前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

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材料

■ノート <5243>  1,600円 (+300円、+23.1%) ストップ高

 note <5243> [東証G]がストップ高。5日取引終了後、韓国ネット大手のネイバーと資本・業務提携すると発表。これが材料視された。生成AI技術領域で連携し、両社の強みを掛け合わせたAI関連サービスの開発などを進める。両社が保有するプラットフォーム間の連携も推進。また、アニメやマンガなどIP・コンテンツの共同開発、展開にも取り組み、グローバル展開を目指す。ネイバーはノートが実施する第三者割当増資を引き受け、議決権ベースでノート株の8%弱を取得する。

■サイバーバズ <7069>  914円 (+150円、+19.6%) ストップ高

 サイバー・バズ <7069> [東証G]がストップ高。同社は5日の取引終了後、25年9月期の連結業績に関し、売上高は従来の予想を1億3100万円上回る71億3100万円(前の期比4.4%減)、営業損益の黒字額は6900万円上回る3億4900万円(前の期は17億1900万円の赤字)、最終損益の黒字額は1億5000万円上回る3億8500万円(同19億5400万円の赤字)で着地したようだと発表。これを材料視した買いが集まっていた。同社は9月10日に業績予想を引き下げていたが、9月実績でインフルエンサー関連サービスが想定を上回ったほか、一連の構造改革に関連する費用が見込みを下回った。繰延税金資産の計上も寄与する。

■日本CMK <6958>  454円 (+66円、+17.0%)

 東証プライムの上昇率トップ。日本シイエムケイ <6958> [東証P]が3日ぶり急反騰。同社は5日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。今期の最終利益予想を従来の見通しから14億円増額して34億円(前期比10.3%減)に引き上げた。また、期末一括配当予想は10円増額し前期と横ばいの20円に修正した。これらを好感した買いが優勢となった。投資有価証券の売却による特別利益を計上する。外貨建て債権債務の為替変動に伴う差益も寄与する。売上高予想は据え置き、営業利益予想は9億円減額の31億円(同18.6%減)に引き下げた。9月中間期の売上高は472億1200万円(前年同期比2.0%増)、最終利益は14億9200万円(同42.5%減)だった。

■山一電機 <6941>  4,950円 (+700円、+16.5%) ストップ高

 東証プライムの上昇率2位。山一電機 <6941> [東証P]がストップ高。5日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を474億円から477億円(前期比5.3%増)へ、営業利益を85億円から93億円(同13.1%増)へ上方修正すると発表した。基幹系通信機器向け製品やAIを含むデータセンター向け新製品の販売が好調なため。配当予想も90円から105円(前期89円)に増額修正した。これを好感した買いが集まった。

■コニカミノル <4902>  612.7円 (+82円、+15.5%)

 東証プライムの上昇率3位。コニカミノルタ <4902> [東証P]が急反騰。同社は5日取引終了後、26年3月期業績予想の修正を発表した。最終利益を従来予想の240億円から270億円(前期は474億8400万円の赤字)に増額しており、これを手掛かり材料に投資資金が流入した。ここ外国為替市場で円安傾向にあることに合わせ、下期想定為替レートを円安方向に修正(対ユーロで1ユーロ=160円から165円に修正)したことや、保有する米AIヘルスケア企業テンパスAI  の株価上昇に伴う評価益計上が反映される。同社株は前日5日に全体波乱相場に引きずられ取引時間中に大きく下値を試したが、75日移動平均線上で下げ止まり長い下ヒゲを形成していた。機関投資家とみられる押し目買いニーズの強さも注目された。

■第一実 <8059>  2,881円 (+286円、+11.0%)

 東証プライムの上昇率4位。第一実業 <8059> [東証P]が急反騰。同社は6日午後2時ごろ、26年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の120億円から132億円(前期比0.7%増)に引き上げた。売上高予想も2200億円から2250億円(同1.5%増)に上方修正。自動車事業、ヘルスケア事業、航空・インフラ事業で大型案件の納入が進み、エレクトロニクス事業も比較的順調に進行していることが主な要因だという。なお、前提為替レートは期初の1ドル=140円、1ユーロ=156円、1人民元=20円から1ドル=146円、1ユーロ=174円、1人民元=21円に見直している。また、期末配当を従来計画比14銭増額の71円とすることも発表。これにより、中間配当51円とあわせた年間配当は122円(前期は92円)となる。

