前週末17日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
投稿:
■UNIVA <3113> 86円 (+14円、+19.4%) 一時ストップ高 UNIVA・Oakホールディングス <3113> [東証S]が急反騰、一時ストップ高となった。17日、台湾でWeb3.0ブロックチェーン技術を活用した国際決済サービスや総合宿泊サービスを展開するアウルティング・グループの持ち株会社で、出資先であるオーブック・ホールディングスが米国ナスダック市場に上場したと発表しており、好材料視された。米国証券取引所の公開情報によると、オーブック社はアジア初のナスダックへの直接上場となるフィンテック企業になるという。なお、同件が連結財務諸表に与える影響は精査中としている。 ■ヒーハイスト <6433> 713円 (+100円、+16.3%) ストップ高 ヒーハイスト <6433> [東証S]がストップ高。産業ロボット向け直動ベアリングの製造を主力としているが、高技術力を駆使してロボティクス分野への展開に積極的な姿勢をみせている。ロボティクスと人工知能(AI)の融合などをコンセプトとした「フィジカルAI」が世界的にテーマ性を帯びるなか、同社はその有力銘柄として活躍期待が高まっている。システム製品分野では、世界初の「転がり案内による球面軸受け」を開発し、ロボット関節への採用実績もあり、今後の商機拡大につながっていく可能性が意識されている。株価は需給相場の様相を強めるなか、2018年3月以来約7年半ぶりの高値圏に突入していた。 ■桜島埠 <9353> 2,647円 (+331円、+14.3%) 一時ストップ高 櫻島埠頭 <9353> [東証S]が3日続急騰、一時ストップ高となった。自民党の高市早苗総裁と日本維新の会の吉村洋文代表が会談を行い、16日に両党の政策協議がスタートしたことで、維新の会が目指す「副首都構想」が現実味を帯びてきたことから、その関連銘柄として思惑的な買いが入ったようだ。 ■イトヨーギョ <5287> 1,363円 (+131円、+10.6%) イトーヨーギョー <5287> [東証S]が3日続急騰。マンホールなどのコンクリート2次製品の製造・販売を手掛けるが、ライン導水ブロックを中心とした道路関連製品などで実績が高く、国家的な課題となっている下水道インフラの点検・補修や予防保全で同社製品への需要拡大が見込まれる。自民党の高市早苗総裁と日本維新の会の吉村洋文代表が会談を行い、17日午後に政策の再協議をスタートさせる。そうしたなか、維新の「副首都構想」に絡み大阪に本社を構える不動産や社会インフラに関わる企業に物色の矛先が向いていた。同社はその条件にも沿う銘柄として水準訂正狙いの買いが集中した格好だった。 ■ウルフハンド <194A> 1,242円 (+92円、+8.0%) WOLVES HAND <194A> [東証G]が3日続急伸。17日、「おかにわ動物病院」(茨城県水戸市)、「横浜ねこ病院」(横浜市神奈川区)の2つの動物病院を運営するヒルズ(茨城県水戸市)の全株式を10月31日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。茨城県で動物病院を運営するヒルズをグループ化することで、北関東エリアにおける収益基盤の強化につながると期待。また、グループが運営する関東エリアの病院との連携によりグループの更なる成長・発展が見込めると判断したという。取得価額は非開示。なお、26年6月期業績予想への影響は軽微としている。 ■ツガミ <6101> 2,610円 (+176円、+7.2%) 東証プライムの上昇率2位。ツガミ <6101> [東証P]が3日続急伸。17日午後1時ごろ、集計中の9月中間期連結業績について、売上高が従来予想の540億円から600億5000万円(前年同期比20.6%増)へ、営業利益が105億円から152億円(同53.3%増)へ、純利益が45億円から71億4000万円(同48.3%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。中国市場をはじめとして多少の動きが見られたものの、全体的には不透明感の否めないなか、各拠点で着実に事業を推進したことが奏功したという。また業績上振れに伴い、中間配当予想を32円から36円へ引き上げた。 ■三井E&S <7003> 4,900円 (+310円、+6.8%) 一時ストップ高 東証プライムの上昇率3位。三井E&S <7003> [東証P]が3日続急伸、一時ストップ高となった。SMBC日興証券が16日付で目標株価を3400円から5400円へ引き上げており、これが材料視された。投資評価は「1(アウトパフォーム)」を継続した。同証券では、今第1四半期に舶用推進システムと物流システムで大きな収益性改善を確認でき、第2四半期決算時には会社計画の増額修正に期待したいとしている。また、同社の松村竹実副社長兼財務統括責任者が米ブルームバーグ通信の17日付インタビュー記事で、船用エンジン事業と港湾クレーン事業の今第2四半期の利益成長が予想を大幅に上回ったと述べた。これも材料視されたようだ。 ■アクリート <4395> 1,010円 (+61円、+6.4%) 一時ストップ高 アクリート <4395> [東証G]が3日続急伸、一時ストップ高となった。同社は16日の取引終了後、量子暗号通信技術をもとに事業を展開し、国家安全保障に向けたAIの開発も手掛ける米Forward Edge-AI社との間で、合弁会社の設立に関する契約を締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。