話題株ピックアップ【夕刊】(3):大ガス、メイテックG、わらべ日洋
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■大阪ガス <9532> 4,458円 +184 円 (+4.3%) 本日終値 大阪ガス<9532>が後場終盤になって上げ幅を拡大している。午後3時ごろ、26年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆400億円から2兆500億円(前期比0.9%減)へ、経常利益を1650億円から1860億円(同1.9%減)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各52円50銭の年105円から中間・期末各60円の年120円へ引き上げたことが好材料視された。米国事業が想定を上回る好調ぶりを見せていることに加えて、国内エネルギー事業における原料価格の変動がガス料金に反映されるまでのタイムラグ差益の拡大や、海外エネルギー事業における米国シェールガス事業、フリーポート液化基地(LNG)の生産好調などを織り込んだ。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高9591億6700万円(前年同期比1.0%増)、経常利益1054億6100万円(同46.7%増)だった。 ■メイテックG <9744> 3,180円 +120 円 (+3.9%) 本日終値 メイテックグループホールディングス<9744>が後場に上げ幅を拡大した。同社は30日午前11時30分、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。今期の最終利益予想を5億円増額して139億円(前期比9.1%増)に引き上げた。また、中間配当を従来の予想から4円増額し90円としたうえで、期末配当予想は2円増額の91円に見直しており、これらに反応した買いが集まったようだ。採用目標を引き下げたことで採用経費が減少する見込みとなり、利益を押し上げる要因となる。今期の売上高予想は3億円減額して1370億円(同3.0%増)とした。今期の年間配当予想は181円(前期は198円)となる。9月中間期の売上高は683億5200万円(前年同期比3.8%増)、最終利益は69億3300万円(同25.2%増)だった。 ■わらべ日洋 <2918> 3,115円 +75 円 (+2.5%) 本日終値 わらべや日洋ホールディングス<2918>が高い。大和証券は29日、同社株の投資判断「2(アウトパフォーム)」を継続するとともに、目標株価を3500円から4100円に引き上げた。第2四半期(6~8月)の連結営業利益は前年同期比49%増の30億4200万円と大幅増益だった。値上げを中心とした商品規格の見直しでコスト増を価格転嫁で吸収したことを評価している。同証券では、26年2月期の同利益予想を76億円に上方修正した。また、28年2月期に営業利益100億円を目指す中期経営計画も達成の確度は高まったとみている。 ■東映アニメーション <4816> 3,055円 +73 円 (+2.5%) 本日終値 東映アニメーション<4816>が反発している。29日の取引終了後に発表した9月中間期連結決算は、売上高449億5400万円(前年同期比8.2%減)、営業利益166億3800万円(同2.1%減)、純利益129億8000万円(同6.2%増)と減収、営業減益となったものの、従来予想の営業利益162億円を上振れて着地しており、これを好材料視した買いが入った。前年同期の業績に貢献した「スラムダンク」「ゲゲゲの鬼太郎」などの国内外配信権販売や「スラムダンク」をはじめとする商品販売の反動減から減収となった。ただ、収益性の高い海外版権事業の好調と自社作品の国内外ビジネスの拡大が寄与し、営業利益は小幅減益にとどまった。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高880億円(前期比12.7%減)、営業利益260億円(同19.8%減)、純利益191億円(同19.1%減)の従来見通しを据え置いている。 ■ラクスル <4384> 1,066円 +13 円 (+1.2%) 本日終値 ラクスル<4384>が3日ぶりに反発している。この日、世界中で利用されているビジュアルコミュニケーションとデザインのためのプラットフォーム「Canva」を展開するオーストラリアのキャンバ社と、日本市場における戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表しており、好材料視された。今回のパートナーシップ契約締結により、「Canva」上で作成したデザインを、そのままラクスルの強みである高品質・低価格・短納期の印刷サービスに直結することで、名刺、チラシ、ポスター、パンフレット、ノベルティ、アパレルなど多様な印刷ニーズに対応できるようになるほか、ラクスル上から「Canva」にシームレスに接続し、印刷、ダイレクトメール、エリアマーケティング、HP制作、デジタルマーケティングなど幅広いサービスをワンストップで利用できるようになるという。まずは名刺の連携からスタートし、チラシ、冊子などさまざまな商品で順次連携していくとしている。 ■カワチ薬品 <2664> 2,928円 +22 円 (+0.8%) 本日終値 カワチ薬品<2664>が朝安スタート後切り返しプラスへと転じている。29日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を2920億円から2870億円(前期比0.3%減)へ、営業利益を78億円から60億円(同19.6%減)へ下方修正し、これを嫌気した売りが出たものの、同時に期末一括配当予想を従来予想の80円から100円へ引き上げており、これを好材料視した買いが入ったようだ。25年7月に創業65周年を迎えたことを記念して20円の記念配当を実施する。下方修正は、物価高騰が続くなか、消費マインドの低下による買い控えがあったことに加え、競合各社の出店及び小売各社の需要喚起策が増加し、上期業績が計画未達となったことが要因。また下期も同様の状況が続くと予想されることも反映させた。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高1453億5700万円(前年同期比1.4%減)、営業利益32億900万円(同21.9%減)、純利益24億5700万円(同9.5%減)だった。 ■東エレデバ <2760> 2,989円 +6 円 (+0.2%) 本日終値 東京エレクトロン デバイス<2760>が大幅続伸している。29日の取引終了後に、26年3月期の連結業績予想について、最終利益を70億円から72億円(前期比18.9%減)に上方修正したことが好感された。半導体及び電子デバイス事業で顧客側の在庫調整が長期化している影響から、売上高は2000億円(同7.6%減)の従来見通しを据え置いたものの、持ち分法適用関連会社であるカナダのファイダス・システムズ社の全保有株式を譲渡するのに伴い、関係会社株式売却益を特別利益として計上することが寄与する。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高962億4400万円(前年同期比13.8%減)、純利益25億8000万円(同40.1%減)だった。産業機器向け半導体製品の販売が減少したほか、ウエハー市場の調整が継続し、プライベートブランド製品の販売も低調に推移した。ただ、コンピュータシステム関連事業が好調に推移したことなどから、従来予想の純利益23億円を上回って着地。また、中間配当予想を従来予想の32円から35円へ増額し、年間配当予想を99円(前期119円)とした。 ■JFEシステムズ <4832> 1,925円 -250 円 (-11.5%) 本日終値 29日に決算を発表。「今期経常を11%下方修正」が嫌気された。 JFEシステムズ <4832> [東証S] が10月29日大引け後(15:30)に決算を発表。26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比19.3%減の27億円に減った。併せて、通期の同利益を従来予想の64億円→57億円(前期は76.6億円)に10.9%下方修正し、減益率が16.5%減→25.7%減に拡大する見通しとなった。 ■ノジマ <7419> 1,171円 -122 円 (-9.4%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ ノジマ<7419>が大幅安で3日続落している。この日の寄り前に発表した9月中間期連結決算で、経常利益が306億2100万円(前年同期比42.8%増)となり、第1四半期決算発表時に上方修正した修正値の280億円を上回って着地したが、好業績は織り込み済みとの見方から売りが出たようだ。売上高は4627億6800万円(同17.7%増)だった。デジタル家電専門店運営事業で「東京ゼロエミ」効果もあってエアコンが伸長したほか、9月の「大決算セール」でパソコンが伸びた。また、キャリアショップ運営事業で直営店・FC店を合わせて、スクラップアンドビルドにより5店舗を新規出店・譲受(15店舗を閉店・譲渡)するなどしたことも寄与した。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高9300億円(前期比9.0%増)、経常利益600億円(同17.2%増)の従来見通しを据え置いている。 ■グッドコムアセット <3475> 1,399円 -126 円 (-8.3%) 本日終値 東証プライム 下落率2位 グッドコムアセット<3475>など10月期決算銘柄に安いものが目立つ。きょう30日は10月期末の配当と株主優待の権利落ち日にあたることから、処分売りの動きが優勢となったようだ。美容室運営のAB&Company<9251>、「蔦屋書店」を展開するトップカルチャー<7640>、住宅メーカーの土屋ホールディングス<1840>のほか、猟銃製造のミロク<7983>なども下落している。 ■シリウスビジョン <6276> 313円 +80 円 (+34.3%) ストップ高 本日終値 シリウスビジョン<6276>はストップ高の水準となる前営業日比80円高の313円に買われた。29日、電子基板の外観品質画像検査機器「S-Comet(エスコメット)」シリーズの販売を始めたと発表しており、材料視されたようだ。シリウスVによると、卓上型コンパクト検査機でありながら10ミクロンオーダーの高精細検査ができる業界初の製品。同社が開発したAI「Sirius-AIS(シリウスアイズ)」を搭載しており、電子基板の目視検査の自動化による精度向上と作業効率化を実現するという。 ■大和自動車交通 <9082> 1,572円 +300 円 (+23.6%) ストップ高 本日終値 大和自動車交通<9082>はストップ高。29日取引終了後、同業の国際自動車(東京都港区)、配車アプリを手掛けるS.RIDE(同)の2社とそれぞれ業務提携すると発表した。タクシー・ハイヤー事業におけるDX化の推進や、顧客サービスと安全運行の追求に向けて取り組みを進める狙いがある。これに伴い、国際自動車は大和自株の8%超を取得している。これを材料視した買いが膨らんだ。あわせて、26年3月期連結業績予想の修正を発表。売上高を据え置きとした一方、営業利益を3億2000万円から4億円(前期2100万円の赤字)へ上方修正した。タクシー乗務員の募集活動が奏功し、車両の稼働率が上昇したことが要因。ハイヤー部門の収益性改善も寄与する見通し。なお、支払利息などの金融費用を考慮し、純利益については従来予想を据え置いた。 ●ストップ高銘柄 大和自動車交通 <9082> 1,572円 +300 円 (+23.6%) ストップ高 本日終値 など、9銘柄 ●ストップ安銘柄 アウンコンサルティング <2459> 404円 -80 円 (-16.5%) ストップ安 本日終値 など、1銘柄 株探ニュース