■リンナイ <5947>  3,731円 (+343円、+10.1%)

 東証プライムの上昇率5位。リンナイ <5947> [東証P]が3日ぶり急反騰。同社は6日、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比2.0%増の2164億1500万円、最終利益は同30.0%増の159億1800万円となった。堅調な業況を評価した買いが集まっていた。海外では中国で減収減益となった一方、米国とオーストラリアでは製品販売が好調に推移し増収増益となった。日本国内はリフォーム市場の回復基調が続くなか、ハイブリッド給湯・暖房システムやガス衣類乾燥機、エアバブル商材の販売が伸長。増収増益につなげた。

■フジクラ <5803>  21,525円 (+1,910円、+9.7%)

 東証プライムの上昇率6位。フジクラ <5803> [東証P]が3日ぶり急反発。米国を中心にAIデータセンターの建設ラッシュが続くなか、光ファイバーや光コネクターなどの配線部材に高水準の需要が発生しており、収益環境に吹く追い風は強い。前日5日の米国株市場では、AIデータセンター関連の一角で光ファイバーを主力展開するコーニング  が5日ぶりに反発に転じ25日移動平均線上で踏みとどまっており、同業であるフジクラにも機関投資家によるショートカバーの動きを誘発したもようだった。また、直近前週末31日時点の信用取組では買い残が増加した一方、売り残は減少していたが、信用倍率は1.81倍と依然としてタイト感があった。なお、日証金は前日5日時点で貸借倍率0.5倍と売り長の状態となっていた。売買代金は現時点でアドバンテスト <6857> [東証P]を上回り、プライム市場で上位3傑に食い込むなど活況を呈し、投資家の注目度の高さを物語っていた。

■ゴルドウイン <8111>  2,738.5円 (+235.5円、+9.4%)

 東証プライムの上昇率7位。ゴールドウイン <8111> [東証P]が続急伸。6日の午前10時ごろ、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表した。売上高が555億8900万円(前年同期比4.2%増)、営業利益が69億5900万円(同33.5%増)になった。同時に取得総数120万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.87%)、取得総額25億円を上限とする自社株買いを開示した。大幅な営業増益と株主還元姿勢を評価する買いが優勢になっていた。9月中間期は主力ブランド「THE NORTH FACE」が直営店を中心に実需回復が進み、アパレル・ギアともに売上高が前年同期を上回った。猛暑でTシャツや軽量シェルなどが好調。特にライフスタイル領域で東アジアを中心とするインバウンド需要が成長を牽引した。一方、最終利益は67億9800万円(同13.6%減)で着地。持ち分法適用会社のYOUNGONE OUTDOOR(韓国)はトップラインが前年並みだったが、為替変動やコスト上昇などを受けて減益となり、ゴルドウインの投資利益が大きく減少した。自社株買いの取得期間は7日から26年1月30日まで。東京証券取引所における市場買い付けで実施する。株主還元の充実と資本効率の向上を図りつつ、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行に備える。

■宮崎銀 <8393>  5,010円 (+385円、+8.3%)

 宮崎銀行 <8393> [東証P]が急反発。6日午後0時30分ごろ、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を上方修正した。最終利益予想は前回予想の104億円から124億円(前期比26.7%増)に引き上げた。同時に年間配当予想は中間・期末各57円50銭の年115円から中間・期末各90円の年180円(前期は110円)に増額すると開示。好業績と株主還元姿勢を評価した買いを引き寄せていた。貸出金利息や有価証券利息配当金、役務取引等収益が増え当初予想を上回る。9月中間期の最終利益は67億7100万円(前年同期比39.4%増)だった。

■荏原 <6361>  4,399円 (+320円、+7.9%)