合弁会社としてフォワードエッジAIジャパンを設立する。アクリートの持ち株比率は60%。Forward Edge-AI社の技術を活用した製品の日本国内販売代理店として、12月に事業を開始する予定。25年12月期の業績への影響は精査中とした。 ■太平洋工 <7250> 2,650円 (+87円、+3.4%) 東証プライムの上昇率6位。太平洋工業 <7250> [東証P]が大幅続伸。16日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、旧村上ファンド関係者が運営する投資会社エフィッシモ キャピタル マネージメントの保有割合が11.47%から12.49%に上昇したことが判明しており、これを受けて思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は10月8日となっている。 ■東洋証券 <8614> 559円 (+17円、+3.1%) 東証プライムの上昇率9位。東洋証券 <8614> [東証P]が大幅高で3日続伸。17日正午ごろに発表した9月中間期連結決算速報で、営業収益62億400万円(前年同期比11.6%増)、営業利益8億8600万円(同3.8倍)、純利益14億8200万円(同4.4%増)となったことが好感された。投信販売手数料、国内株委託手数料、ソリューションビジネス関連収益が増加したことが牽引した。なお、最終利益は投資有価証券売却益が前年同期に比べて減少したため、小幅な増益にとどまった。 ■博展 <2173> 663円 (+18円、+2.8%) 博展 <2173> [東証G]が3日続伸。16日の取引終了後に、25年12月末日時点の株主から株主優待制度の一部を変更すると発表したことが好感された。現行制度では毎年12月末日時点で6ヵ月以上継続する株主を対象に、保有株数と継続保有期間に応じてJCB PREMOを500円~2000円贈呈していたが、変更後は優待品をJCBギフトカードとしたうえで、保有株数と継続保有期間に応じて1000円~3000円分贈呈する。 ■エムビーエス <1401> 1,348円 (+35円、+2.7%) エムビーエス <1401> [東証G]が反発。16日の取引終了後、取得総数10万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.42%)、取得総額1億5000万円を上限とする自社株買いの実施を発表。加えて、建設・土木現場のAIロボット化に向け、ヒューマノイド(人型ロボット)を開発するドーナッツロボティクス(東京都港区)と資本・業務提携をすると公表した。資本効率の向上に向けた取り組みへの評価とともに、AI搭載の人型ロボット領域での事業展開への期待から、物色されたようだ。自社株の取得期間は10月17日から11月20日まで。ドーナッツロボティクスへの出資予定額は約1億円。払い込み期日は10月31日を予定する。 ■任天堂 <7974> 12,470円 (+320円、+2.6%) 任天堂 <7974> [東証P]が反発。米ブルームバーグ通信は17日、「任天堂が、新型ゲーム機『スイッチ2』について、2026年3月末までに最大2500万台規模を生産する計画だとわかった」と報じた。発売初年度としても史上最高の販売台数を達成する見込みだ、とも伝えており、業績上振れを期待した買いが入ったようだ。報道では、生産計画をもとに予測すると今期中にニンテンドースイッチ2の販売台数は約2000万台を超える可能性があると指摘。任天堂が発表した今期のニンテンドースイッチ2の予想販売数量1500万台から大きく上振れすることになる。 ■VLCセキュ <2467> 210円 (+5円、+2.4%) VLCセキュリティ <2467> [名証N]が続伸。データセクション <3905> [東証G]は17日、東急不動産ホールディングス <3289> [東証P]傘下の東急不動産とAIデータセンター事業における包括的業務提携に向けた覚書を締結したと発表しており、これが思惑買いにつながったもよう。同社は包括業務提携先のデータセクが運営するAIデータセンターのサイバーセキュリティー対策を担うため、AIデータセンター・クラウドコンピューティングサービス向け サイバーセキュリティーソリューションの提供体制をグループ全体で構築・強化している。また、同社は17日、FRT(沖縄県浦添市)が提供するASM(アタックサーフェスマネジメント:サイバー攻撃の対象となりうるIT資産を発見し、継続的にリスクの探索・評価を実施すること)サービス「Orion Risk Radar.-Powered by Rescana-」の取り扱いを開始したことも明らかにしている。 ■メディシス <4350> 479円 (+10円、+2.1%) メディカルシステムネットワーク <4350> [東証S]が反発。光通信 <9435> [東証P]のグループ会社が16日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、メディシス株を5.02%(共同保有分を含む)取得したことが判明した。保有目的は「純投資」としている。報告義務発生日は10月8日。これを受けて思惑的な買いが入ったようだ。 ※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース