前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■三洋工 <5958>  4,590円 (+225円、+5.2%)

 三洋工業 <5958> [東証S]が4日続急伸。連日で年初来高値を更新した。22日取引終了後、22万株(自己株式を除く発行済み株数の7.32%)を上限に23日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株を取得すると発表。これが好感された。買い付け価格は22日終値の4365円。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、三洋工は予定通り買い付けを実施し、20万1000株を取得した。

■ニューラルG <4056>  551円 (+26円、+5.0%)

 ニューラルグループ <4056> [東証G]が大幅続伸。23日午前10時15分ごろ、クラウド不要で、PC上でローカル動作する高性能自動音声認識技術(ASR)を開発したと発表した。同社の1on1支援サービス「KizunaNavi」での導入を始めており、今後のサービス拡大を期待した買いが入った。同技術はニューラルGが培ってきた音声信号処理技術とトランスフォーマーモデルを組み合わせ、軽量なモデルサイズで高精度な 音声認識を実現。従来のクラウド型ASRでは対応が難しかった機密性の高い会議やネットワーク環境が不安定な現場でも安定したサービスを提供できるという。今後も更なるモデルの軽量化・専門用語辞書などへの対応を進めていく。

■TKP <3479>  1,793円 (+83円、+4.9%)

 ティーケーピー <3479> [東証G]が大幅高で5日続伸。SBI証券が22日、TKPの目標株価を従来の2960円から3660円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続する。貸会議室などの坪当たり売上高は上昇基調を続けており、既存の宿泊施設のRevPAR(販売可能な客室1室当たりの収益)も堅調だと指摘。大型施設の出店が進捗している点にも注目した。同証券はTKPの27年2月期営業利益が110億円になると予想している。

■静甲 <6286>  1,131円 (+50円、+4.6%)

 静甲 <6286> [東証S]が大幅高で4日続伸。22日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を400億円から440億円(前期比9.7%増)へ、営業利益を10億円から13億円(同9.0%減)へ上方修正すると発表した。営業体制の強化による受注増加などが寄与する。これが好感された。

■フェローテク <6890>  4,390円 (+170円、+4.0%)

 フェローテック <6890> [東証S]が大幅続伸。22日の取引終了後、半導体ウエハー事業を営む持ち分法適用会社のCCMC(中国)が第三者割当増資を行い、6億1000万元を調達すると発表した。今後は2024年12月に竣工した麗水第2工場(同)の製造能力を段階的に増強しながら、従来拠点における製造設備のブラッシュアップも進めるとしており、CCMCの業容拡大がフェローテクの業績に貢献することを期待する買いが集まった。あわせてCCMCについて、中国の店頭登録市場「中国新三板」での取引が同日から可能になると現地で開示されたことも発表した。

■フロンテオ <2158>  1,005円 (+34円、+3.5%)

 FRONTEO <2158> [東証G]が大幅高で4日続伸。同社は23日午前9時ごろ、明治ホールディングス <2269> [東証P]傘下のMeiji Seika ファルマと人工知能(AI)技術を活用したドラッグリポジショニングに関するプロジェクトを開始したと発表。これが材料視されたようだ。ドラッグリポジショニングとは、既存・開発中の医薬品・ 創薬モダリティを活用し、当初想定していた疾患とは異なる疾患に転用すること。このプロジェクトではフロンテオの仮説生成に特化したAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory」と、Meiji Seika ファルマが蓄積してきた医薬品研究開発の知見を掛け合わせ、既存薬における新たな価値の創出を加速するとしている。

■窪田製薬HD <4596>  66円 (+2円、+3.1%)

 窪田製薬ホールディングス <4596> [東証G]が大幅高。同社は23日午前11時ごろ、9~11日にタイ・バンコクで開催された「WOF ASEAN 国際眼鏡展2025」に出展し、「Kubota Glass(クボタグラス)」の高い認知拡大と販売提携への具体的な商談機会を獲得したと発表。これが材料視されたようだ。同社によると、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピンなどASEAN主要国やインドの医療機関・販売パートナー候補との協業に向けた初期対話が複数進行しているという。

