前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
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■フェニクスB <6190> 488円 (+80円、+19.6%) ストップ高 フェニックスバイオ <6190> [東証G]がストップ高。10日の取引終了後、「コレステロール不含の高比重リポタンパク質粒子」に関する日本特許査定を受領したと発表しており、これを好感した買いが流入した。高比重リポタンパク質粒子(HDL)は、ヒトの体の中にあるコレステロールを回収して肝臓に持って帰る役割を担っているが、同社は肝細胞の培養物中にコレステロールをほとんど、または全く含まないHDLが存在することを発見。HDLの中でも、特にコレステロール不含のHDLが、高いコレステロール回収機能を有していることを確認しており、今回特許査定を取得した発明はこれに関するもの。同社は今後、この発明をもとに脂質異常症の治療法や治療薬の開発を行っている研究機関や製薬企業との共同研究やライセンスアウトを模索するとしている。 なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。 ■内海造 <7018> 9,220円 (+1,500円、+19.4%) ストップ高 内海造船 <7018> [東証S]がストップ高。10日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を455億円から465億円(前期比4.1%増)へ、営業利益を7億円から26億円(同83.7%増)へ、純利益を5億円から20億円(同96.7%増)へ上方修正しており、これを好感した買いが流入した。上期において、ドル円相場が円安傾向で推移していたことを受けて外貨建て工事の売上高を見直したことが要因。また、資機材価格についても足もとの価格動向を踏まえて見直したことや、生産性向上及び諸経費の削減に取り組んでいることも寄与する。 ■アサカ理研 <5724> 1,590円 (+248円、+18.5%) 一時ストップ高 アサカ理研 <5724> [東証S][東証S]が急反騰、一時ストップ高となった。中国がレアアースの輸出規制を強化する方向に動いたことで、トランプ米大統領がその報復として中国への輸出関税を強化する方針を表明するなど、米中対立が再び緊張化する流れとなっている。これを受けて全体の相場環境はリスクオフとなったが、 レアアース関連に位置付けられる銘柄は軒並み動兆した。都市鉱山関連の雄、アサカ理研 <5724> のほか、南鳥島沖でのレアアース泥の採掘事業に参画している東洋エンジニアリング <6330> [東証P]やレアアース回収機材の開発に取り組む古河機械金属 <5715> [東証P]、貴金属リサイクルビジネスを展開する松田産業 <7456> [東証P]なども買い人気を集めた。 ■アクサスHD <3536> 153円 (+23円、+17.7%) 一時ストップ高 アクサスホールディングス <3536> [東証S]が急反騰。一時ストップ高をつけ、年初来高値を更新した。同社は14日午後2時ごろ、26年8月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比2.6倍の4億3200万円としていることが買い手掛かりとなったようだ。売上高は同8.6%増の131億7200万円となる見通し。主力の小売事業ではインバウンド需要の拡大や所得の増加による個人消費の持ち直しを見込んでいるほか、卸売事業では積極的な海外販路の開拓などに取り組むとしている。 ■SKジャパン <7608> 1,299円 (+176円、+15.7%) エスケイジャパン <7608> [東証S]が3日ぶり急反騰。14日正午ごろ、26年2月期の連結業績予想について、売上高を136億円から140億円(前期比5.5%増)へ、営業利益を13億円から16億円(同30.2%増)へ、純利益を9億1000万円から11億2000万円(同20.5%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間15円・期末16円の年31円から中間18円・期末20円の年38円へ引き上げたことを好感した買いが流入した。主力のキャラクターエンターテインメント事業で、上期にクレーンゲームなどのプライズゲーム市場が引き続き活況であったことから定番キャラクター商品の受注が堅調に推移したことや、海外取引先店舗でプライズゲーム機が増台されたことにより受注が増加したことが寄与。