前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
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■サンテック <1960> 1,347円 (+300円、+28.7%) ストップ高 サンテック <1960> [東証S]がストップ高。同社は電気工事大手だが海外売上比率が約5割を占めており、マレーシアでのデータセンター(DC)関連の工事などが収益押し上げに寄与している。そうしたなか、同社は27日取引終了後に26年3月期上期(25年4-9月期)の業績予想の修正を発表した。営業利益は従来計画の3億円から11億7800万円(前年同期比77%増)と大幅増額しており、これがポジティブサプライズとなり投資資金が集中する格好となった。同社は投資指標面からも超割安圏に位置し、PBRは0.5倍台と会社解散価値の半値水準に放置されていた一方、配当利回りが3.8%前後と高く株価見直し余地の大きさも意識されていた。 ■イビデン <4062> 12,635円 (+1,780円、+16.4%) 東証プライムの上昇率トップ。イビデン <4062> [東証P]が3日続急騰。日本経済新聞社は27日の取引終了後、日経平均株価の構成銘柄であるニデック <6594> [東証P]について、東京証券取引所が特別注意銘柄への指定を発表したことに伴い、11月5日付で銘柄を入れ替えると発表した。イビデンを採用し、ニデックを除外する。イビデンに対しては、株価指数に連動した運用を目指すパッシブ系ファンドによる買い需要が意識されることとなった。イビデンの株価換算係数は1とする。 ■イオレ <2334> 3,250円 (+425円、+15.0%) 一時ストップ高 イオレ <2334> [東証G]が4日ぶり急反騰、一時ストップ高となった。27日の取引終了後、11月12日を基準日として1株を10株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性向上と投資家層の拡大を図り、株主とより広くつながることが目的としている。 ■エンプラス <6961> 7,710円 (+1,000円、+14.9%) ストップ高 東証プライムの上昇率2位。エンプラス <6961> [東証P]がストップ高。27日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を380億円から410億円(前期比7.7%増)へ、営業利益を25億円から53億円(同0.2%増)へ、純利益を21億円から41億円(同4.0%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各40円の年80円から中間・期末各45円の年90円(前期70円)にすると発表したことが好感された。上期のセミコンダクター事業で、サーバー用途で大手GPUメーカー向けAIサーバー用ソケットの販売が好調に推移したことに加えて、自動車用途では新規顧客獲得によりシェアが拡大し、サーバー用途、自動車用途、モバイル用途の販売が好調に推移したことが要因。また下期においても、サーバー用途で大手GPUメーカー向けに加えて、ハイパースケーラー向けのASIC関連の案件が増加する見通しであることも寄与する。 ■メタウォータ <9551> 3,510円 (+375円、+12.0%) 東証プライムの上昇率3位。メタウォーター <9551> [東証P]が5日続急騰。27日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を2000億円から2100億円(前期比17.3%増)へ、営業利益を115億円から130億円(同22.3%増)へ上方修正すると発表した。受注高や海外子会社の業績が好調に推移していることが要因。プロジェクト進捗管理の徹底やコストダウンなどの施策も奏功する見込み。あわせて配当予想も56円から70円(前期50円)へ増額修正した。 ■ナガセ <9733> 2,219円 (+199円、+9.9%) ナガセ <9733> [東証S]が続急伸。27日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表した。売上高が304億5500万円(前年同期比21.9%増)、営業利益が22億8000万円(同51.5%増)、最終利益が15億4400万円(同13.5倍)になった。あわせて期末一括配当予想を前回予想の100円から150円(前期は100円)に引き上げると開示。普通配当100円に、創立50周年の記念配当50円を上乗せする。好業績と株主還元姿勢を評価する買いを呼び込んだ。9月中間期は「東進ハイスクール」などを展開する高校生部門で在籍数が増え、追加講座の申し込みが引き続き堅調に推移し業績を押し上げた。小・中学生部門や24年12月のM&Aにより業容を拡大したスポーツ部門なども増収増益だった。 ■放電精密 <6469> 2,260円 (+185円、+8.9%) 放電精密加工研究所 <6469> [東証S]が5日続急伸。