話題株ピックアップ【夕刊】(3):シャープ、プレス工、ガイシ
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■シャープ <6753> 879.6円 +31.2 円 (+3.7%) 本日終値 シャープ<6753>は続伸。10日取引終了後、26年3月期連結業績予想について純利益を320億円から530億円(前期比46.8%増)へ上方修正すると発表した。これが好感された。売上高は従来予想の1兆8700億円(同13.4%減)を据え置いた。第2四半期のパソコン事業における業績上振れを反映した。また、持ち分法による投資利益の見直しなども織り込んだ。 ■プレス工業 <7246> 681円 +21 円 (+3.2%) 本日終値 プレス工業<7246>が後場終盤になってプラス圏に浮上。午後3時ごろに26年3月期の連結業績予想について、売上高を1787億円から1850億円(前期比2.6%減)へ、営業利益を97億円から111億円(同15.1%増)へ、純利益を50億円から63億円(同3.6%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を17円から19円へ引き上げ年間配当予想を35円(前期32円)としたことが好感された。単独、米国、タイにおいて下期に顧客の生産台数の増加が見込まれるほか、想定為替レートを円安に見直したことが要因としている。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高922億6400万円(前年同期比3.2%減)、営業利益55億3700万円(同8.7%増)、純利益31億2400万円(同8.2%減)だった。また、上限を250万株(自己株式を除く発行済み株数の2.51%)、または15億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されたようだ。取得期間は11月12日から来年3月13日までで、取得した全株式を3月31日に消却する。 ■日本ガイシ <5333> 2,993.5円 +76.5 円 (+2.6%) 本日終値 日本ガイシ<5333>が続伸。大和証券は10日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」へ引き上げた。目標株価は2500円から3500円に見直した。「構造改革の推進で成長への階段を上るフェーズへ」と指摘。第2四半期累計(4~9月)の連結営業利益は487億円(前年同期比22.7%増)だった。エンバイロメント事業やデジタルソサエティ事業は堅調。同証券では26年3月期通期の同利益予想を従来の790億円から890億円に上方修正した。 ■ディー・エヌ・エー <2432> 2,674.5円 +66.5 円 (+2.6%) 本日終値 ディー・エヌ・エー<2432>は反発。10日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表した。売上高が831億5100万円(前年同期比18.3%増)、営業利益が249億4600万円(同4.5倍)、最終利益が230億2700万円(同7.7倍)だった。営業利益の今期計画のレンジの上限(250億円)に迫った。業況を好感した買いが流入した。引き続き24年10月にリリースしたスマートフォン向けポケモンカードゲーム「Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)」が業績に大きく貢献した。同時に資本コストや株価を意識した経営の実現のための対応について、改善に向けた取り組み方針の骨子を策定したと開示した。ROE(自己資本利益率)目標を段階的に引き上げることを目指す。まずは27年3月期までの今中期戦略期間中をメドにバランスシートマネジメントを強化し、ROEが8%以上で安定する構造を早期に確立する。また、AI領域に特化した「デライト・ベンチャーズ・ビルダー3号投資事業有限責任組合」を設立し出資すると公表した。 ■オリックス <8591> 3,883円 +21 円 (+0.5%) 本日終値 オリックス<8591>は底堅く推移。同社はこの日、カタールの政府系ファンドであるカタール投資庁とコミットメント型プライベートエクイティファンド「OQCI Fund LP」を組成し、出資に関する契約を締結したと発表した。同ファンドの投資総額は25億ドル。日本企業への投資を目的とし、事業承継や上場企業の非公開化、カーブアウト(大企業の事業部門や子会社の譲渡)を主な対象とする。1件当たりの投資規模は企業価値で300億円以上(約2億ドル)を見込む。 ■西日本FH <7189> 2,723円 +7.5 円 (+0.3%) 本日終値 西日本フィナンシャルホールディングス<7189>は続伸。年初来高値を再び更新してきた。10日取引終了後に上期(4~9月)連結決算を発表し、純利益は212億3900万円(前年同期比29.3%増)だった。資金運用収益の増加が寄与した。あわせて通期配当予想を90円から110円(前期75円)に増額修正した。これらが好感され買われた。 ■網屋 <4258> 3,940円 +5 円 (+0.1%) 本日終値 網屋<4258>に寄り付き大口の買い注文が入り、急速に株価水準を切り上げ一時210円高の4145円まで駆け上がった。同社は独自開発の「ALog」を中核とするデータセキュリティー事業とネットワークセキュリティー事業の2部門に特化し、SaaSを主力としたストックビジネスに傾注している。サブスクリプションによる高収益事業が好調で、足もとの業績は会社側想定を上回って好調に推移している。10日取引終了後、25年12月期業績予想の修正を発表、営業利益段階で従来予想の7億8000万円から10億円(前期比90%増)に増額した。また、好業績を背景に今期は15円73銭の初配当を実施することを併せて開示、加えて株主優待制度の拡充も発表した。株主優待については、保有株数の要件を従来の400株以上から200株以上に引き下げ、保有株数と保有期間に応じてQUOカード2000~1万5000円分を贈呈するというもので、個人投資家の買いを呼び込む格好となっている。 ■三菱ガス化学 <4182> 2,457円 -500 円 (-16.9%) ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率トップ 三菱ガス化学<4182>はストップ安。10日取引終了後、26年3月期連結業績予想について最終損益を360億円の黒字から170億円の赤字(前期455億4400万円の黒字)に下方修正すると発表した。従来予想から一転赤字に転落する見通しを示しており、これを嫌気した売りが膨らんでいる。オランダ子会社のメタキシレンジアミン製造設備について事業環境の悪化を受けて建設工事を一時中断しており、これに伴い502億円の減損損失を計上するため。あわせて売上高も7500億円から7300億円(前期比5.6%減)へ、営業利益も460億円から440億円(同13.5%減)へ見直した。 ■コーセー <4922> 5,059円 -997 円 (-16.5%) 一時ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率2位 コーセー<4922>は急落。4月安値(5384円)を下回り、約7カ月ぶりに年初来安値を更新した。10日取引終了後、第3四半期累計(1~9月)連結決算を発表。売上高は2405億1000万円(前年同期比0.7%増)、営業利益は135億7500万円(同27.8%減)だった。中華圏などが減収となった一方、国内事業が伸びたことで全体では小幅ながら増収を確保。利益面では新規連結対象のピューリ社ののれん償却をはじめとした管理費の上乗せに加え、タルト社におけるマーケティングコストや物流費の増加が響いた。通期で増収・営業増益を見込んでいるだけに失望売りを誘ったようだ。 ■応用地質 <9755> 2,620円 -273 円 (-9.4%) 本日終値 東証プライム 下落率5位 応用地質<9755>は急落。この日午後2時ごろ、25年12月期連結業績予想について営業利益を45億円から33億円(前期比24.7%減)へ下方修正すると発表した。これが売り材料視された。売上高は750億円から760億円(同2.6%増)へ上方修正した。政府の国土強靱化対策などが追い風となる一方、洋上風力発電関連事業を巡る不確実性や米国景気の下振れ懸念などがあり、こうした状況を考慮して織り込んだ。なお、純利益は33億円から35億円(同12.7%減)へ見直した。また、配当予想は86円から90円(前期86円)に修正した。 ■ユニチカ <3103> 247円 +50 円 (+25.4%) ストップ高 本日終値 ユニチカ<3103>がストップ高。同社は11日午前11時、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。これまで未定としていた経常利益予想は60億円(前期比27.8%増)とした。9月中間期の経常増益が大幅な増益となったことも相まって、材料視されたようだ。未定としていた通期の売上高予想は1100億円(同13.0%減)とした。最終損益予想は引き続き未定とした。これまで合理的な業績予想の算定は困難としていたが、事業撤退の範囲と時期に関する見通しが明らかになりつつあることを踏まえ、今回算定した。高分子事業を中心に各分野・用途の市況が回復するほか、コストダウン施策や価格改定効果も出る。9月中間期の売上高は621億4700万円(前年同期比1.0%増)、経常利益は同4.2倍の48億2800万円、最終損益は34億8700万円の赤字(前年同期は98億4200万円の赤字)だった。9月末時点の自己資本比率は18.4%(3月末時点は10.4%)となっている。 ■ユビキタスAI <3858> 423円 +80 円 (+23.3%) ストップ高 本日終値 ユビキタスAI<3858>がストップ高。同社はきょう正午ごろ、IoT製品のセキュリティーを高める耐量子暗号への対応を低価格マイコンで実現することにメドをつけたと発表。これが材料視されたようだ。耐量子暗号への対応は、量子コンピューターの実用化を待たずに世界中で進められており、米国国立標準技術研究所(NIST)は2035年までの移行完了を推奨している。同社は今後も既存のセキュリティー基盤の多くが耐量子暗号に対応していくことを想定し、将来のIoT製品のニーズに備えたソリューションを提供するための取り組みを続けるとしている。 ●ストップ高銘柄 Welby <4438> 440円 +80 円 (+22.2%) ストップ高 本日終値 イメージ情報開発 <3803> 856円 +150 円 (+21.3%) ストップ高 本日終値 札幌臨床検査センター <9776> 1,733円 +300 円 (+20.9%) ストップ高 本日終値 など、9銘柄 ●ストップ安銘柄 シンデン・ハイテックス <3131> 3,010円 -700 円 (-18.9%) ストップ安 本日終値 など、2銘柄 株探ニュース
