株価指数先物【寄り前】 ギャップアップで+2σ水準を捉える可能性

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 46080 +140 (+0.30%)
TOPIX先物 3155.5 +18.0 (+0.57%)
シカゴ日経平均先物 46025 +85
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 3日の米国市場は、NYダウ、 S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落した。9月の米ISM非製造業景況感指数が50.0と市場予想を下回った。米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げ観測が引き続き相場を支え、相対的に出遅れていたディフェンシブ株などが買われ、割高感のあるハイテク株が下げる循環物色の動きが目立った。NYダウの上げ幅は一時500ドルを超え、4万7000ドルに乗せる場面もみられた。

 S&P500業種別指数はヘルスケア機器・サービス、公益事業、医薬品・バイオテクノロジーが上昇した半面、自動車・同部品、小売、メディアが弱い。NYダウ構成銘柄では、ユナイテッド・ヘルス・グループ、トラベラーズ、キャタピラー、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ゴールマン・サックス・グループが買われた。一方で、ナイキ、アマゾン・ドット・コム、ハネウェル・インターナショナル、エヌビディアが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比85円高の4万6025円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比50円高の4万5990円で始まった。直後に4万6160円まで買われ、買い一巡後は4万5950円まで上げ幅を縮めたが、米国市場の取引開始後にロングが強まり、4万6220円まで上げ幅を広げた。その後は4万5900円と下落に転じる場面もみられたが終盤にかけて切り返し、4万6080円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はギャッアップからのスタートが期待されそうだ。自民党の総裁選挙が4日投開票され、高市早苗前経済安全保障相が選出された。為替市場では円が対ドルで急落し、1ドル=149円前半と大きく円安に振れて推移しており、「高市トレード」への思惑が高まるなかで、ロング優勢の相場展開が期待されそうだ。

 日経225先物は前週末の大幅な上昇によりボリンジャーバンドの+1σを明確に上抜けてきた。+1σ(4万5460円)と+2σ(4万6720円)によるレンジが意識されるだろう。+2σに接近する局面では過熱感が意識されるのの、ショートカバーの動きが強まる可能性もあることから、トレンドに沿った形での押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。ギャップアップで始まると、レバレッジ型ETFなどによるヘッジ対応の動きも意識されよう。そのため、オプション権利行使価格の4万6000円から4万7000円のレンジを想定する。

 ただし、現時点では大きな影響がみられていないが、米政府機関の閉鎖が長期化すれば想定以上に米経済活動を押し下げる可能性がある点には注意が必要だ。なお、米国では8日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公開されるほか、9日にはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言機会がある。

 3日の米VIX指数は16.65(2日は16.63)に上昇した。先週は半導体株主導の上昇で主要な株価指数は史上最高値を更新したものの、米政府機関の一部閉鎖による影響からか、VIX指数は5日続伸となった。ボトム圏での推移ではあるが、市場心理をやや神経質にさせそうである。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.64倍(2日は14.56倍)に上昇した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株に資金が集中するなかで、相対的に日経平均型優位の展開になった。週後半の上昇で+2σ(14.69倍)に接近してきたことで、いったんNTロングを巻き戻す動きに向かうかを見極めたい。

株探ニュース

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