トランプ米大統領と高市早苗首相との日米首脳会談では、日本の防衛力強化に向けた動きが改めて確認されることになった。そのなか三菱重工業 <7011> [東証P]を筆頭株主とする同社は金属放電加工の専業として技術力の高さに定評があり、特殊工程認証で業界トップクラスの実力を発揮している。ここにきて防衛装備品の商品点数が急増傾向にあるなか、今期以降の収益成長加速のシナリオが一段と意識されていた。26年2月期の営業利益は前期比16%増の8億円を会社側では予想するが上振れの公算大とみられているほか、来期については営業利益の4割近い高水準の伸びを予想する声も市場関係者から出ていた。 ■正興電 <6653> 2,071円 (+151円、+7.9%) 東証プライムの上昇率4位。正興電機製作所 <6653> [東証P]が5日続急伸。2021年4月以来4年半ぶりの2000円台回復となった。電力向け受変電設備などの製造販売を主力に展開し、日立系ということもあってIoT技術を駆使したソリューションで強みを発揮している。足もとの業績も絶好調だ。27日取引終了後、25年12月期第3四半期累計(25年1-9月)決算を発表。営業利益は前年同期比33%増の17億9400万円と大幅な伸びを達成した。データセンターや蓄電所向け設備に関する高水準の需要を取り込み収益に反映させており、これを好感する形で買いを呼び込む格好となった。なお、通期の営業利益予想は前期比29%増の26億円と過去最高を大幅に更新する見通しである。 ■ディーエヌエ <2432> 2,768.5円 (+174円、+6.7%) 東証プライムの上昇率5位。ディー・エヌ・エー <2432> [東証P]が続急伸。旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が27日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、ディーエヌエ株を5.12%(共同保有分を含む)取得したことが判明した。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は10月20日。これを受けて思惑的な買いが入った。 ■EMシステム <4820> 829円 (+46円、+5.9%) 東証プライムの上昇率8位。イーエムシステムズ <4820> [東証P]が続急伸。27日の取引終了後、25年12月期の連結業績予想について、売上高を217億4000万円から234億7900万円(前期比5.5%減)へ、営業利益を25億2200万円から36億2700万円(同18.8%減)へ、純利益を18億5400万円から26億9100万円(同11.0%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を18円から22円へ引き上げ年39円(前期35円)としたことが好感された。オンライン資格確認システムの医療扶助への対応と電子処方箋の導入といった医療DXへの対応が、想定を上回り順調に進捗していることが売上高・利益を押し上げる。 ■和心 <9271> 990円 (+50円、+5.3%) 和心 <9271> [東証G]が続急伸。同社は27日取引終了後、京都・錦市場にある直営店「かんざし屋wargo」の日次売上が166万円を突破し、自社店舗として過去最高を記録したと発表。これが株価を刺激したようだ。かんざし屋wargoは、国内随一の簪(かんざし)セレクトショップとして、和の伝統美を取り入れながらも現代の日常使いで楽しめるオリジナルデザインと、専門店ならではの豊富な品揃えが特徴。同店舗は全国の主要観光地に展開する同社店舗のひとつで、インバウンド需要の高まりを背景に売り上げが大きく伸長しているという。 ■ポート <7047> 1,947円 (+98円、+5.3%) ポート <7047> [東証G]が続急伸。同社は27日取引終了後、各種人材サービスを提供するHRteam(東京都渋谷区)の発行済み株式の一部を追加取得し、子会社化すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。今回の子会社化は、成約件数の最大化による成約単価交渉力向上、顧客(求人事業者)基盤の強化、テクノロジーを活用した生産性向上施策などを横展開することによるシナジーを最大化し、新卒層向けの 人材紹介市場シェアの向上及び成果報酬型市場における圧倒的なナンバーワンを目指すことが目的。なお、株式譲渡実行日は11月4日を予定し、新たに取得する株式数230株と異動前の保有株式数100株をあわせると330株(所有割合は66.0%)となる。 ■三信電 <8150> 2,894円 (+109円、+3.9%) 三信電気 <8150> [東証P]が大幅続伸。27日の取引終了後、集計中の9月中間期連結業績について、売上高が従来予想の860億円から877億円(前年同期比16.7%増)へ、営業利益が21億円から32億円(同43.7%増)へ、純利益が19億円から25億円(同84.2%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。