 荏原製作所 <6361> [東証P]が急反発。日本経済新聞電子版が6日、「米有力アクティビスト(物言う株主)のサード・ポイントが荏原の株式を保有していることが6日までに明らかになった」と報じた。荏原はMSCIの定期入れ替えで新規採用となり6日朝方に買いが優勢となっていたが、今回の報道が追加の刺激材料となったようだ。サード・ポイントが投資家に宛てた書簡で明らかになったという。記事によると、サード・ポイントによる日本の大手企業への投資は「ソニー株を2020年に売却して以来」としている。

■ダイキン <6367>  19,295円 (+1,395円、+7.8%)

 ダイキン工業 <6367> [東証P]が急反発。同社は5日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。今期の最終利益の予想を従来の見通しから80億円増額して2800億円(前期比5.8%増)に引き上げており、評価された。通期の売上高予想は据え置いた。9月中間期の売上高は2兆4787億9800万円(前年同期比0.6%減)、最終利益は1609億3300万円(同6.1%増)となった。最終利益は会社計画を上振れして着地した。空調・冷凍機セグメントは減収・営業増益となったが、データセンター関連の機器の需要は堅調だった。

■石原産 <4028>  2,587円 (+183円、+7.6%)

 石原産業 <4028> [東証P]が急反発。同社は6日午後1時ごろ、26年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の150億円から160億円(前期比52.6%増)に引き上げた。売上高予想も1470億円から1520億円(同4.7%増)に上方修正。有機化学事業の農薬が海外を中心に好調な販売が見込まれるほか、為替レートが想定よりも円安で推移するとみていることが主な要因だとしている。

■三共興 <8018>  715円 (+48円、+7.2%)

 三共生興 <8018> [東証S]が3日ぶり急反発。6日午前11時ごろ、取得総数200万株(自己株式を除く発行済み株式総数の5.22%)、取得総額13億円を上限とする自社株買いを発表しており、株主還元姿勢を評価した買いが優勢になった。取得期間は7日から26年11月6日まで。東京証券取引所における市場買い付けで実施する。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行が可能な体制を目指す。同社は政策保有株式の縮減方針を決議したとも開示。今期から30年3月期にかけて、25年9月末時点の時価ベースの30%を目安に縮減を進める。売却代金は成長分野への投資や資本効率の改善に活用する。一方、26年3月期の業績予想を下方修正した。売上高予想を前回予想の230億円から225億円(前期比0.4%減)、営業利益予想を19億円から10億円(同43.4%減)に引き下げた。「DAKS」「LEONARD」ブランドを中心とするファッション関連事業を取り巻く国内外の市況が当初の想定より低調に推移している。9月中間期は売上高が106億9800万円(前年同期比5.0%減)、営業利益が5億8600万円(同49.2%減)だった。

■藤井産業 <9906>  3,890円 (+235円、+6.4%)

 藤井産業 <9906> [東証S]が4日ぶり急反発。同社は6日午後1時30分ごろ、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の17億円から27億円(前年同期比29.5%増)に引き上げた。売上高予想も440億円から483億円(同13.5%増)に上方修正。電設資材事業などが好調に推移したほか、利益面では原価改善などが寄与するという。なお、通期業績予想については、現在受注している案件の売り上げや完工予定の状況を勘案し、現時点において変更はないとしている。

■レンゴー <3941>  988円 (+54.2円、+5.8%)

 レンゴー <3941> [東証P]が続急伸。1000円台に乗せて年初来高値を更新した。6日午後1時、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比0.4%増の4972億2000万円、経常利益は同8.4%減の200億3700万円、最終利益は同41.6%減の110億3300万円となった。中間期では減益となったが、7-9月期では増益で着地。更に中間配当を従来の見通しから5円増額し20円としたうえで、期末配当予想も5円増額の20円に修正した。決算内容と配当予想の増額を好感した買いが入ったようだ。板紙・紙加工関連や軟包装関連、重包装関連事業では製品価格の改定効果が収益を押し上げる要因となった。あわせて同社は湘南工場の敷地の一部が都市計画道路の事業対象地となっていることに関連し、事業者の神奈川県との協議の結果、土地収用に応じ補償金およそ148億円を受け取ることになったと発表。具体的な収益計上時期や会計処理については現在検討中としている。

