話題株ピックアップ【夕刊】(1):サン電子、ファストリ、吉野家HD
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■サン電子 <6736> 11,040円 +1,400 円 (+14.5%) 本日終値 サン電子<6736>が6連騰。9日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、米投資ファンドのバリューアクト・キャピタルと共同保有者の株式保有割合が7.87%となり新たに5%を超えたことが判明。これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資及び経営陣への助言または状況に応じて重要提案行為を行うこととしており、報告義務発生日は10月2日となっている。 ■ファーストリテイリング <9983> 51,500円 +3,210 円 (+6.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位 ファーストリテイリング<9983>は大幅続伸。同社は9日の取引終了後、25年8月期の連結決算発表にあわせ、26年8月期の業績予想を開示した。今期の営業利益予想は前期比8.1%増の6100億円としており、前期に続き過去最高益を更新する見通し。配当予想は中間・期末各260円の年間520円とし、前期比20円の増配を見込む。業績拡大への期待と株主還元姿勢に対する評価が買いを引き寄せた。売上高予想は前期比10.3%増の3兆7500億円とした。海外ユニクロ事業はグレーターチャイナや韓国、北米、欧州など進出している各地域で事業拡大が続き、大幅な増収増益が達成できるとみる。国内ユニクロ事業については若干の増収となる見通しのなか、円安による調達コストの増加をはじめ各コストの負担が重くなる局面ではあるものの、生産性の改善や値引き率の抑制などを通じ15%以上の事業利益率を継続的に確保する。25年8月期は従来予想を上回る業績で着地した。売上高は前の期比9.6%増の3兆4005億3900万円(従来予想は3兆4000億円)、営業利益は同12.6%増の5642億6500万円(同5450億円)だった。前期の期末配当予想についてはこれまでの見通しから20円増額し260円(年間配当は500円)に見直した。 ■吉野家ホールディングス <9861> 3,196円 +152 円 (+5.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位 吉野家ホールディングス<9861>が大幅続伸。同社は9日取引終了後、26年2月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の74億円から82億円(前期比12.2%増)に引き上げた。売上高の見通しは従来通り2250億円(同9.8%増)で据え置いたが、増収に伴う変動費の増加を適切にコントロールしていることが利益面を押し上げるとしている。また、中間配当と期末配当をそれぞれ従来計画比1円増額の11円とすることもあわせて発表。これにより、年間配当は22円(前期は20円)となる。 ■ハイレックス <7279> 2,941円 +116 円 (+4.1%) 本日終値 ハイレックスコーポレーション<7279>が後場上げ幅を拡大。正午ごろ、25年10月期の連結業績予想について、最終利益を38億8500万円から70億3200万円(前期比3.6倍)へ上方修正したことが好感された。保有する投資有価証券の一部を売却したことにより、投資有価証券売却益65億700万円を特別利益として計上したことなどが要因としている。なお、売上高3010億6800万円(同2.4%減)、営業利益31億5200万円(同8.6倍)は従来見通しを据え置いている。 ■フィナHD <4419> 1,225円 +47 円 (+4.0%) 本日終値 Finatextホールディングス<4419>が反発。9日、子会社のスマートプラスが三菱UFJモルガン・スタンレー証券と共同運営するデジタル証券取引サービス「ASTOMO(アストモ)」を同日に始めると発表しており、材料視した買いが入った。アストモでは三菱UFJモルガン・スタンレー証券が期中分配金と満期償還金による資産形成が期待できるデジタル証券を厳選。まずは不動産セキュリティー・トークン(ST)から取り扱いを始める。利用者はスマホを使い10万円から投資することができる。アストモに関し、スマートプラスは展開している証券ビジネスプラットフォーム「BaaS(バース)」のST取引機能を三菱UFJモルガン・スタンレー証券へ提供する。 ■エリアリンク <8914> 2,251円 +64 円 (+2.9%) 本日終値 エリアリンク<8914>が続伸。投資顧問会社の英ゼナーアセットマネジメントが9日の取引終了後に関東財務局へ提出した変更報告書で、株式保有割合が6.03%から7.15%に上昇したことが判明し、思惑的な買いが入ったようだ。報告義務発生日は10月2日。保有目的は投資を主な目的とするが、状況に応じて運営及び資本の効率化に向け、経営陣との意見交換や重要提案行為などを行う場合があるとしている。 ■システムサポ <4396> 3,315円 +65 円 (+2.0%) 本日終値 システムサポートホールディングス<4396>が反発。この日、傘下のシステムサポートが、マイクロソフトのクラウド型統合業務サービス「Microsoft 365」の導入支援サービスの提供を開始したと発表しており、好材料視された。同サービスは、従来の「Microsoft 365」のライセンス販売に加え、導入・移行支援やアカウント・デバイスなどの管理ソリューションの提供を通じて、顧客のビジネスニーズに合わせた最適な「Microsoft 365」環境の構築を支援するもの。なお、同件が26年6月期業績に与える影響は軽微としている。 ■ヤマシンフィルタ <6240> 804円 +10 円 (+1.3%) 本日終値 ヤマシンフィルタ<6240>が逆行高、連日で年初来高値を更新した。建設機械向け油圧フィルターで世界トップシェアを誇る。米国ではトランプ米大統領が「エネルギー非常事態宣言」を行い、国策として化石燃料増産の方向を打ち出しており、掘削する建機需要への追い風が強い。ヤマシン―Fは米キャタピラー にもエンジン用フィルターなどを供給していることもあり、その関連株としてマーケットでも注目度が高い。トランプ米大統領は今月下旬に来日し日米首脳会談を行う予定が伝えられていることで、改めて同社株が投資資金のターゲットとなっている。株式需給面でも取組妙味が指摘される。日証金では貸借倍率が0.5倍台と大幅に売り長だ。また、国内トップクラスの資産運用会社であるアセットマネジメントOneが同社株を買い増す動きをみせていることも注目されている。 ■日本ペHD <4612> 1,043円 +13 円 (+1.3%) 本日終値 日本ペイントホールディングス<4612>が高い。9日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を3500万株(自己株式を除く発行済み株数の1.49%)、または300億円としており、取得期間は10月10日から来年2月28日までとしている。 ■トヨコー <341A> 2,227円 +16 円 (+0.7%) 本日終値 トヨコー<341A>が3日ぶりに反発。9日の取引終了後、同社が展開するレーザー光で鋼材表面のサビを除去する「CoolLaser G19-6000シリーズ」について、沖縄電力<9511>子会社の沖電工が9月から活用を始めたと発表しており、好感した買いが入った。沖縄県では海風に乗って飛んでくる海水の飛沫が空気中に多く含まれており、島全体の鋼構造物が塩害による腐食に悩まされている。同製品は付着した塩分も除去しサビの再発を防ぐため、メンテナンス頻度の低減などにつながる。今回が沖縄県内で初めての活用事例に当たり、今後の同県内における利用拡大が期待されている。 株探ニュース