話題株ピックアップ【夕刊】(2):おきなわFG、ソニーG、日製鋼
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■おきなわFG <7350> 4,250円 +260 円 (+6.5%) 本日終値 おきなわフィナンシャルグループ<7350>が後場に上げ幅を拡大し、2018年9月以来、約7年2カ月ぶりの高値をつけた。11日正午ごろ、26年2月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を修正した。最終利益予想を前回予想の90億円から100億円(前期比25.9%増)に引き上げた。同時に年間配当予想は中間・期末各60円の年120円から中間・期末各70円の年140円(前期は105円)に増額すると開示。収益の向上と株主還元姿勢を評価した買いが流入した。経常収益は据え置き。グループ各社の業績が堅調に推移するなか、沖縄銀行の与信費用の減少や物件費などの削減が利益を押し上げた。9月中間期は経常収益が341億1400万円(前年同期比20.3%増)、最終利益が52億3400万円(同36.8%増)だった。 ■UACJ <5741> 2,100円 +112 円 (+5.6%) 本日終値 UACJ<5741>は後場一段高となり、上場来高値を更新。11日午後2時ごろ、26年3月期第2四半期(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を修正した。売上高予想を前回予想の1兆400億円から1兆1000億円(前期比10.1%増)、最終利益予想を200億円から230億円(同17.8%減)に引き上げた。同時に期末配当予想は2円増額の22円にすると開示。業況の改善と株主還元姿勢を好感した買いを集めている。アルミ地金価格の高騰による棚卸資産影響の好転などを織り込んだ。なお、10月1日に1株につき4株の割合での株式分割を実施しており、株式分割後ベースでの年間配当予想は42円と実質4円50銭の増配になる。9月中間期の売上高は5401億2500万円(前年同期比10.9%増)、最終利益は73億6900万円(同55.9%減)だった。缶材需要は特に北米で好調に推移したものの、原材料価格の高止まりやドル安バーツ高の為替相場が収益に影響を及ぼした。 ■京浜急行電鉄 <9006> 1,563.5円 +82 円 (+5.5%) 本日終値 京浜急行電鉄<9006>は3日続伸。10日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を修正した。売上高予想を前回予想の3050億円から3000億円(前期比2.1%増)とした一方、最終利益予想は233億円から310億円(同27.6%増)に引き上げた。最終利益は減益予想から一転、増益を見込む。同時に年間配当予想は中間・期末各17円の年34円から中間・期末各23円の年46円(前期は26円)に増額すると開示した。最終増益予想と株主還元姿勢を評価した買いが入った。9月中間期は前回予想から上振れして着地。売上高が1425億6500万円(前年同期比1.1%増)、営業利益が185億5600万円(同2.3%減)、最終利益が152億5700万円(同11.7%増)だった。不動産事業が減収・営業減益だったものの、レジャー・サービス事業や交通事業が増益。最終利益には特別利益として品川駅西口基盤整備事業に基づく国道用地の譲渡に伴う固定資産売却益を計上しており、通期業績予想の引き上げにもつながった。一方、通期の売上高予想は不動産事業における賃貸オフィス売却時期及び分譲マンション販売計画の見直しなどにより下方修正した。 ■ソニーグループ <6758> 4,520円 +236 円 (+5.5%) 本日終値 ソニーグループ<6758>が後場一段高。同社は11日正午、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。継続事業ベースでの今期の最終利益予想を従来の見通しから800億円増額して1兆500億円(前期比1.6%減)に引き上げており、好感されたようだ。売上高予想は3000億円増額して12兆円(同0.3%減)に見直した。ゲーム&ネットワークサービス分野と音楽事業で売上高予想を引き上げた。関税影響試算額の減少による影響や、イメージング&センシング・ソリューション分野でのコスト減少による効果などが利益を押し上げる。下期の想定為替レートは1ドル=145円前後、1ユーロ=164円前後とした。加えて、同社は取得総数3500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.59%)、取得総額1000億円を上限とする自社株の取得枠を設定すると発表。取得期間は12日から26年5月14日までとする。9月中間期は売上高が5兆7295億2200万円(前年同期比3.5%増)、最終利益が5704億5200万円(同13.7%増)となった。 ■日本CMK <6958> 478円 +23 円 (+5.1%) 本日終値 日本CMK<6958>が急伸。。自動車向けプリント配線板メーカーの最大手だが、26年3月期は最終利益段階で従来計画を20億円から34億円(前期比10%減)に大幅増額修正している。そうしたなか、投資運用会社のfundnoteが10日付で提出した大量保有報告書でCMKの保有株比率が6.66%と新たに5%を上回ったことが判明した。fundnoteは著名投資家の井村俊哉氏の助言に基づいた株式投資を行う日本株Kaihouファンドを運用していることで知られ、マーケットでもその動向に関心が高い。保有目的については、Kaihouの投資助言に基づき投資信託の信託財産の運用のため保有し、建設的な対話を前提としたIR・資本効率・ガバナンスの高度化と企業価値向上を促すとしているが、受益者の利益を保全するため、保有目的を「重要提案行為を行う」に変更する場合があるとしており、これが足もとの株価を強く刺激する格好となっている。 ■日本製鋼所 <5631> 9,316円 +444 円 (+5.0%) 本日終値 日本製鋼所<5631>が大幅続伸。10日の取引終了後に発表した9月中間期連結決算が、売上高1356億6200万円(前年同期比25.3%増)、営業利益121億9200万円(同47.1%増)、純利益100億9200万円(同67.9%増)と大幅な増収増益で着地したことが好感された。豊富な受注残を背景に、樹脂製造・加工機械、成形機、防衛関連機器などの産業機械事業が伸長し業績を牽引した。一方、受注高は米国関税政策に端を発する投資の手控えなどにより樹脂製造・加工機械をはじめ産業機械が減少したが、高効率火力発電及び原子力発電向けの旺盛な需要を背景に素形材の受注が大幅に伸長した。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高2900億円(前期比16.7%増)、営業利益245億円(同7.3%増)、純利益185億円(同3.0%増)の従来見通しを据え置いている。 ■ANAホールディングス <9202> 3,020円 +141.5 円 (+4.9%) 本日終値 ANAホールディングス<9202>が大幅続伸。10日の取引終了後に、上限を6750万株(自己株式を除く発行済み株数の14.23%)、または1500億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は12月16日から来年12月15日までで、取得した自社株はその全数を消却するとしている。同時に、払込期日を12月12日とする4000万株の第1回社債型種類株式を発行すると発表した。発行価格は1株5000円で、調達資金約1939億4000万円は、航空機導入に関する設備投資資金と自社株の取得資金に充当する予定としている。 ■日東工業 <6651> 3,820円 +170 円 (+4.7%) 本日終値 日東工業<6651>は続急伸し、年初来高値を更新。10日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表した。売上高が889億6200万円(前年同期比8.5%増)、営業利益が52億9200万円(同30.2%増)、最終利益が34億2400万円(同34.3%減)だった。前年同期に計上した子会社株式の取得に伴う特別利益の反動で最終減益になったものの、営業利益が減益予想から一転して大幅な増益で着地しており、好感した買いが優勢になっている。電気・情報インフラ関連の製造・工事・サービス事業における高圧受電設備の売り上げが主要部材であるトランスの規格変更前の駆け込み需要により想定を上回った。同時に約74億円を投資し、栃木野木工場第2工場(栃木県野木町)を建設すると開示した。旺盛なデータセンター需要に対応するための生産能力の増強と、システムラックをはじめとする情報通信関連製品に関する生産体制の再編を図る。27年9月に竣工し、28年4月に生産を始める。 ■大成建設 <1801> 12,155円 +485 円 (+4.2%) 本日終値 大成建設<1801>が後場上げ幅を拡大。正午ごろに鹿島<1812>が発表した業績・配当予想の上方修正が刺激となったことに加えて、午後1時ごろには大成建も26年3月期の業績・配当予想の上方修正を発表しており、これが好感された。売上高を1兆9600億円から2兆900億円(前期比3.0%減)へ、営業利益を1010億円から1480億円(同23.2%増)へ、純利益を800億円から1370億円(同10.6%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各75円の年150円から中間・期末各125円の250円へ増額した。国内の土木事業において大型工事が順調に進捗することに加えて、国内の土木事業及び建築事業における追加・変更工事の獲得や原価低減に伴う利益率改善を織り込んだ。 ■マルハニチロ <1333> 3,647円 +132 円 (+3.8%) 本日終値 マルハニチロ<1333>が大幅反発し、19年4月以来約6年7カ月ぶり高値となった。10日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表。また、同時に発表した9月中間期連結決算が、売上高5366億9700万円(前年同期比0.9%増)、営業利益187億4000万円(同16.6%増)、純利益124億5500万円(同9.8%減)となり、営業利益は上期として過去最高を更新しており、これらを好感した買いが入った。北米事業の主力製品であるスケソウダラ相場が堅調に推移したほか、生産拠点統合などによるコスト低減効果や、米国でのカニカマ製品の販売好調などが貢献。また、国内外における水産物の販売単価上昇や今年5月に取得した欧州子会社の利益も寄与した。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高1兆800億円(前期比0.1%増)、営業利益300億円(同1.3%減)、純利益175億円(同24.8%減)の従来見通しを据え置いている。更に、26年3月に新社名Umiosへと社名変更するのを記念して、28年3月期までの中期経営計画の期間中に新社名記念株主優待制度を導入すると発表しており、これも好材料視された。26年、27年、28年の各3月末日時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数100~499株でオリジナルギフトカード500円分、同500~999株で同社商品3000円相当、同1000株以上で同社商品5000円相当をそれぞれ進呈する。 株探ニュース
