話題株ピックアップ【夕刊】(1):千代建、日ハム、任天堂

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■TOA <6809>  1,613円   +300 円 (+22.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 TOA<6809>はストップ高。4日取引終了後、上期(4~9月)の連結決算を発表した。売上高は240億5100万円(前年同期比5.6%増)、営業利益は12億5500万円(同78.2%増)となった。国内市場の好調が全体を牽引した。更に配当方針の変更を発表。これまで年40円の維持を基本に連結配当性向45%を目安としていたが、変更後は安定配当年85円・DOE5%・連結配当性向85%のいずれか高い金額で配当額を決定するという。これに伴い、年間配当予想を42円から85円(前期40円)に増額修正した。これらが好感され買われた。なお、あわせて長期経営戦略を策定したことを明らかにした。最終年度となる35年3月期に連結売上高1000億円を超える水準への成長を実現する方針を掲げた。

■ティラド <7236>  8,670円   +1,500 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 ティラド<7236>はストップ高。4日の取引終了後に26年3月期の連結業績予想について、売上高を1510億円から1540億円(前期比3.3%減)へ、営業利益を66億円から88億円(同20.3%増)へ、純利益を40億円から64億円(同50.6%増)へ一転増益予想へと上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各120円の年240円から中間・期末各160円の年320円(前期240円)へ引き上げたことが好感された。最新の取引先販売計画を確認したことや限界利益率の改善などが要因。また、米国における生産移管プロジェクトに基づくグループ会社支援が進展し、また関税負担分の取引先転嫁交渉も進捗しており、米国セグメントの収益性が改善する見通しであることも寄与する。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高775億1100万円(前年同期比1.9%減)、営業利益53億9300万円(同2.1倍)、純利益40億9400万円(同5.7倍)だった。また、自社株69万2411株(消却前発行済み株数の10.50%)を11月24日付で消却すると発表した。消却後の発行済み株数は590万株となる。

■千代田化工建設 <6366>  473円   +60 円 (+14.5%) 一時ストップ高   本日終値
 千代田化工建設<6366>一時ストップ高。同社は5日午前11時30分、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。今期の売上高予想を150億円増額して3850億円(前期比15.7%減)、最終利益予想を75億円増額して225億円(同16.6%減)に引き上げており、好感された。国内外の手持ち案件が順調に進捗し、資金効率も向上。9月中間期の業績を踏まえて通期の業績予想を修正した。米国のグループ会社が米社とのジョイントベンチャーで進めるゴールデンパスLNGプロジェクトについては、第2系列と第3系列のEPC契約改定の調印に向けた最終段階の手続きを行っており、影響を反映した損益算定が可能となった段階で、改めて業績予想の修正を実施し公表するとした。9月中間期の売上高は1947億2900万円(前年同期比18.0%減)、最終利益は175億8000万円(同24.1%増)となった。

■日本ハム <2282>  6,437円   +744 円 (+13.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 日本ハム<2282>は続急騰し17年11月以来約8年ぶりの高値。4日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆4000億円から1兆4300億円(前期比4.3%増)へ、純利益を300億円から340億円(同27.9%増)へ上方修正したことが好感された。食肉事業における国産鶏肉の単価上昇や豪州の牛肉販売好調に加えて、ボールパークの売り上げ伸長が牽引する見通し。また、豪州産牛肉の需要が高まるなかでの生産数量増加や国産鶏肉の相場上昇が利益を押し上げると見込む。同時に発表した9月中間期決算は、売上高7225億9900万円(前年同期比5.7%増)、純利益231億8800万円(同29.8%増)だった。加工事業は落ち込んだが、豪州牛肉事業の好調な販売環境と生産頭数の拡大、国産鶏肉の単価上昇に加えて、ボールパークの来場者数の堅調な推移が貢献した。

■日本精工 <6471>  897.9円   +94.5 円 (+11.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 日本精工<6471>はカイ気配スタートで続伸、全体悪地合いの間隙を突いて投資資金が流入し9月19日につけた年初来高値を気配値のまま約1カ月半ぶりに上回った。自動車や工作機械向けを中心とするベアリングの国内トップメーカーだが、足もとの業績は会社側の予想を大幅に上回る状況にある。4日取引終了後、26年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の220億円から300億円(前期比5.4%増)に大幅増額した。今年9月、ステアリング事業を手掛ける持ち分法適用会社の全株式を取得し完全子会社化したことで、売上高・利益ともに押し上げ効果が発生している。今期の営業利益は大幅減益を見込んでいたが、これに伴い一転して増益見通しに変わった。なお、最終利益については従来予想の70億円から160億円(同50.3%増)と倍増以上の上方修正となっている。これを材料視する買いを誘導する格好となった。

■Heartseed <219A>  1,935円   +192 円 (+11.0%)  本日終値
 Heartseed<219A>が大幅高で3連騰。同社は4日の取引終了後、虚血性心疾患及び拡張型心筋症による重症心不全を対象として、他家iPS細胞由来心筋球の「HS-005」を投与カテーテルシステムを用いて患者の心筋内に投与する第1相・第2相企業治験について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)による治験届の調査が完了し、国内での治験開始が正式に可能になったと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。治験施設での治験審査委員会の承認を経て、2026年に患者への投与の開始を予定しているという。

■大林組 <1802>  2,873円   +225 円 (+8.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 大林組<1802>が後場急伸し、新値追い。同社はきょう正午ごろ、26年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを従来の1220億円から1650億円(前期比15.8%増)に引き上げた。海外の建設子会社における手持ち工事の順調な進捗や採算性の改善などにより、完成工事高及び完成工事総利益が増加することが主な要因だとしている。なお、売上高予想も2兆5600億円から2兆5700億円(同0.8%減)に上方修正している。

■スカパーJ <9412>  1,650円   +123 円 (+8.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 スカパーJSATホールディングス<9412>が後場に入って切り返し、新値追い。同社はきょう午後2時ごろ、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比24.0%増の172億1000万円となり、通期計画の308億円に対する進捗率は55.9%となった。営業収益は同0.2%減の608億7100万円で着地。メディア事業が減収増益となった一方、宇宙事業は地上設備を活用したソリューションサービスの増加で増収増益となった。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■FFJ <7092>  2,266円   +151 円 (+7.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 Fast Fitness Japan<7092>が5連騰。月刊誌「選択」11月号で、非公開化に関する記事が掲載されたことが材料視されたようだ。これに対し会社側では、「当社が公表したものではない。非公開化の可能性を含め企業価値の向上に資するさまざまな選択肢を常に検討しているが、現時点で開示すべき事実はない。開示すべき事実が発生したら、速やかに公表する」とのコメントを発表している。

■任天堂 <7974>  13,750円   +805 円 (+6.2%)  本日終値
 任天堂<7974>が急反発した。同社は4日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正し、最終利益予想を従来の見通しから500億円増額して3500億円(前期比25.5%増)に引き上げた。「Nintendo Switch2(ニンテンドー・スイッチ・ツー)」の予想販売数量は、ハードウェアについて1500万台から1900万台に、ソフトウェアについて4500万本から4800万本に修正しており、これらをポジティブ視した買いが優勢となった。今期の売上高予想は3500億円増額し、2兆2500億円(同93.1%増)に上方修正した。為替の前提レートは対ユーロで1ユーロ=155円から160円に変更。ドル円の前提レートは1ドル=140円で据え置いた。9月中間期の売上高は1兆995億6500万円(前年同期比2.1倍)、最終利益は1989億3600万円(同83.1%増)だった。同社は年間配当に関して、連結営業利益の40%(従来は33%)を基準として期末時点で保有する自己株式を差し引いた発行済み株式総数で除した金額か、もしくは連結配当性向60%(従来は50%)を基準とした金額のいずれか高い方を年間配当金額とする方針に変更した。今期の期末配当より適用する。未定としていた中間配当は42円(前期の中間配当は35円)としたうえで、同じく未定としていた期末配当予想については139円(前期の期末配当は85円)に修正した。

株探ニュース

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