ケタ成長を確保。また7~9月期だけでみると営業利益の増益率は31%と更に高まる。なお、同社は子会社3社を吸収した関係で26年3月期から単独決算に移行するが、今3月期通期の単独営業利益は23億9300万円(前期は連結ベースで20億7000万円)予想と実質2ケタ成長が見込まれている。これは事前コンセンサスを上回るもので素直に好感されたようだ。また、同社はAIロボティクス・エンジニアリングで業界を先駆し、自動運転及び先端カーエレクトロニクス分野を深耕するモビリティ・オートメーションサービスを事業領域としていることが注目されている。米エヌビディアのジェンスン・ファンCEOや、ソフトバンクグループ<9984>の孫正義会長兼社長などが、次世代の成長スポットであるとの認識を示していることから世界的にも関心が高まっている「フィジカルAI」関連の有力株として、投資マネーの視線が向かっている面もある。

■グリーンズ <6547>  2,569円   +246 円 (+10.6%)  本日終値
 グリーンズ<6547>が後場急伸。同社はきょう午後2時ごろ、26年6月期第1四半期(7~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比45.9%増の23億6200万円となり、通期計画の65億円に対する進捗率は36.3%となった。売上高は同13.0%増の135億2000万円で着地。グループ全体の客室稼働率が同2.8ポイント上昇の81.4%となったほか、客室単価が同4.6%増の1万331円となったことなどが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

株探ニュース

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