前週末31日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―
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■ブレインP <3655> 1,677円 (+300円、+21.8%) ストップ高 東証プライムの上昇率トップ。ブレインパッド <3655> [東証P]がストップ高。富士通 <6702> [東証P]は30日の取引終了後、ブレインPに対し完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付価格は1株2706円。ブレインPの株価はTOB価格にサヤ寄せしていた。買付予定数の下限は1388万3800株で、上限は設定しない。買付期間は31日から12月15日まで。TOB成立後、所定の手続きを経て、ブレインPは上場廃止となる見通し。ブレインPはTOBに賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨した。富士通はAI関連での事業強化につなげる方針。東京証券取引所は30日、ブレインPを監理銘柄(確認中)に指定した。 ■アンリツ <6754> 2,286.5円 (+400円、+21.2%) ストップ高 東証プライムの上昇率2位。アンリツ <6754> [東証P]がストップ高。30日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表した。売上高が516億9300万円(前年同期比3.0%減)、営業利益が50億3200万円(同40.7%増)、最終利益が38億900万円(同70.2%増)となった。9月中間期では減収となった一方で、7-9月期では売上高は前年同期とほぼ同水準。最終利益は2倍超に拡大した。受注高は前四半期の水準を上回るなど回復基調がみられ、データセンター向けの通信計測需要を支えとした業績拡大シナリオが意識される形となり、買いが集まった。9月中間期は主力の通信計測事業で棚卸資産の圧縮やコストコントロールを継続的に取り組み大幅な増益になった。足もとではアジア他・日本や米州におけるデータセンター市場の顧客の投資は徐々に回復傾向にあるという。 ■コナミG <9766> 25,740円 (+3,705円、+16.8%) 東証プライムの上昇率4位。コナミグループ <9766> [東証P]が続急騰。同社は30日取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比28.9%増の642億6800万円となり、通期計画の1060億円に対する進捗率は60.6%となった。売上高は同22.1%増の2248億3900万円で着地。デジタルエンタテインメント事業の主力コンテンツが引き続き好調だったことなどが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いた。 ■M&A総研 <9552> 1,267円 (+150円、+13.4%) 東証プライムの上昇率6位。M&A総研ホールディングス <9552> [東証P]が3日ぶり急反騰。30日取引終了後、26年9月期連結業績予想について売上高を221億8400万円(前期比33.6%増)、営業利益を59億9300万円(同20.7%増)と発表した。前期から一転増益となる見通しを示したことが好感された。同時に発表した25年9月期決算は売上高が166億200万円(前の期比0.3%増)、営業利益が49億6400万円(同41.0%減)だった。主力のM&A仲介事業が振るわなかったほか、コンサルティング事業は旺盛な需要を背景に大幅増収となった一方で積極的な採用活動により損失が膨らんだ。なお、上場後初の配当として年5円を実施することを決定。今期については未定とした。 ■村田製 <6981> 3,392円 (+361円、+11.9%) 東証プライムの上昇率10位。村田製作所 <6981> [東証P]が急反騰。同社は31日午後2時、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正し、これを好感した買いが集まった。今期の売上高予想は従来の見通しから1000億円増額し1兆7400億円(前期比0.2%減)、営業利益予想は600億円増額して2800億円(同0.1%増)、最終利益予想は430億円増額して2200億円(同5.9%減)に引き上げた。営業利益は減益予想から一転して増益を見込む。AIサーバーや周辺機器における電子部品の搭載数の増加や、スマートフォンやモビリティーなどのセット台数の増加を背景とする製品需要の増加が寄与する。生産高の増加による操業度益や円安効果も踏まえ、業績予想に織り込んだ。9月中間期の売上高は9027億7800万円(前年同期比2.2%増)、最終利益は1323億7900万円(同1.6%増)だった。 ■東洋水 <2875> 11,195円 (+920円、+9.0%) 東洋水産 <2875> [東証P]が続急伸。31日午後12時20分ごろ、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を修正した。売上高予想を前回予想の5450億円から5350億円(前期比4.4%増)に引き下げた。一方、営業利益予想は760億円から800億円(同4.6%増)に引き上げており、一転し過去最高益を見込む。主に海外即席麺事業における9月中間期までの売上高及び営業利益の変動を織り込んだ。9月中間期は売上高が2560億7400万円(前年同期比1.1%増)、営業利益が397億7200万円(同0.1%減)になった。主力の海外即席麺事業はドルベースで増収増益となったものの、為替の影響により減収減益で着地した。 ■JT <2914> 5,365円 (+440円、+8.9%) 日本たばこ産業 <2914> [東証P]が続急伸。同社は30日取引終了後に25年12月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の7390億円から8450億円(前期比2.6倍)に大幅増額された。海外でたばこの販売数量が想定以上に伸び、価格改定効果も寄与している。また、24年10月に買収した紙巻きたばこ専業の米ベクター・グループの収益貢献も反映され、売上高・利益ともに会社側従来見通しを上回る。なお、業績予想の上方修正は、今年7月末に発表したのに続いて期中2度目となる。 ■アズビル <6845> 1,522.5円 (+120円、+8.6%) アズビル <6845> [東証P]が急反発。同社は30日取引終了後、26年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の430億円から455億円(前期比9.7%増)に引き上げた。売上高予想も2970億円から2980億円(同0.8%減)に上方修正。国内外でデータセンターや大型建物向けの空調制御機器・システムに対する需要が引き続き堅調に推移するとみているほか、ファクトリーオートメーション市場の需要も緩やかながら回復を見込んでいる。 ■八洲電機 <3153> 2,600円 (+199円、+8.3%) 八洲電機 <3153> [東証P]が続急伸。31日正午ごろ、26年3月期の連結業績予想について、売上高を680億円から740億円(前期比12.0%増)へ、営業利益を56億円から66億円(同25.6%増)へ、純利益を40億円から46億円(同14.7%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を40円から45円へ上方修正したことが好感された。プラント事業における鉄鋼・非鉄分野のカーボンニュートラル実現に向けた生産設備の電気品更新や、公共・設備事業における上下水道・空港施設など社会インフラの老朽化に伴う受変電設備更新工事、交通事業における安全性の向上や省エネ・サービス向上を目的とした新造車両の納入などが業績押し上げに貢献した。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高287億1500万円(前年同期比22.6%増)、営業利益18億5800万円(同2.9倍)、純利益12億1300万円(同2.4倍)だった。 ■モノタロウ <3064> 2,152.5円 (+158.5円、+8.0%) MonotaRO <3064> [東証P]が続急伸。同社は30日取引終了後、25年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比23.1%増の332億7400万円となり、通期計画の430億円に対する進捗率は77.4%となった。売上高は同14.1%増の2414億円で着地。事業者向けネット通販事業が注文件数・単価ともに上昇したほか、購買管理システム事業(大企業連携)が注文顧客数の増加を主因に成長したことなどが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いた。 ■エクサWiz <4259> 670円 (+49円、+7.9%) エクサウィザーズ <4259> [東証G]が続急伸。30日の取引終了後、同社の法人向け生成AIサービス「exaBase生成AI」で10種類のAIエージェントが利用できる「エージェントコレクション」の提供を始めると発表しており、サービスの拡充を材料視した買いを引き寄せた。プレゼンテーション資料や競合調査レポートを作成する機能などがある。今後は各業界や業種にローカライズしたエージェントや、ユーザーの意図を読み取り自律的にタスクを実行する「バディエージェント」の展開を予定している。 ■イビデン <4062> 14,615円 (+1,020円、+7.5%) イビデン <4062> [東証P]が6日続急伸。同社は30日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。中間配当における記念配当10円実施や1対2の株式分割も開示し、ショートカバーを誘発。1万5000円台に乗せる場面があった。26年3月期の売上高予想は従来の見通しを50億円増額し4200億円(前期比13.7%増)、最終利益予想は30億円増額し370億円(同9.8%増)に見直した。電子事業で生成AI向けを中心に高付加価値製品の受注が堅調に推移する。加えて同社は配当方針を変更した。配当性向20%を目安とし、年間配当40円をベースに累進配当を実施する方針。中間配当は、大野事業場量産開始の記念配当を含めて30円とする。株式分割の効力発生日は来年1月1日。期末配当予想は実質的な変更はなく、分割前のベースで20円。年間配当予想は分割前ベースで50円(前期は40円)となる。9月中間期の売上高は1954億8500万円(前年同期比7.7%増)、最終利益は220億6900万円(同7.5%増)となった。 ■GセブンHD <7508> 1,279円 (+87円、+7.3%) G-7ホールディングス <7508> [東証P]が続急伸。30日取引終了後、創業50周年記念配当を実施すると発表した。従来の期末配当予想20円に記念配当30円を上乗せする。中間配当20円とあわせ、年間では合計70円(前期40円)となる見通し。これを好感した買いが入った。あわせて4-9月期連結決算を発表し、売上高は1106億5800万円(前年同期比9.6%増)、純利益は22億3800万円(同9.7%増)だった。車関連事業で各種商品の販売が堅調に推移し、全体を牽引した。業務スーパー事業は新規出店による増収効果があったものの、出店費用などがかさみ利益は振るわなかった。 ■日立 <6501> 5,318円 (+355円、+7.2%) 日立製作所 <6501> [東証P]が3日続急伸。フシ目の5000円を上抜けて上場来高値を更新した。同社は30日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。今期の売上高予想は従来の見通しを2000億円上回る10兆3000億円(前期比5.3%増)、最終利益予想は400億円上回る7500億円(同21.8%増)に見直しており、評価された。送電網設備の更新や再エネ電源接続の需要を追い風にパワーグリッド事業が好調に推移する見通し。日立エナジーの受注残高は7.3兆円に膨らんだ。鉄道を手掛けるモビリティ事業の収益予想も引き上げた。9月中間期の売上高は4兆7874億600万円(前年同期比5.3%増)、最終利益は4728億6200万円(同61.8%増)となった。 ※31日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース
