話題株ピックアップ【夕刊】(2):AGC、ほくほくFG、三井物
投稿:
■AGC <5201> 5,126円 +264 円 (+5.4%) 本日終値 AGC<5201>がプラスに転換。午後1時ごろに発表した第3四半期累計(1~9月)連結決算が、売上高1兆5121億円(前年同期比1.4%減)、営業利益948億3800万円(同0.9%増)、最終利益394億8800万円(前年同期1064億1000万円の赤字)となり、第2四半期の営業減益から一転して営業増益となったことが好感された。自動車用ガラスや欧米建築ガラス、機能性化学品などで価格政策の効果が発現したものの、塩化ビニル樹脂の販売価格下落やEUV露光用フォトマスクブランクスや欧州建築ガラスなどの出荷減少、前年2月に実施したロシア事業の譲渡などが響き売上高は減少。ただ、ディスプレーなどの収益改善施策の効果発現などにより増益となった。なお、25年12月期通期業績予想は、売上高2兆500億円(前期比0.9%減)、営業利益1200億円(同4.6%減)、最終利益570億円(前期940億4200万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。 ■ほくほくFG <8377> 3,996円 +186 円 (+4.9%) 本日終値 ほくほくフィナンシャルグループ<8377>が4日続伸し年初来高値を更新。4日の取引終了後に、26年3月期の連結業績予想について、最終利益を410億円から500億円(前期比28.0%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各35円の年70円から中間・期末各45円の年90円(前期50円)に引き上げたことが好感された。子銀行において貸出金の増加に加え、法人向けソリューションの強化により、資金利益及び役務取引等利益が計画を上回る見通しであることが要因。また、与信費用が想定を下回る見込みであることも寄与する。 ■三井物産 <8031> 3,933円 +177 円 (+4.7%) 本日終値 三井物産<8031>は後場にプラス転換し、10月27日につけた年初来高値を更新した。5日正午ごろ、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を修正した。最終利益予想は前回予想の7700億円から8200億円(前期比8.9%減)に引き上げた。同時に取得総数8000万株、取得総額2000億円を上限とする自社株買いを開示した。最終利益予想の改善と株主還元姿勢を好感した買いを引き寄せている。通期業績予想は金属資源やエネルギー、機械・インフラの進捗が順調だったことを踏まえて修正した。9月中間期は売上高が6兆7591億円(前年同期比7.8%減)、最終利益予想が4237億円(同2.9%増)で着地した。自動車、鉄鋼製品などが貢献し基礎収益力が向上した。自社株買いの取得期間は11月6日から26年3月19日まで。東京証券取引所における市場買い付けで実施し、取得した株式は同年3月30日に消却する。株主還元の拡充と資本効率の向上を図る。 ■ワークマン <7564> 6,070円 +260 円 (+4.5%) 本日終値 ワークマン<7564>が4日続伸。4日の取引終了後に発表した10月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比19.5%増と6月以来の2ケタ増となり、8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。秋物衣料や通年商品が売上を牽引し、なかでもリカバリーウェアの販売が好調に推移した。また、下旬の気温低下に合わせて、冬物のアウターやインナーウェアなどが動意づいた。なお、全店売上高は同26.2%増だった。 ■文化シヤッター <5930> 2,093円 +88 円 (+4.4%) 本日終値 文化シヤッター<5930>が後場に上げ幅を拡大。同社は5日午後2時、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、株主優待制度の導入を発表し、材料視された。毎年3月末を基準日として100株以上保有する株主が対象。保有株式数の区分に応じた金額分のQUOカードを贈呈する。3年以上継続保有した株主を対象とする長期保有優待も設ける。第2四半期累計の売上高は前年同期比2.9%増の1052億7600万円、最終利益は同24.3%増の27億4600万円だった。 ■太陽化学 <2902> 2,225円 +83 円 (+3.9%) 本日終値 太陽化学<2902>が急反発。4日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表した。売上高260億2300万円(前年同期比4.2%増)、営業利益が36億800万円(同21.7%増)となっており、業況を評価する買いが集まっている。ニュートリション事業が大幅な増収増益で業績を押し上げた。ミネラル製剤が国内及びアジア、欧州市場で増加しトップラインを拡大。テアニン(機能性アミノ酸)は米国市場が増え、売り上げに貢献した。 ■立川ブラインド工業 <7989> 1,982円 +62 円 (+3.2%) 本日終値 立川ブラインド工業<7989>が後場急上昇。午後2時ごろ、25年12月期の連結業績予想について、最終利益を31億円から32億円(前期比14.2%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を45円から50円(年70円)へ引き上げたことが好感された。販促物の活用による新製品の拡販や一部製品の価格改定効果が寄与する。なお、売上高428億円(同3.4%増)、営業利益44億円(同0.9%増)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高310億8100万円(前年同期比3.7%増)、営業利益31億6000万円(同7.5%増)、純利益23億5800万円(同19.8%増)だった。室内外装品関連事業で、主力のファブリック製品の生地柄を質感・配色・機能性を充実させたラインアップへ大幅リニューアルしたほか、価格改定効果もあって売上高が伸長。販促費用を先行投下していたため、上期は減益となっていたが、第3四半期において増益に転じた。 ■神戸物産 <3038> 3,705円 +113 円 (+3.2%) 本日終値 神戸物産<3038>やニトリホールディングス<9843>が堅調推移。この日、日経平均株価の下げ幅が一時2100円を超え、フシ目の5万円を割り込んだ。株安を背景にリスク回避ムードが台頭し、外国為替市場では円買いが加速。一時1ドル=152円台までドル安・円高が進行した。円高メリット株には追い風が吹く形となり、逆行高につながっている。エービーシー・マート<2670>やキャンドゥ<2698>もしっかり。 ■ヤマハ <7951> 1,021円 +28.5 円 (+2.9%) 本日終値 ヤマハ<7951>は大幅続伸。4日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を引き上げた。売上高予想を前回予想の4520億円から4580億円(前期比0.9%減)、最終利益予想を225億円から230億円(同72.3%増)とした。同時に取得総数2000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.4%)、取得総額150億円を上限とする自社株買いを開示した。利益の拡大と株主還元姿勢を評価する買いが集まっている。通期業績予想は9月中間期の業績と今後の見通しを踏まえて変更した。北米やその他新興国の楽器販売が伸長。為替レートの見直しも上方修正につながる。10月から来年3月までの為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=170円を想定する。9月中間期の売上高は2163億6400万円(前年同期比5.2%減)、最終利益は97億5500万円(同85.4%増)だった。中国でのピアノの販売減や業務用音響機器の需要一巡などが響いた。事業利益段階では米国関税の影響などが響き減益だったものの、最終利益については前期の中国及びインドネシア工場のピアノ生産設備などの減損損失の反動もあり、大幅な増益で着地した。自社株買いの取得期間は11月5日から26年3月31日まで。東京証券取引所における市場買い付けで実施し、取得した株式は全て消却する。株主還元と資本効率の向上を目的とする。 ■サイゼリヤ <7581> 5,310円 +140 円 (+2.7%) 本日終値 サイゼリヤ<7581>は続伸。同社は4日、10月度の月次情報(レストラン業態のサイゼリアのみ)を公表。既存店売上高は前年同月比16.9%増となり、前月の伸び率(14.8%増)から拡大していることが好感されたようだ。既存店の客数が同14.7%増(前月は12.4%増)、客単価が同1.9%増(同2.2%増)となったことが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同18.9%増(同16.9%増)となっている。 株探ニュース