また、活況な市場環境により、下期も商品受注が引き続き堅調に推移することが予想されることから、業績予想を引き上げた。なお、8月中間期決算は、売上高76億100万円(前年同期比20.2%増)、営業利益10億700万円(同72.1%増)、純利益7億900万円(同70.0%増)だった。 ■良品計画 <7453> 3,162円 (+374円、+13.4%) 東証プライムの上昇率2位。良品計画 <7453> [東証P]が4日続急騰。同社は前週末10日の取引終了後に25年8月期の連結決算を発表。あわせて26年8月期の業績予想を開示した。計画上振れとなった前期の実績に対し、今期の売上高は9.6%増の8600億円、最終利益は4.2%増の530億円を計画する。過去最高益の連続更新と実質増配の計画を示し、評価されたようだ。今期は国内で郊外を中心に48店舗出店し、期末に723店舗とする予定。海外では84店舗を出店し、期末に785店舗とする。あわせて同社は3カ年の中期経営計画を更新し、28年8月期に売上高1兆800億円、営業利益1080億円(26年8月期予想は790億円)とする目標を掲げた。25年8月期の売上高は前の期比18.6%増の7846億2900万円、最終利益は同22.3%増の508億4600万円だった。また、同社は前期の期末配当予想を従来の見通しから6円増額して28円(年間配当は50円)とした。9月1日付で実施した1対2の株式分割を考慮したベースで前期の年間配当は25円となる。今期は株式分割後のベースで中間・期末それぞれで14円、年間28円の配当を実施する予定。実質増配を計画している。 ■イーグランド <3294> 1,937円 (+222円、+12.9%) イーグランド <3294> [東証S]が急反騰。10日の取引終了後、26年3月期の単独業績予想について、売上高を387億円から405億6700万円(前期比33.0%増)へ、営業利益を23億円から29億5600万円(同98.8%増)へ、純利益を13億5000万円から18億3400万円(同2.1倍)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各42円の年84円から中間・期末各46円の年92円へ引き上げたことが好感された。上期において、居住用物件・収益用物件ともに販売が計画通りに進捗し、堅調に推移したことに加えて、居住用物件の在庫入れ替えが進んだことにより売上総利益率が改善したことが売上高・利益を押し上げる。 ■アイドマHD <7373> 3,095円 (+348円、+12.7%) アイドマ・ホールディングス <7373> [東証G]が急反騰。同社は前週末10日の取引終了後、25年8月期の連結決算の発表にあわせて、26年8月期の連結業績予想を開示した。売上高予想は170億円(前期比28.1%増)、営業利益予想は40億円(同28.9%増)とした。前期に達成した過去最高業績の更新を目指しており、高成長が継続する見通しを評価する買いが流入した。企業の人手不足が深刻化するなか、営業活動におけるアウトソーシング需要が拡大し、多様な働き方を求める人材の就労機会も高まるとみる。コンサルティング・アウトソーシング・営業DXツールをパッケージで提供する営業支援事業は105億9200万円(同20.4%増)、リモートで働きたい人材と人手不足の企業をつなげる 人材支援事業は56億7900万円(同44.7%増)と大幅な増収を見込む。25年8月期は売上高が132億6900万円(前の期比25.0%増)、営業利益が31億200万円(同25.7%増)だった。営業支援事業、人材支援事業ともに受注件数が前の期を上回り、6期連続となる増収増益を達成した。 ■技研製 <6289> 1,557円 (+175円、+12.7%) 東証プライムの上昇率3位。技研製作所 <6289> [東証P]が急反騰。10日の取引終了後に、上限を138万株(自己株式を除く発行済み株数の5.22%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は10月14日から来年5月31日までで、資本効率の向上及び株主還元の充実により、更なる株主価値向上を図ることが目的という。また、同時に発表した26年8月期連結業績予想で、売上高278億円(前期比5.6%増)、営業利益29億円(同13.0%増)、純利益22億円(同47.9%増)と2ケタ営業増益を見込むことも好材料視された。建設機械事業で国内向けに新機種投入で需要を喚起するほか、海外向けは市場拡大を受け過去最高水準だった前期の売上高を上回る見通し。