株価指数先物【引け後】 利食いに伴うロング解消は当然の動き
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大阪12月限 日経225先物 49150 -150 (-0.30%) TOPIX先物 3247.0 -10.0 (-0.30%) 日経225先物(12月限)は前日比150円安の4万9150円で取引を終了。寄り付きは4万9820円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万9670円)を上回る形で、買いが先行して始まった。現物の寄り付き直後に4万9500円まで上げ幅を縮める場面もみられたが、押し目待ち狙いのロングが入り、前場終盤にかけて5万円の大台に乗せた。 ランチタイムでは4万9850円~5万円辺りで推移していたが、首相指名選挙の1回目の投票で高市総裁が新首相に選出されると、利益確定に伴う持ち高解消の動きが優勢となった。後場中盤に朝方につけた安値の4万9500円を割り込むと、終盤にかけてロングを外す動きに短期的なショートが加わる形で下落に転じ、本日の安値で終えた。 日経225先物は前場の段階で一時5万円の大台に乗せたこともあり、高市首相誕生でいったん達成感が強まるところであったのだろう。もっとも、17日の終値4万7550円から、わずか1日半で2450円上昇しており、利食いによるロング解消は当然の動きでもあろう。 チャート上では上ヒゲを残す形になったが、ボリンジャーバンドの+2σ(4万9650円)を一時上回ってきたことで、短期的には過熱感も意識されやすいところだった。ただし、バンドは上向きで推移しているため、ナイトセッションで4万9920円まで切り上がってきている。+2σに沿った形でのトレンド形成が意識されやすく、まずは4万9000円処での底固めの動きを見極めたい。 なお、高市首相は午後10時から首相官邸で記者会見を開くと発表した。新政権の発足にあたり経済や外交・安全保障政策といった主要政策の方針や閣僚の起用理由などを説明する見通しと伝えられており、ナイトセッションでロングの動きが強まる可能性はありそうだ。 ただ、きょうの後場の動きだけでも850円幅の変動である。これまでの急ピッチの上昇では、指数インパクトの大きい値がさハイテク株に資金が集中していたが、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]、東京エレクトロン<8035>[東証P]が後場に入り軟化した影響も大きかった。 5万円乗せで達成感が意識されるなか、戻り待ち狙いのショートも入りやすくなりそうである。スキャルピング中心のトレードに振らされやすい需給状況では、押し目狙いのロングでの対応とみておきたい。 オプション権利行使価格の4万9000円から5万円のレンジを想定。再び5万円を捉えてくる局面では、その間にショートが積み上がっていると考えられ、上へのバイアスが強まろう。 NT倍率は先物中心限月で15.13倍と横ばいだった。前場はソフトバンクグループが連日で最高値を更新したほか、アドバンテストなど指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均型を牽引し一時15.25倍まで上昇した。ただし、後場に入りNTロングを解消する動きが入ったようである。 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万8746枚、ソシエテジェネラル証券が1万8296枚、サスケハナ・ホンコンが5336枚、JPモルガン証券が4252枚、SBI証券が4229枚、バークレイズ証券が3792枚、日産証券が3272枚、野村証券が2913枚、ゴールドマン証券が2120枚、ビーオブエー証券が1419枚だった。 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万5774枚、ソシエテジェネラル証券が1万9078枚、バークレイズ証券が5423枚、JPモルガン証券が3814枚、モルガンMUFG証券が3121枚、サスケハナ・ホンコンが2667枚、ゴールドマン証券が2352枚、ビーオブエー証券が1750枚、UBS証券が1481枚、BNPパリバ証券が1274枚だった。 株探ニュース