【↑】日経平均 大引け| 大幅続伸、政局の不透明感後退で買い優勢 (10月16日)
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日経平均株価 始値 48107.44 高値 48317.34 安値 47937.72 大引け 48277.74(前日比 +605.07 、 +1.27% ) 売買高 20億8703万株 (東証プライム概算) 売買代金 5兆4426億円 (東証プライム概算) ----------------------------------------------------------------- ■本日のポイント 1.日経平均は大幅続伸、4万8000円台を回復 2.円高基調も上げ幅600円超、最高値接近 3.自民・維新接近で不透明感後退 4.SOX上昇とTSMC好決算も追い風 5.「副首都構想」の思惑で大阪銘柄に買い ■東京市場概況 前日の米国市場では、NYダウは前日比17ドル安と3日ぶりに反落した。米中の貿易摩擦再燃への懸念が投資家心理を圧迫した。 東京市場では、国内政局の不透明感が後退したとの受け止めから主力株に買い戻しが入り、日経平均株価は4万8000円台を回復。上げ幅は600円を超え、終値は9日につけた最高値に接近した。 自民党の高市早苗新総裁と日本維新の会の吉村洋文代表の党首会談が15日に行われ、連立政権の構築を視野に、政策協議を開始することで両党は合意した。これを受け、高市総裁が次期首相に指名される可能性が高まったとの受け止めが広がり、投資家心理を上向かせた。前日の米株式市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3%近く上昇したことに加えて、台湾積体電路製造(TSMC)が16日に発表した25年7~9月期の決算は純利益が過去最高となったことも、株式市場に安心感をもたらした。ドル円相場は一時1ドル=150円台半ばまで円高に振れる場面があったが、日本株への影響は軽微なものとなり、日経平均は後場終盤に一段高となった。副首都構想の実現の思惑から、関西の電鉄株や建設株などが物色人気化した。この日は値がさ株の上昇が顕著となり日経平均を押し上げた一方、プライム市場での値上がり銘柄数は全体の53%にとどまった。東証グロース市場250指数は反落。下落率は1%を超えた。 個別では、売買代金トップとなったソフトバンクグループ<9984>が急騰。キオクシアホールディングス<285A>やルネサスエレクトロニクス<6723>が大幅高となり、東京エレクトロン<8035>やフジクラ<5803>、三菱重工業<7011>が頑強。東京電力ホールディングス<9501>とソシオネクスト<6526>が株価水準を切り上げ、芝浦メカトロニクス<6590>が値を飛ばし、京阪神ビルディング<8818>や淺沼組<1852>、阪急阪神ホールディングス<9042>が急伸。スギホールディングス<7649>やSansan<4443>が買われ、サイゼリヤ<7581>がストップ高となった。きょうプライム市場に新規上場したテクセンドフォトマスク<429A>は公開価格3000円を19%上回る初値3570円を形成。終値は3380円だった。 半面、任天堂<7974>や三井物産<8031>、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が冴えない展開。東宝<9602>が値を下げ、レーザーテック<6920>やIHI<7013>が軟調推移。日本製鉄<5401>やSHIFT<3697>が安く、ベイカレント<6532>が下値を探り、ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>がストップ安となった。 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、東エレク <8035>、アドテスト <6857>、TDK <6762>、フジクラ <5803>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約581円。うち381円はSBG1銘柄によるもの。 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はベイカレント <6532>、ファストリ <9983>、任天堂 <7974>、リクルート <6098>、三井物 <8031>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約74円。 東証33業種のうち上昇は22業種。上昇率の上位5業種は(1)情報・通信業、(2)非鉄金属、(3)電気・ガス、(4)精密機器、(5)ゴム製品。一方、下落率の上位5業種は(1)その他製品、(2)保険業、(3)サービス業、(4)卸売業、(5)倉庫・運輸。 ■個別材料株 △インタライフ <1418> [東証S] 大型案件の工事進捗が計画上回り今期は一転最終増益を計画。 △グロービング <277A> [東証G] AI事業起点のコンサル拡大で26年5月期利益予想を上方修正。 △スーパーV <3094> [東証S] 「ロピア」運営会社によるTOB価格にサヤ寄せ。 △エータイ <369A> [東証G] 永代供養墓の需要伸び今8月期は連続最高益予想。 △ジェイドG <3558> [東証G] 物流など効率化策奏功し8月中間期営業利益96%増。 △ベクトル <6058> [東証P] 8月中間期営業利益80%増と計画上振れで着地。 △ヒーハイスト <6433> [東証S] フィジカルAI関連の関連有力株として頭角現す。 △サイゼリヤ <7581> [東証P] 26年8月期は連続最高益更新計画で見直し。 △助川電気 <7711> [東証S] 維新合流による高市首相誕生への期待高まる。 △SBG <9984> [東証P] 断トツの売買代金こなし大幅高。 ▼ヨシムラHD <2884> [東証P] 通期業績予想は想定以上の下方修正に。 ▼ベイカレント <6532> [東証P] 好決算もサプライズ限定的で出尽くし感先行。 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)サイゼリヤ <7581>、(2)マルマエ <6264>、(3)芝浦 <6590>、(4)キオクシア <285A>、(5)SBG <9984>、(6)ルネサス <6723>、(7)古野電 <6814>、(8)ソシオネクス <6526>、(9)野村マイクロ <6254>、(10)京阪神ビル <8818>。 値下がり率上位10傑は(1)リンクユーG <4446>、(2)ヨシムラHD <2884>、(3)ベイカレント <6532>、(4)トランザク <7818>、(5)松竹 <9601>、(6)東宝 <9602>、(7)FEASY <212A>、(8)マネフォ <3994>、(9)メディアドゥ <3678>、(10)GENOVA <9341>。 【大引け】 日経平均は前日比605.07円(1.27%)高の4万8277.74円。TOPIXは前日比19.78(0.62%)高の3203.42。出来高は概算で20億8703万株。東証プライムの値上がり銘柄数は858、値下がり銘柄数は681となった。東証グロース250指数は730.39ポイント(11.11ポイント安)。 [2025年10月16日] 株探ニュース