一方、圧入工事事業では能登半島地震の復旧工事や防災・減災、国土強靱化関連工事を堅調に受注していることや、ドイツにおけるオペレータ付きレンタルニーズの拡大などが牽引役となる。なお、25年8月期決算は、売上高263億3700万円(前の期比10.7%減)、営業利益25億6600万円(同22.8%減)、純利益14億8700万円(同39.0%減)だった。ユーザーの設備投資減速で建設機械事業が落ち込んだことが響いた。 ■竹内製作所 <6432> 5,800円 (+590円、+11.3%) 東証プライムの上昇率4位。竹内製作所 <6432> [東証P]が急反騰。ミニショベルを主力に小型建機を製造・販売するが、欧米を中心に海外販売比率が99%という異色企業で、10月以降の対ドルや対ユーロでの円安進行が追い風となっている。そうしたなか、前週末10日取引終了後に26年2月期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の336億円から380億円(前期比2.3%増)に増額した。米国での建設市場が活況でその恩恵が及んでいる。なお、株主配当の上乗せも併せて発表しており、従来計画の200円から210円(前期実績は200円)に増配する。これを好感する買いを呼び込む状況となった。 ■データセク <3905> 1,556円 (+110円、+7.6%) データセクション <3905> [東証G]が5日ぶり急反発。同社は14日、オーストラリアの大手データセンターサービス企業と、AIデータセンター向け施設利用にかかる契約を9日付で締結したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。この契約に基づき、26年中には段階的に最大100メガワットの電力供給を予定しており、最先端の冷却技術が必要なAIワークロードにも対応できる体制を整えるという。なお、先行して発表したプロジェクトとあわせて、オーストラリアで利用可能なAIデータセンター向け電力供給は、合計160メガワットへと拡張する見込みになるとしている。 ■リンガハット <8200> 2,380円 (+124円、+5.5%) 東証プライムの上昇率7位。リンガーハット <8200> [東証P]が5日ぶり急反発。10日の取引終了後、26年2月期の連結業績予想について、売上高を455億円から457億4900万円(前期比4.5%増)へ、営業利益を17億円から19億9000万円(同17.5%増)へ、純利益を10億円から12億3100万円(同27.1%増)へ上方修正したことが好感された。上期において、記録的猛暑の影響により「涼を求める」外食動機が増え飲食業には特需が生じたことに加えて、ショッピングセンターなど商業施設への集客が増加したことが貢献する。なお、同時に発表した8月中間期決算は、売上高223億9900万円(前年同期比5.5%増)、営業利益7億9000万円(同12.2%増)、純利益5億1100万円(同56.3%増)で着地。あわせて中間配当を5円から6円へ引き上げ、年間配当を13円(前期12円)へ増額した。また、29年2月期に売上高523億円、営業利益38億円を目指す中期経営計画を策定した。外食事業の強化に加えて、冷凍食品市場の拡大に対応した外販事業の強化や更なるASEAN地域へ出店強化、DX化による業務効率化などを進めるとしている。 ■日車両 <7102> 2,818円 (+129円、+4.8%) 東証プライムの上昇率10位。日本車輌製造 <7102> [東証P]が4日ぶり大幅反発。10月10日の取引終了後、JR東海 <9022> [東証P]から新幹線電車「N700S」192両(12編成)を受注したと発表しており、好材料視された。受注金額は非開示で、27年3月期以降に売り上げ計上する。 ■アドヴァンG <7463> 885円 (+36円、+4.2%) アドヴァングループ <7463> [東証S]が3日ぶり大幅反発。10月10日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を35万2000株(発行済み株数の1.03%)、または3億円としており、取得期間は10月14日から12月26日まで。資本効率の向上及び機動的な資本政策を遂行するため。あわせて、PBRの向上並びに株主還元の充実を目指すために取得するとしている。 ■パンパシHD <7532> 974.9円 (+35.8円、+3.8%) パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> [東証P]が3日ぶり大幅反発。前週末10日の取引終了後に発表した国内リテール事業における既存店売上高は前年同月比4.0%増となった。