主にICTソリューションを展開するソリューション事業において、第3四半期以降に見込んでいた案件の一部が前倒しされたことが要因としている。 ■ヘリオス <4593> 507円 (+18円、+3.7%) ヘリオス <4593> [東証G]が大幅高で3日続伸。27日の取引終了後、体性幹細胞再生医薬品「HLCM051」について、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)患者を対象にした第1・2相臨床試験のデータで腎機能障害の改善傾向が見られたと発表しており、試験結果を好感した買いが集まった。今後ARDS治療薬について、国内における条件及び期限付承認申請や米国を中心とするグローバル第3相試験の開始に向けて準備を進める。 ■DMS <9782> 3,065円 (+103円、+3.5%) ディーエムエス <9782> [東証S]が大幅高で7日続伸。27日の取引終了後、26年3月期の単独業績予想について、売上高を277億円から290億5800万円(前期比5.5%増)へ、営業利益を12億円から13億5900万円(同14.2%増)へ、純利益を8億5000万円から9億8100万円(同16.7%増)へ上方修正したことが好感された。上期において、主力のダイレクトメールをはじめとする各事業で既存顧客の取引窓口の拡大や新規受注を促進したことが奏功。また、内製化の促進も奏功する。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高138億5800万円(前年同期比11.1%増)、営業利益5億2900万円(同8.9%増)、純利益3億9600万円(同12.6%増)だった。 ■SBG <9984> 26,290円 (+820円、+3.2%) ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が3連騰。同社は米国株市場のAI・半導体関連の値動きに連動しやすく、前日27日の米国株市場でハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数や 半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が最高値街道を走っていたことは追い風材料として意識された。一方、前日27日の反動で足もと利食い圧力にも晒されていた。また、ソフトバンクGとアドバンテスト <6857> [東証P]の2銘柄は日経平均株価への影響度で突出しており、日経平均構成比率は2銘柄合計で約20%に達している。したがって、この2銘柄が日経平均5万円大台突入の立役者といえるが、今後更なる上値追いが見込めるかどうかも両銘柄の株価動向に委ねられている部分が大きい。 ■ハークスレイ <7561> 651円 (+18円、+2.8%) ハークスレイ <7561> [東証S]が上伸。28日正午ごろ、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結業績について、売上高が従来予想の250億円から255億円(前年同期比20.8%増)、営業利益が5億円から10億3000万円(同0.2%増)、最終利益が6000万円から5億円(同19.0%減)に上振れて着地したようだと発表した。営業利益が減益予想から一転して増益となっており、業況を評価する買いが優勢になった。ハークスレイは「ほっかほっか亭」を展開する中食事業のほか、店舗リースや商業用不動産の取得・開発を手掛ける店舗アセット&ソリューション事業なども手掛ける。9月中間期は店舗アセット&ソリューション事業における不動産売却を主因に、売上高が予想を上回った。利益面では不動産売却に加え、中食事業における利益改善などが貢献。投資有価証券の売却益も計上した。 ■アイリック <7325> 890円 (+24円、+2.8%) アイリックコーポレーション <7325> [東証G]が3日続伸。27日の取引終了後、総合保険コンサルティングや保険ショップ「保険deあんしん館」を展開するアセットガーディアン(東京都中央区)から、12月1日付の予定で保険ショップ事業を譲受すると発表しており、好材料視された。アセットガーディアンが組織再編を計画していることを受けて、2店舗の保険ショップ事業を譲り受けることとなったという。譲受価額は1億4800万円。事業譲受後は対象店舗を「保険クリニック」ブランドへ切り替え、直営店として運営することでサービスの向上や収益性の改善を図る。なお、26年6月期業績への影響は軽微としている。 ■チタン <4098> 860円 (+23円、+2.8%) チタン工業 <4098> [東証S]が続伸。28日午後3時ごろ、集計中の9月中間期連結業績について、営業利益が従来予想の6000万円から1億3000万円(前年同期比2.6倍)へ、純利益が1000万円から8000万円(同58.8%減)へ上振れて着地したようだと発表したことを好感した買いが入った。酸化チタン関連事業のリチウムイオン二次電池向け製品の出荷が低調だった一方、トナー外添剤向け製品の出荷が計画を上回ったことなどから売上高は41億円(同8.1%増)を据え置いたものの、徹底したコスト削減を実施したことが利益を押し上げたという。 ■東エレク <8035> 31,450円 (+830円、+2.7%) 東京エレクトロン <8035> [東証P]が3日続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券が27日、同社株の目標株価を2万3700円から3万4200円に引き上げた。投資判断の「イコールウェート」は継続した。メモリースーパーサイクルにより27年3月期からの本格的な業績回復と28年3月期の更なる業績拡大を予想している。足もとでは、中国DRAMメーカーの投資延伸が業績リスクだが、韓国DRAMメーカー、ファンドリーの投資拡大で相殺されるとみている。 ■ウリドキ <418A> 1,800円 (+45円、+2.6%) ウリドキ <418A> [名証N]が3日続伸。27日の取引終了後、ユーザーや加盟店が投稿する店舗や取引へのレビューをAIが自動解析し不適切投稿の有無を判定するシステム「Uridoki AI Review Moderator(ウリドキAIレビュー・モデレーター)」の本格運用を始めたと発表。チェック体制を強化し、ユーザーが安心して利用できる環境を整えるといい、手掛かりとなったようだ。同社はブランド品などの買取プラットフォーム「ウリドキ」を展開。今回のシステムを活用し、リスクの高い投稿については関係当局との連携や投稿削除などを検討する。また、利用者からのネガティブな投稿は必要に応じて加盟店へのフィードバックに使い、サービス品質の向上につなげることを目指す。 ■メタプラ <3350> 499円 (+11円、+2.3%) メタプラネット <3350> [東証S]が4日続伸。同社は28日、自社株の取得枠を設定したと発表。株式の需給インパクトを期待した買いが集まった。取得総数1億5000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の13.13%)、取得総額750億円を上限とし、期間は10月29日から来年10月28日まで。同時に公表した資本配分方針の一環として設定する。同社が策定した資本配分方針は、3点の基本原則を基軸とする。1点目はビットコイン(BTC)イールド(1株当たりBTC保有量の増加率)の最大化を図るために永久型優先株式の活用を積極的に進め、BTC建ての長期的な株主価値の向上の実現を目指すこと、2点目は企業価値を保有するBTCの時価純資産で割った倍率であるmNAVが1倍を下回る水準では株式発行による資金調達は原則実施しないこと、3点目はmNAVが1倍を下回る局面ではBTCイールドの最大化を図るため、自社株取得を適切に執行すること。これらをもとに、中長期的な企業価値の最大化につなげる。自社株取得の財源には、手元資金や優先株式による資金調達、随時借り入れが可能なクレジット・ファシリティ、BTCインカム事業による収益などの活用を想定。今回の決定にあたり、同社はカストディアンとの間で上限5億ドル(約764億円相当)のクレジット・ファシリティ契約を締結する。 ■宮崎銀 <8393> 4,750円 (+75円、+1.6%) 宮崎銀行 <8393> [東証P]が続伸。28日午後0時30分ごろ、集計中の9月中間期連結業績について、最終利益が従来予想の55億円から67億円(前年同期比37.9%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。貸出金利息や有価証券利息配当金、役務取引等収益が計画を上回った一方、与信関連費用や経費が想定を下回る見込みとなったことなどが要因としている。 ■ヒューリック <3003> 1,603円 (+22.5円、+1.4%) ヒューリック <3003> [東証P]が続伸。28日午前11時30分ごろ、25年12月期の連結業績予想について、営業利益を1780億円から1830億円(前期比12.0%増)へ、純利益を1080億円から1120億円(同9.4%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を28円50銭から31円50銭へ引き上げたことが好感された。保有方針に合致しない物件の売却を進めた結果、営業利益以下全ての段階利益の見通しを上方修正することになったという。また、予測が困難として未開示としていた売上高については7100億円(同20.0%増)を見込むとした。なお、年間配当は60円(前期54円)となる。同時に発表した第3四半期累計(1-9月)決算は、売上高4242億1800万円(前年同期比34.6%増)、営業利益1063億7100万円(同19.7%増)、純利益606億2400万円(同11.0%増)だった。第3四半期までに竣工、取得した物件によりオフィスなどの不動産賃貸収入が安定的に推移したことに加え、販売用不動産の売り上げも順調に推移した。また、旺盛なインバウンド需要の取り込みによる宿泊単価の上昇に加えて、新規開業事業所の売り上げも加わったホテル・旅館事業も好調だった。 ※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース
