前週末17日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
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■東京製鉄 <5423> 1,359円 (-123円、-8.3%) 東証プライムの下落率3位。東京製鉄 <5423> [東証P]が3日ぶり急反落。同社は17日午後2時、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の単独決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正しており、嫌気されたようだ。今期の売上高予想は従来の見通しから292億円減額して2643億円(前期比19.1%減)、最終利益予想は10億円減額して100億円(同52.8%減)に見直した。7-9月期において製品出荷数量が想定を下回った。今後は円安によるスクラップ価格の上昇が収益を圧迫することも懸念されるとしている。9月中間期の売上高は1338億9400万円(前年同期比23.2%減)、最終利益は45億6800万円(同53.5%減)だった。 ■エレメンツ <5246> 752円 (-67円、-8.2%) ELEMENTS <5246> [東証G]が急反落。16日の取引終了後、9月30日に発表した海外募集による240万株の新株発行に関して、発行価格を755円に決定したと発表。前日16日終値819円から7.8%もディスカウントされたことが売り材料視された。払込期日は10月20日で、調達資金16億9200万円は「ELEMENTS CLOUD」の事業拡大に必要な人件費などの運転資金及びデータセンターなどの設備資金や、「LIQUIDシリーズ」を中心とした個人認証事業における高付加価値ソリューションの開発・拡充に必要な人件費、ソフトウェア関連費用などの運転資金にあてられる。 ■アドテスト <6857> 16,870円 (-620円、-3.5%) アドバンテスト <6857> [東証P]が3日ぶり大幅反落。前日16日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに軟調だったが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は小幅ながら続伸、アドテストが主要顧客としているエヌビディアも高く引けた。アナリストの目標株価引き上げを受けマイクロン・テクノロジー が大幅高に買われるなど、半導体セクターへの物色意欲は根強かった。ただ、足もと外国為替市場でドル安・円高方向に振れており、これが向かい風となっておりポジション調整の売り圧力がアドテストなど半導体主力株の上値を押さえる形となった。 ■三越伊勢丹 <3099> 2,449円 (-81.5円、-3.2%) 三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]が大幅安。17日付の日本経済新聞朝刊で、「政府は2026年度にも査証(ビザ)の申請にかかる手数料を欧米並みに引き上げる」と報じられたことを受けて、インバウンド需要への影響を警戒した売りが出たようだ。 ■三菱UFJ <8306> 2,232.5円 (-68.5円、-3.0%) 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]が反落。米国では16日、地銀のウエスタン・アライアンス・バンコーポレーション が商業用不動産ローン債権に関して借り手の不正が判明したことを背景に、訴訟を提起したと明らかにした。同じく地銀のザイオンズ・バンコープ は、同行のカリフォルニア・バンク&トラスト部門が引き受けた融資を巡り、貸倒引当金と貸倒償却の計上を発表した。地銀2行の融資問題を受けて信用懸念が拡大するリスクが警戒され、同日の米株式市場では金融株への売り圧力が高まり、17日の東京市場において銀行株の重荷となった。 ■SUBARU <7270> 3,073円 (-57円、-1.8%) SUBARU <7270> [東証P]が反落。米地銀の信用懸念が広がるなか、前日16日のニューヨーク市場では安全資産とされる債券への選好姿勢が強まり、米長期金利は4%を下回る水準に低下した。外国為替市場ではドル売りが優勢となり、日本時間17日午後に入り1ドル=149円台までドル安・円高が進行。自動車株に対しては円安効果に伴う業績期待を低下させる方向に作用し、売りを促す要因となった。日産自動車 <7201> [東証P]やマツダ <7261> [東証P]も下落した。 ※17日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋 株探ニュース