増収基調を継続したことが株価の支援材料となったようだ。前年同月比で土日休日数は1日少なかった。ディスカウント事業ではキャラクター商品が伸長したほか、プロテインやサプリメントも好調だった。ユニー事業では総菜や加工食品に加え、洗剤、ヘアケア商品が売り上げに貢献。コメ類や酒類などが好調に推移した。 ■アレンザHD <3546> 1,080円 (+38円、+3.7%) アレンザホールディングス <3546> [東証P]が大幅続伸。10日の取引終了後に発表した8月中間期連結決算が、売上高781億2600万円(前年同期比0.8%減)、営業利益30億3900万円(同66.5%増)、純利益20億2300万円(同65.9%増)となり、従来予想の営業利益21億円を大きく上回って着地したことが好感された。消費者の節約志向や買い控えによる継続的な客数や買い上げ点数の減少により既存店売上高が減収となり、売上高は従来予想の796億円を下回ったものの、PB売り上げ比率の拡大やPB商品の粗利率の改善、店舗閉鎖及びコストコントロールなどが奏功し利益は計画を上回って着地した。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高1550億円(前期比1.1%増)、営業利益37億5000万円(同6.9%増)、純利益22億円(同5.4%増)の従来見通しを据え置いた。 ■DIシステム <4421> 985円 (+31円、+3.3%) 一時ストップ高 ディ・アイ・システム <4421> [東証S]が5日ぶり大幅反発、一時ストップ高となった。14日午前11時ごろ、NTT <9432> [東証P]グループで人的資本に関するコンサルティングなどを提供するNTT HumanEX(東京都港区)と、企業向け生成AI活用ソリューションの共同提供を開始したと発表しており、好材料視された。同ソリューションは、DIシステムが提供する実践型研修「生成AIで磨くビジネススキル基礎研修」と、NTT HumanEXが提供するeラーニング「生成AIビギンズ!」を組み合わせたハイブリッドプログラム。これにより、従業員一人ひとりのAIリテラシー向上から、具体的な業務への活用スキル定着までをトータルで支援し、企業のDXを強力に推進するとしている。 ■クイック <4318> 2,505円 (+48円、+2.0%) クイック <4318> [東証P]が反発。10日の取引終了後に、11月30日を基準日として1株を3株に株式分割するとともに、それに伴い26年3月期の期末配当予想を50円から18円へ修正し、実質増額修正したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで、株式の流動性の向上と投資家層の更なる拡大を図ることを目的としている。 ■笑美面 <9237> 2,120円 (+40円、+1.9%) 笑美面 <9237> [東証G]が反発。10日の取引終了後、10月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げ株式の流動性を向上させ、投資家により投資しやすい環境を整えることで投資家層の更なる拡大を図ることが目的としている。また、子会社ケアサンクが新たな事業「ケアサンク パートナーリース」事業を開始すると発表した。ケアサンクがサブリース契約の形態で地権者から物件を一括で借り上げ、同時に介護事業者に貸し付け(転貸)を行うという。なお、同件が25年10月期業績に与える影響は軽微としている。 ■古野電 <6814> 7,320円 (+110円、+1.5%) 古野電気 <6814> [東証P]が反発。10日の取引終了後、26年2月期連結業績予想について、売上高を1275億円から1375億円(前期比8.3%増)へ、営業利益を115億円から160億円(同21.4%増)へ、純利益を90億円から155億円(同35.3%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各55円の年110円から中間・期末各75円の年150円へ引き上げたことが好感された。中国における造船会社の高水準な手持ち工事量を背景に建造能力の拡大が進んだことなどを背景に、引き続き舶用事業の商船向け市場における需要が好調に推移する見通し。なお、同時に発表した8月中間期決算は、売上高686億5300万円(前年同期比9.3%増)、営業利益93億300万円(同27.5%増)、純利益101億9000万円(同2.0倍)だった。 ※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース