10日の株式相場見通し=反落、目先スピード警戒感から売り優勢
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10日の東京株式市場は主力株を中心に利益確定の売りが優勢となり、日経平均株価は反落する公算が大きい。前日は先物主導で後場に上げ足を強め800円を超える上昇をみせ高値圏で着地したが、目先スピード警戒感も拭えず4万8000円台前半でもみ合う展開が予想される。前日の欧州株市場は高安まちまちでドイツの主要株価指数であるDAXはわずかにプラス圏で引け連日で最高値を更新したものの、仏CAC40や英FTSE100は反落した。政局不安に揺れるフランスでは早期の解散・総選挙が回避される見方が強まっており、これは市場センチメントの改善につながったが上値を積極的に買い進む動きもみられなかった。また、米国株市場ではNYダウが目先調整ムードとなっており、この日は朝方こそ高く始まったもののその後はすぐに軟化、取引後半に下げ幅を広げる展開だった。政府機関の一部閉鎖が続いていることが警戒されているほか、企業の決算発表が始まるなか買い手控え感が強かった。政府機関の閉鎖に伴い経済データの発表が滞っていることも様子見ムードを助長している。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は相対的に強さを発揮し、引けにかけて戻り足をみせたが、結局小幅ながら前日終値を下回って引けている。東京市場では米株市場が軟調な値動きだったことを受け、海外投資家などの買いの勢いが緩み、きょうは売り圧力に押される可能性が高い。3連休前ということもあり押し目に買い向かう動きも限定的なものにとどまりそうだ。ただ、外国為替市場で1ドル=153円台前半まで一段と円安が進んでいることは、輸出セクターを中心に株価の下支え材料となる。オプションSQ通過後は米株価指数先物や為替動向の影響も受けそうだ。 9日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比243ドル36セント安の4万6358ドル42セントと4日続落。ナスダック総合株価指数は同18.76ポイント安の2万3024.62だった。 日程面では、きょうは株価指数オプション10月物の特別清算指数(オプションSQ)算出日。このほか9月の貸出・預金動向、9月の企業物価指数など。海外では10月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・速報値)など。なお、台湾市場が休場となる。 出所:MINKABU PRESS