■INPEX <1605>  2,798.5円 (+71円、+2.6%)

 INPEX <1605> [東証P]が大幅高。米トランプ政権は22日、ロシアの二大石油会社であるロスネフチとルクオイルを経済制裁の対象とすると発表した。ウクライナでの即時停戦に応じることを求め制裁に踏み切った。トランプ大統領とロシアのプーチン大統領との首脳会談の中止も発表された。ロシアに対する経済制裁を受け、23日の時間外取引でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の12月限が一時60ドル台に上昇した。これを受け、INPEXなど石油関連株は買い先行の動きとなった。

■Arent <5254>  4,350円 (+105円、+2.5%)

 Arent <5254> [東証G]が4日続伸。建設業界向けを中心にデジタルトランスフォーメーション(DX)コンサルティングを手掛けるほか、システムの受託開発なども行っている。22日取引終了後、建築業2社から設計・施工領域の業務自動化・効率化を目的とした開発プロジェクトの大型案件を受注したことを発表。契約規模はそれぞれ3億~4億円と3億~4億5000万円の規模としており、26年6月期及び27年6月期に売上高として計上する予定にある。これを手掛かり材料に上値指向が続いていた。株価は9月下旬から下値模索の動きにあったが、前週末17日に年初来安値3935円をつけたばかり。今週に入って売り物が一巡し大底離脱局面に入った形だった。

■ツナグGHD <6551>  808円 (+19円、+2.4%)

 ツナググループ・ホールディングス <6551> [東証S]が4日続伸。同社は22日の取引終了後、RPO(採用業務代行)サービスの価格改定を実施すると発表。収益性の向上を期待した買いが入ったようだ。採用戦略の立案から選考プロセスの最適化、内定者のフォローまで採用活動の全工程の効率化を促すサービスの提供範囲を広げつつ、高品質なサービスを持続的に提供できるようにする。来年1月1日以降、新たな価格について順次反映する予定としている。

■マーベラス <7844>  572円 (+8円、+1.4%)

 マーベラス <7844> [東証P]が反発。同社は22日の取引終了後、新作スマートフォンアプリゲーム「ブラウザ三国志 天」の配信を同日から開始したと発表。収益貢献を期待した買いが入ったようだ。事前登録者数は11万人を突破しており、リリース記念としてイベントやキャンペーンを開催中。また、サービス開始と同時にウェブサイト上でアイテムを購入できる決済サービスも導入した。決済サービス「アプリペイ」では通常のゲーム内購入よりもアイテムを最大20%増量で購入できるという。

■大垣共立 <8361>  3,600円 (+50円、+1.4%)

 大垣共立銀行 <8361> [東証P]が3日ぶり反発。元芸人で著名投資家の井村俊哉氏が共同で代表取締役を務める投資顧問会社Kaihou(東京都港区)の助言を受けたファンドを手掛けるfundnote(同)が、大垣共立の株式を買い増していたことが22日の取引了後に明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に関東財務局に提出された大量保有報告書によると、fundnoteの保有割合はこれまでの5.39%から6.65%に上昇した。報告義務発生日は10月15日。保有目的の項目において「Kaihouの投資助言に基づき投資信託の信託財産の運用のため保有」としつつ、対話を通じて「IR・資本効率・ガバナンスの高度化と企業価値向上を促す」と記載。更に、「受益者の利益を保全するために、保有目的を『重要提案行為を行う』に変更する場合がある」としている。

■アイスペース <9348>  480円 (+5円、+1.1%)

 アイスペース <9348> [東証G]が続伸。22日取引終了後、現在開発を進めている次世代小型探査車(次世代小型ローバー)の概念設計について技術評価と品質向上の支援を受けるため、トヨタ自動車 <7203> [東証P]と契約を締結したと発表した。これが材料視された。トヨタからシステムレベルで技術的な評価を受け、小型探査車の開発において最適なシステム設計解を導くことを目指す。トヨタは宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で月面探査車の開発に取り組んでいる。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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