■ニッスイ <1332>  1,124.5円 (+58円、+5.4%)

 ニッスイ <1332> [東証P]が3日ぶり急反発。上場来高値を更新した。6日正午、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比2.8%増の4529億4300万円、経常利益は同11.2%増の212億1300万円、最終利益は同13.7%増の142億9600万円となった。7-9月期で最終利益は5割近い増益となっており、業況を好感した買いが入ったようだ。9月中間期は養殖や北米水産加工での収益が改善。国内チルドが好調を維持し、2ケタ増益で着地した。

■テレ東HD <9413>  5,000円 (+200円、+4.2%)

 テレビ東京ホールディングス <9413> [東証P]が大幅反発。年初来高値を更新した。5日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を1590億円から1640億円(前期比5.2%増)へ、営業利益を90億円から110億円(同41.2%増)へ上方修正すると発表した。スポットCM収入が好調なことが要因。また、アニメ部門でスマートフォン向けアプリゲームの権利収入が伸びていることや、配信ビジネス部門で広告付き無料動画配信の広告収入や国内配信権販売が好調なことも寄与する。配当予想も90円から100円(前期90円)に増額した。これが好感された。

■日本取引所 <8697>  1,780.5円 (+58.5円、+3.4%)

 日本取引所グループ <8697> [東証P]が大幅反発。大和証券は5日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」に引き上げた。目標株価は1500円から2000円に見直した。現物株の取引量は歴史的な高水準にあり、預託担保の運用益の貢献も本格化していることを評価。同証券では、今来期の業績見通しを増額修正している。

■ALSOK <2331>  1,103円 (+36円、+3.4%)

 ALSOK <2331> [東証P]が大幅高で3日続伸。5日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を引き上げた。今期の最終利益予想は従来の見通しから35億円引き上げて329億円(前期比21.4%増)に上方修正したほか、配当予想も増額しており、材料視されたようだ。今期の売上高予想は80億円増額して5980億円(同8.4%増)に見直した。9月中間期においてセキュリティ事業やFM事業などが好調に推移した。これまで13円60銭を計画していた中間配当は1円増額して14円60銭で決定。期末配当予想も1円増額し14円60銭に修正した。年間配当予想は29円20銭(前期比3円40銭増配)となる。9月中間期の売上高は2913億3700万円(前年同期比10.7%増)、最終利益は146億700万円(同48.3%増)となった。

■東電HD <9501>  841.5円 (+23円、+2.8%)

 東京電力ホールディングス <9501> [東証P]が続伸。このほか、中部電力 <9502> [東証P]、関西電力 <9503> [東証P]、九州電力 <9508> [東証P]など電力株が一斉高に買われた。前日5日の衆院本会議において高市早苗首相が東電HDの柏崎刈羽原発について、安全性の確保などを前提としたうえで、東日本の電力供給の脆弱性解消や電気料金の高騰抑止、脱炭素電源の確保の観点から再稼働は重要な課題との認識を示した。これを材料視する買いが同社株をはじめ電力株全般に継続的に流入した。6日は中部電も約2ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。

■理想科学 <6413>  1,190円 (+23円、+2.0%)

 理想科学工業 <6413> [東証P]が反発。同社は5日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想の修正と自社株買いの実施を発表した。最終利益予想を従来の見通しから4億円増額して45億円(前期比10.1%増)に引き上げたほか、取得総数47万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.74%)、取得総額5億円を上限とする自社株買いを実施する。これらを手掛かりとした買いが入った。第3四半期(10-12月)に政策保有株式の一部売却に伴う特別利益を計上する見込みで、業績予想に織り込んだ。半面、販売が想定を下回る見通しとなったことを踏まえ、今期の売上高予想は9億円減額して772億円(同1.9%減)に引き下げた。自社株の取得期間は11月19日から12月23日まで。9月中間期の売上高は376億2000万円(前年同期比1.4%減)、最終利益は17億9100万円(同0.5%増)となった。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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