話題株ピックアップ【夕刊】(1):大有機、タイミー、日本取引所
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■大阪有機化学工業 <4187> 3,605円 +195 円 (+5.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位 大阪有機化学工業<4187>が連日の大幅高を演じ、きょうは寄り後早々に一時280円高の3690円まで上昇する場面があった。約2週間ぶりに新高値圏に突入。特殊アクリル酸エステルのリーディングカンパニーに位置付けられる独立系化学メーカーで、半導体材料などの電子材料を収益の柱として展開し注目されている。特に、半導体製造プロセスで使用される最先端材料(感光性材料)でArFエキシマレーザーに対応したレジスト用原料が、高水準のニーズを獲得している。24年11月期の営業29%増益に続き、25年11月期も前期比9%増の50億円を予想するが、第3四半期累計(24年12月~25年8月)時点の進捗率から大きく上振れる公算が大きいとみられている。株主配当にも積極的で15年11月期から今期までで11期連続増配となる見通しだ。今後も中期的に配当を増やしていく動きが期待できる。 ■タイミー <215A> 1,508円 +79 円 (+5.5%) 本日終値 タイミー<215A>が反発。同社は20日、北海道千歳市及び、ちとせの介護医療連携の会と介護・福祉分野をはじめとした人材確保に関する連携協定を締結したと発表。同日には愛媛県愛南町及び高知県宿毛市と包括連携協定を結んだことも明らかにしており、地方自治体での連携が順調に拡大していることが買い手掛かりとなったようだ。 ■日本取引所グループ <8697> 1,834円 +60.5 円 (+3.4%) 本日終値 日本取引所グループ<8697>が大幅高で5日続伸し、年初来高値を更新した。日経平均株価はこの日も取引時間中の最高値を更新し、フシ目の5万円に迫る場面があった。日経平均先物12月限については午前に一時5万円に到達した。自民党の高市早苗総裁が首相指名選挙を経て総理大臣に選出される見通しとなるなかで、財政出動による景気押し上げ効果の思惑が広がり、株式相場の上昇につながっている。売買の活発化により同社傘下の東京証券取引所や大阪取引所の取引関連収益が拡大するとの期待から、日本取引所への物色意欲が高まったようだ。 ■いちご <2337> 382円 +10 円 (+2.7%) 本日終値 いちご<2337>が続伸。SBI証券が20日、いちごの目標株価を490円から500円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。ホテルのRevPAR(利用可能な客室1室当たりの収益)の上昇が続いていることなどを踏まえ、同証券はいちごの27年2月期営業利益予想を従来の220億円から225億円に増額修正した。 ■マーベラス <7844> 575円 +14 円 (+2.5%) 本日終値 マーベラス<7844>が続伸。20日の取引終了後、子会社HONEY∞PARADE GAMESが、「閃乱カグラ」シリーズの新作アプリゲーム「PROJECT N」(仮称)を26年に配信すると発表しており、好材料視された。「閃乱カグラ」シリーズは、忍として生きる少女たちの青春を描いたバトルアクションシリーズで、11年に家庭用ゲームソフトとして1作目を発売して以降、これまでに10作以上を展開する人気シリーズ。17年11月にはシリーズ初のアプリゲーム「シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK」(通称「シノマス」)の配信を開始。最新作「PROJECT N」(仮称)は、「シノマス」のストーリーと世界観を引き継ぐ正統続編として開発中のアプリゲームで、「シノマス」の3年後の世界を舞台に新キャラクターを迎え、「閃乱カグラ」の新たな物語を描くとしている。 ■さくらインターネット <3778> 3,295円 +80 円 (+2.5%) 本日終値 さくらインターネット<3778>は3日ぶり反発。同社はこの日、KDDI<9433>、データセンター運営のハイレゾ(東京都新宿区)の2社と日本におけるGPUコンピューティングリソースの安定供給体制を確立し、国内AI産業全体の発展に寄与することを目的として「日本GPUアライアンス」を設立したと発表した。KDDIが導入予定の「NVIDIA GB200 NVL72」、さくらネットの生成AI向けクラウドサービス「高火力」、ハイレゾのGPUクラウドサービス「GPUSOROBAN」の相互再販を行い、GPUを活用した高度な計算資源の提供を拡大していく。 ■横河電機 <6841> 4,514円 +76 円 (+1.7%) 本日終値 横河電機<6841>が続伸。同社はきょう、中国子会社が中国石油化工集団(シノペック)グループのエンジニアリング会社であるシノペックエンジニアリンググループ(SEG)が進めるEPC(設計、調達、建設)プロジェクトについて協力する覚書を締結したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。これまでも両社は中国国内で多数の石油精製所やエチレンプラントのプロジェクトを協力して進めてきたが、今回の覚書で同社はSEGが世界各国で展開するプロジェクトのプラントエンジニアリングをより強力に支援するとしている。 ■デジタルHD <2389> 2,348円 +33 円 (+1.4%) 本日終値 デジタルホールディングス<2389>が続伸。投資会社のシルバーケイプ・インベストメンツは20日、デジタルHDに対しTOB(株式公開買い付け)を開始する予定だと発表した。同社に対しては博報堂DYホールディングス<2433>が1株1970円でTOBを実施しているが、シルバーケイプはTOB価格を1株2380円とする予定。この発表を受けて前日の取引時間中にデジタルHD株は急伸。その後東証は同社株を売買停止とし、そのまま大引けとなった。取引終了後にデジタルHDは、シルバーケイプによるTOBの開始予定が公表されたと開示。翌21日の株価は投資会社側のTOB価格にサヤ寄せをする形で上昇している。シルバーケイプは、買付予定数の下限を353万5700株とし、上限は設定していない。11月下旬をめどに開始を予定。博報堂DYが提案した価格は、潜在的価値や長期的価値を過小評価しているとの見解を示し、博報堂DYによるTOBが成立するのを避けるため、10月20日付でTOBの開始予定について公表したという。デジタルHDは今回のTOBに対する意見について、決定次第公表するとしている。 ■フジHD <4676> 3,300円 +46 円 (+1.4%) 本日終値 フジ・メディア・ホールディングス<4676>は続伸。大株主の米投資会社ダルトン・インベストメンツが20日、フジHDに対して不動産事業の売却を求める書簡を送付したことを明らかにした。書簡に添付されたスライド資料によると、不動産事業とメディア・コンテンツ事業にシナジーは「ない」とし、フジHDが掲げるROE8%の達成には「メディア・コンテンツ事業のフォーカスがマスト」と指摘。不動産事業をスピンオフ、あるいは大幅に縮小すべきとした。 ■エイチ・アイ・エス <9603> 1,347円 +17 円 (+1.3%) 本日終値 エイチ・アイ・エス<9603>がしっかり。同社は20日の取引終了後、日本アジア投資<8518>やZUU<4387>と共同で、観光ファンドを設立したと発表。株価の支援材料となったようだ。ファンド総額の目標は10億円で、募集期間は2026年3月30日まで。観光関連の国内未上場企業を投資対象とする。 株探ニュース