<動意株・16日>(大引け)=キオクシア、純金信託、ウルフハンド、エータイなど

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 キオクシアホールディングス<285A.T>=商い膨らませ上昇加速。上場来高値を更新し、一時660円高の6980円と未踏の7000円台を指呼の間に捉える場面があった。半導体メモリーの専業メーカーでNAND型フラッシュメモリーを主力製品としている。ここにきてNANDメモリー市況が盛り上がりをみせている。データセンター向けに記憶装置であるSSDへの需要が旺盛となるなか、これにNANDメモリーが使われているためで、同社はその恩恵を享受する状況にある。直近では韓国サムスン電子が14日に発表した25年7~9月期決算の速報値が3割超の営業増益となったことで、その連想買いも波及し、キオクシアの株価を後押しする格好となっている。

 純金上場信託(現物国内保管型)<1540.T>=上げ足加速。マドを開けて8%を超える上昇をみせ連日の上場来高値更新となっている。金市況高が止まらず、これを受けて株式市場でも金関連のETFへの投資資金流入が顕著となっている。前日はNY金先物が中心限月の12月限で0.9%高に買われており4連騰。3営業日連続で過去最高値を更新している。そうしたなか、純金信託はETFの中でも現物国内保管型であることから安心感があり、投資マネーに選好されやすい背景ともなっている。

 WOLVES HAND<194A.T>=強含む。一時70円高の1187円まで上値を伸ばす場面があった。関東、関西、九州、沖縄の全国4つのエリアで動物病院を展開する。高度医療にも対応し、主要病院にはCTやMRIを完備するほか、人工知能(AI)を活用した治療支援などでも実力を発揮している。ペットブームが加速するなか業績も好調でピーク利益更新基調が続いており、26年6月期は営業利益段階で前期比10%増の9億9500万円予想と10億円台乗せを目前としている。同社株はグロース市場に上場しているが、8月下旬以降にグロース市場指数が軟化傾向を強める中で、これに逆行する動きを続けており、継続的な実需買いの流入を示唆している。

 エータイ<369A.T>=一時ストップ高。15日の取引終了後、25年8月期の単独決算の発表にあわせて、26年8月期の業績予想を開示した。売上高予想は34億1500万円(前期比16.6%増)、最終利益予想は5億6900万円(同24.4%増)とした。永代供養墓への需要は拡大しており、前期に続く最高益更新を目指す。配当予想は中間・期末各27円の年間54円(同8円増配)を見込む。業績拡大への期待と株主還元姿勢への評価が買いを引き寄せている。今期は永代供養墓の募集代行契約の獲得を進め、新規に15寺院の開苑を計画。そのほか、戦略的な広告宣伝や人的資本投資の拡充を行う。25年8月期は売上高が29億2900万円(前の期比23.3%増)、最終利益は4億5700万円(同53.8%増)だった。期末一括配当は従来予想から7円95銭増額の46円(同16円増)とした。

 ヒーハイスト<6433.T>=上げ足を強め一時ストップ高。急勾配の5日移動平均線を足場にマドを開けて600円台に再浮上してきた。産業ロボット向け直動機器(ベアリング)の製造を主力としている。また、同社の高技術力を背景としたヒューマノイドロボット分野への取り組みにも注目が集まっている。今月2日には「KyoHA(京都ヒューマノイドアソシエーション)」に参画すると発表。KyoHAは、ヒューマノイドロボット産業の再興を目指して京都を拠点に設立された新団体で、上場企業では村田製作所<6981.T>やSREホールディングス<2980.T>なども参画している。株式市場ではAI分野における次のステージとしてロボットとAIの融合などをコンセプトとした「フィジカルAI」が投資マネーの関心を集めており、同社は時価総額50億円未満の小型株ながら、関連有力株の1社として頭角を現している。

 AGS<3648.T>=急速人気化。独立系の情報処理サービス企業で、データセンターを運用基盤とした受託計算サービスを行うほか、アプリケーション・ソフトウェアの受託開発、ネットワーク構築などを手掛ける。情報処理は金融機関向けやデータセンター案件などが好調で収益押し上げに貢献。また、ソフト開発も自治体向け案件の増加を背景に高水準の伸びを示している。15日取引終了後、26年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来見通しの20億5000万円から23億5000万円(前期比27%増)に増額したほか、今期年間配当も従来計画の28円から32円に上乗せしており、これを好感する買いが集中する形となった。

 不二精機<6400.T>=商い伴い急動意。大幅高で年初来高値を更新した。同社は15日取引終了後、東北プレス工業(宮城県大崎市)と資本・業務提携したと発表。これが材料視されているようだ。両社の強みを掛け合わせることで、次世代モビリティに貢献する新製品・新技術の創出を目指すことが提携の目的。なお、同社は東北プレスの既存株主から株式を譲り受ける予定で、割合については非開示としている。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:MINKABU PRESS

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